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DDT後楽園 橋本千紘戦 練習が足りませんでした また交わるときのために今日から積み上げる

試合前から楽しみにしていた橋本千紘戦。時間切れ引き分けでした。

僕が試合を楽しみに感じられるのは、僕がプロレス格闘技を通じて一番「練習」をしていると思っている橋本千紘に負けないように、日々を積み上げてきたが故です。生半可な取り組みをしてたら試合を楽しみに思えないので、良い取り組みができていました。2022年の橋本千紘戦での敗戦から、取り組みを見直して向き合ってきた積み上げを確かめるのが楽しみでした。

試合中も楽しくて、試合後も「やってよかった」と感じています。
とにかく楽しかった。15分の攻防があっという間に感じるほどに楽しかったです。それ故に脈拍は200に到達するかの心拍ですが、それすらも感じさせない没入でした。楽しかった。その事実だけで僕にとっては価値があります。

結果は時間切れ引き分け。欲を言えば勝ちたかったです。
攻防の中で橋本千紘さんが日々を懸命に積み上げているが故、技術の厚みとそこに懐の深さが相俟って、攻防をしていて楽しくなってしまいました。橋本千紘さんと手が合わなければフィニッシュできたと思うのですが、お互いに手が合ってしまうからこそ攻防のラリーが続いて、フィニッシュに至らなかったのではないかと僕は振り返って感じています。手が合わないが故にリズムが合わずにフィニッシュできることはあるのですが、手が合いすぎると攻防が繋がってしまうのです。ここはお互いに強引に力で断ち切るか、リズムを無視した試合にしてフィニッシュに繋げたかったところだと思います。

橋本千紘さんはジャーマンスープレックスや俵返しで強引に流れを断ち切ろうとしてきたし、僕はチョークと打撃で無理矢理にでも流れを持ってこようとしたのですが、お互いに練習量と意地でそうはさせまいとした結果が時間切れ引き分けでした。15分間能力総動員でめちゃくちゃ楽しかったです。橋本千紘さんが強いだけでなく、技の引き出しを無限に持っているので、攻防のラリーが永遠に続いてしまいました。楽しいけれど、勝負師としてはそれじゃいかんのも承知しています。

「練習」の壁を今回もまた感じました。橋本千紘さんは学んで反復して鍛錬しての「稽古 練習 訓練」を高次元でやっていて、前回の試合から一年半やってきたつもりでしたが、まだまだ足りなかったです。もっと真剣に「闘い」に向き合わないといけないと学びをもらいました。僕にはまだまだ甘えがあるということです。悔しさよりもここからまた頑張って行こうと思える「生きる刺激」をもらえました。

友人のジェーン•スーさんに僕がこの先を聞くと「青木さんは楽しいと思うことをしたらいい」といつも言ってくれるのですが、今日の試合は「楽しみで楽しかった」です。ジェーンスーさんの仰る通り、楽しいと思えることに全力で向き合っていれば先が開けてくるような気がしてきました。どうしても最近は全体のこと、カネのこと、見え方をトータルで見て判断する能力がついてきていて(仕事の能力としては大事)、「楽しい」を優先順位の一番前に置くことはなくなってきています。今週が充実しているのはカシンさん藤田さんの仕事と橋本千紘戦があったからなのですが、それは何よりも楽しいを優先した結果です。知恵がついて賢くなったからこそ、知恵を抜いて問答無用に楽しいことをやるのは大事だと思いました。

試合が終わって後楽園ホールを出て、トレーニング場でウエイトトレーニングをして、すぐさま酸素カプセルに入って回復させています。月曜日の朝から練習をします。また橋本千紘さんと試合ができるかはわかりませんが、プロレス格闘技をしていればどこかで交わるときがくるだろうし、そのときに恥ずかしくない青木真也で居られるように日々自分自身と向き合って積み上げを怠らないようにやっていきます。

ここからは性別関係ないプロレスの試合を見た友人が「男女で試合をすることがあるんだ」と驚いていたので、青木真也の考える男女のスポーツ(格闘技)を脱線しつつも考えていこうと思います。

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