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庭先で咲く花を見ながら

この陽気で一気に庭先が賑やかになってきた。去年の暮れからふんどしを締め直し、手入れにかなり力を入れた。次々と花開いてくれている。

…嬉しい。
手を掛けたらちゃんと答えが返ってくる。言葉は無いけれど「ありがとう」と言われているような気持ちで心が温かくなる。

フローレンス・デル・アットル。
このバラも色幅の広いバラ。季節によって印象が
だいぶ変わる。


先日、長女が久しぶりに帰宅して来た。皆で夕食を囲んでたわいない話に花が咲いた。
「お気に入りの帽子が部屋にあるはず!」と部屋に行ってしばらくしたら、ケタケタ笑いながら戻って来た。
「どしたの?」
手元を見てみたら、長女が手に持っていたのはお気に入りの帽子と、だいぶ昔に働き始めた頃に書いていたメモ帳だった。
「もぉ、めちゃ懐かしい!!ママこれ。見てみて」

こんなのも取ってあったのか。
中を見ると
「仕事以外の事をする時は、先輩に許可を取る」
「時間がありませんでした、は言い訳!社会人として言ってはいけない」
等々、当時の彼女を知る私としては、胸が詰まるような言葉が書き連ねてあった。

長女はゲラゲラ笑いながら「わたし病みかけてんじゃ〜ん!(笑)この時の私、ほんと可哀想…頑張ってたよねぇ〜」と、笑いながらそのメモ帳を抱きしめていた(笑)

彼女が生まれて初めて働いた職場が、パワハラが平然と横行するような職場だった。私は「そんな職場、行かなくていい。」と何度言ったか?分からない。

でも彼女は踏ん張り続けた。踏ん張り続けたその足が、立つ気力が無くなるまで。
そして、体調を崩して会社を辞めた。

「笑えるようになって、よかったね。ママも嬉しいよ」

私も同じ思いをした。
だから分かる。
しがみついてでも、傷だらけになってでもやり抜かなければと思う事が、どれだけ自分の心を苦しめていたかを。

でも私もそうだったが、その針のムシロのような空間から離れないと分からないのだ。いくら何を言われても入ってこない。
そこでどれだけ毒を浴び続けていたかを。

今の彼女が生き生きと働いている姿を私は本当に幸せに感じている。
最近は新しいスタッフの子達をまとめる役を任されていると笑顔で話していた。

空蝉(うつせみ)。
この写真はディスタント・ドラムスに似てるけど、
本物はもう少しトーンが淡くて和な雰囲気。


私の娘だけではなく、全ての人に言える。
物のように扱われて、
踏みつけにされていい魂などこの世に絶対に存在しない。

周りを変えようなんて思わなくていい。
変わらないから。
自分で自分を守ってあげて下さい。
泣いているあなたの心の前に、しっかり立ち
「この私を、誰だと思ってんだ?」
あなたの心を脅かされたら仁王様の如くに怒っていいんです。

そして「ありがとう」を
心から感じる事。これ、すごく大事だと思ってます。私も口先だけで言ってた(笑)

やってもらって当たり前、してもらって当然、あるのが普通、そんな事もこの世には存在しない。

生きて朝を迎えられる。
花が咲く瞬間をこの目で見られる。これさえ奇跡だと思ってます。
「明日、絶対に生きていられる」
なんて何処にも誰にも約束されていないんですもの。

私はそれで周りが変わりました。

数年前の娘と同じように、○年前の(笑)私と同じように、心が苦しい方の背中を少しでも押せるきっかけになれたら幸せと思います。

頑張らなくていい。
頑なに意地を張る、じゃなく、
「顔晴る」
あなたの心もお顔も、笑顔で晴れ晴れとなるように。


イーハトーブの香り。イーハトーブとは宮沢賢治の作った言葉。「理想郷」を意味する造語なのだそうです。

今日は新月ですね。
お願い事を書いて口にするといいのだそうです。

皆さんは何を願いますか?

「人、動物、植物に愛と感謝が輪となり、和に成る世界」
八雲はこの願い、一択です。






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