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吾輩は男アイドルを見ると泣くことしかできないゴリラである。

かつての吾輩はHey!Say!JUMPという男性アイドルを追う「鬼」であった。しかし十数年経った最近、男性アイドルが画面上で動いて踊る姿を見ると、もはや涙を流すことしかできない「情緒不安定ゴリラ」になった。気持ちの昂りを、「涙を流すこと」でしか、表現できないのだ。

全身全霊でアイドルを楽しめなくなったのは、吾輩の心と体の、衰えにあったーーー。体が、限界以上の萌えの「供給」を受け付けなくなり、その総量が、限界値以上に達すると、涙が、こぼれてしまう。

(因みに2022年の紅白ではJO1を見ては涙をこぼし、なにわ男子を見ては涙をこぼした。(なにわはジュニア時代から見守っていた)さらに続くジャニーズのカウントダウンコンサートは最後のSexyZoneでオンオン泣いた)
昔は泣かなかったのに。

ーーー若き頃に燃えたぎってた憧憬の炎は、その勢いを失って弱まり、吾輩には涙を流すという行為しか許されない。

特に、この衰えに気づかせてくれたのは「JO1」だった。


2019年に社会現象を起こした当時日本最大級のオーディション番組、「PRODUCE101」。この番組は視聴者である「国民プロデューサー」が、投票によりデビューさせたい男性を選ぶ内容。そこから選ばれたイケメン11人が「JO1」としてデビューした形だ。

登場するのは普通の男の子たち。そんな普通の彼らが困難や苦労を乗り越えて、切磋琢磨してデビューにたどり着く姿には、もう、心を打たれるものがあった。

気づいたことがある。こいつら全員、平成7年生まれの吾輩より年下だ。吾輩と「肌のハリ」が違う、「声の弾け方」も違うーーー。彼らが使用するイマドキな言葉も髪の色も、吾輩が知らないものだった。

そこで気づいた。ああ、これからは「年上の目線」でアイドルを見ることになるのだと。(プデュはYOUNGという曲が好きでした)



人間は、涙を流す力を与えられた。
感情の昂りを、涙という形で表現することが許される生き物である。

諸君、吾輩は、豊かな心身の老いの、味わいをかみしめつつ、
「THE SUPER FRUIT」を見て、今日も、涙をしとしとと流す。
もはや、泣きたくて見ているところもある。

全てのアイドルに、ありがとう。

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