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PPV購入論 意志の表明であり支持するか否か みんなで買おうABEMA RIZIN PPV

格闘技好きな経営者の友人から「今回のRIZINに乗れないのでPPVを買うか悩んでいる」と連絡を頂いて、売れようが売れまいが僕には関係ないどころか、他団体の話であありまして、PPV購入の有無に関係なく青木真也noteは読んでね♪と思いつつ、「買わないことが抗議ですよ」と丁寧に返信しました。格闘技が好きで観てきていればいるほど、今回のマッチメイクのモヤモヤした気持ちを言いたいのですよね。わかります。どうぞどうぞ。言ってください。

僕はと言えばスノーピーク山井社長辞任にまつわるあれこれの記事やネットの反応を読み漁るのに一生懸命になっていて、RIZINの記者会見が頭からすっかりなくなっていたところだったので連絡いただいて感謝しています。連絡がなかったら頭はスノーピークのままでした。まあそれはそれとして。

今回のRIZINは飛び道具というか、MMAでもなければ、格闘技と言っていいかも怪しい、格闘技の枠のギリギリを攻めるようなトリッキーなカードを並べてきていて、ファンの間でも賛否が分かれるものになっています。僕の関係するところでございますと定期的にYouTubeチャンネルに呼んで頂く兄貴分である皇治さんが、外国人比率の多いマッチングアプリにいそうなボディーガードのおじさんとお座敷ボクシングをしていたりするので、意見を求められることがあったり、熱心なファンから怒りをぶつけられることもあるのですが、どうでもいいの一点でございます。どうでもいいし知らないし青木真也はやらないので僕に言われてもです。

PRIDEの最高視聴率は金子賢クレイジーホース戦だし、K-1の最高視聴率は曙ボブサップだし、ボクシングも60−70年代のテレビの普及や他のエンタメがなかった時代を除けば最高視聴率は亀田内藤戦です。こんなものはいかん!と文句を言いつつもそれでも気になって見てしまう心理はよくわかるのですが、僕は業界を生きてきた実体験として半ば諦めも含んで、それでも数字を取るだろうと冷めた目で見ています。

どんなに格闘技が見たいと言っても、カードに不満を言っても、客の想いは主催サイドに届かないかもしれません。今までのテレビの視聴率であれば、地上波放送は無料なので視聴する側に痛みはなかっただろうし、野次馬的に見てみる層で視聴率が上がることはあったと思っています。客でもファンでもない野次馬が数字を上げていたケースは多いのではないかと思います。

ただ今大会を視聴するにはPPVの購入が必要です。
客はそこで意志の表明をすることはできると思います。支持できないのであればPPVを買わなければいいし、切符を買わなければいいのです。支持するのであればPPVを買って、切符を買って、グッズを買って支持を表明すればいいのです。嫌だったら買わなければいい。これに尽きます。購入すれば客になるので買って堂々と文句を言うのもそれはそれで楽しいので、迷ったらとりあえず買うのもありだと思います。PPVを購入して開示請求がこない範囲でわーわー言うのはそれはそれで楽しいですよ。

僕は自分のコンテンツやグッズを購入してくださる方々を「客」と思っています。提供者と客の関係であれば、気に入らなければ離れることができるので、フェアな関係を保てます。客として購入しているからこそ離れる権利があるし、お客さんには嫌ならば離れる権利を持っていてほしいのです。この関係性が崩れてしまうとろくなことはないと思います。僕はフェアな関係性を保つことを大事にしているので、今後も提供者と客の関係性を大事にしていきたいと思っております。客でいてくれることで緊張感もうまれてこちらも頑張れますしね。

格闘技界隈の阿鼻叫喚を見ていると客も創り手も流されずに意志の表明をするのが大切だし、客としてシビアな判断をすることがだらしのない創り手をシャキッとさせる唯一の手段ではないかと思いました。客が文化を創るのだから、目の前にあるものに責任を持っていきましょう。いい加減に買ったり、互助会的に良いことしか言わないのはろくなことにならんです。目の前にあるものは我々が創ってきたものだと言う意識を持つと見え方が変わるのかもしれません。これは格闘技に限った話ではないですけどね。自分達も格闘文化を創っている一員の意識を持っていただけたら共に創っていけるはずです。

格闘技界隈のあれこれを眺めていると提供者と客もどっちも舐めているし、舐めて舐められている関係性が不誠実に見えて気持ちが悪いなと僕は思っています。創り手と客の間はもっと緊張感が必要だし、どうせ買うだろうと思っても思われてもこれほどの馴れ合いの関係はなく、お互いにとって良い関係だとは思えないですけどね。僕は青木真也と客の関係は毎回勝負で緊張感と一定の距離感を持つ、近くとも決して馴れ合わない関係が大事だと思っています。これはマスコミと選手も同じですね。とにかく業界に緊張感がないんですよ。ぬるま湯、馴れ合い、互助会。

僕は自分の客に対して誠心誠意商売をさせていただいている気でおります。
取引の大小に関わらず、取引を重ねることで信頼関係が生まれてきます。もちろん初めて手に取って購入していただけることも嬉しいけれど、定期的に購入してくださったり、月額購入で常連になってくださった方々にはより大きな感謝と嬉しさを感じます。売上は鵜呑みにしてはいけないけれど、支持されている指標でもあるので、指標としてしっかりと向き合っています。今後も自分が面白いと思ったものに一生懸命嘘なく向き合っていきますし、何よりも青木真也を育てていただいたお客様に感謝します。ありがとうございます。

カネを出す、購入するのは支持をしている証だと思います。
日常の全ての購入に支持するか否かを考えていたら息苦しくなるし、疲れてしまうけれど、購入とは意志の表明であって支持である考えを頭の片隅に入れておくとあなたの選択がクリアになるかもしれません。

客になろうと思って頂けたのであれば月刊青木真也をどうぞ。
青木真也の記事が1200円で1ヶ月購読可能。今月は大会も多く記事も豊富でおすすめしています。みんなで読もう!月刊青木真也。みんなで買おうRIZINPPV!

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