活躍する人材の育て方

たとえ売上や評価につながらなかったとしても私が仕事をする上で意識していることは、「活躍する人材を育てること」です。

転職エージェント業では入社が決まれば売上が立つわけですが、それだけでなく入社後も活躍できることを意識して求職者にも接していました。

その結果、私が担当していた求職者が特に入社後に活躍していると言われる回数が多く、入社後もやり取りしてい方々は駆け出しエンジニアから、プロジェクトマネージャー、コンサルタント、社内SE、フリーランスと多様に活躍しているという連絡をいただいています。

また会社で活躍している事業部のリーダーは私の直下にいたことがある人がほとんどです。

タイトルを「活躍する人材の育て方」としましたが、優秀な人材はある程度は勝手に育っており、活躍しているのはどちらかというと本人の努力の結果ではありますので、そこまでの道筋を確実にできるように「育つ状況を作る」方が重要だと考えています。

その方法について共有します。

状況にあった関わり方

実は教育において一番重要なことは「個々に合わせること」です。

そうすると急にハードルが上がると思いますが、とても整理されたフレームワークがあるので安心してください。

上司•部下と、できると思っている•できないと思ってる、の4象限です。

リンクアンドモチベーションさんが提唱しているものになるのですが、公式で図がWeb上にあったので引用元を明らかにして下記に表示します。

画像1

引用元ページ

具体的に手順を教えるマネジメント

のっけから大変恐縮なのですがここのゾーンに関してはあまり偉そうなことを私は言えません。
私が細かいことを教えると抜け漏れが多くなり、自分が得意でない自覚があったので、他の先輩社員にお願いしていた箇所だからです。
その上で困っていることがあればこのフェイズの人には意識して細かめに教えるようにしていました。

ただハイパフォーマーの教育が今回の主題になりますので、このゾーンだとそこから距離が遠くなってしまうという理由もあって、多くは語りません。

新卒社員が特にこのゾーンに当てはまることが多いと思いますが、「過度のプレッシャーを与えない」と並行して「有無を言わせず実行させる」も最初は一定必要なのかなと思います。

入社してすぐだと「量をやってから質がついてくる」ということを私は口を酸っぱくして伝えてました。

対話を意識して励ますマネジメント

「若手にもっと挑戦してほしい!」と思うことって多いですよね。
一方で若手はやったことのないことに対して恐怖を感じてなかなか行動できないこともまた多く。

そんな時にも効くマネジメントなのかなと思っています。

この時には聞き役に回って「どうしたい?」と聞くことが必要ですが、この手のタイプは自信がないので高圧的にならないように気を付けたいですね。

某R社の有名なセリフ「お前はどうしたいの」は言っていることは良いのですが、きつい言い方が一人歩きしている気はします笑

このゾーンは「上司ができると持っているがメンバーができないと思っている」という状況なので、問いかければ何かしらの答えが出ることが多いでしょう。

また「上司ができると思っている」理由を伝えてあげるとよいです。
ポジティブなフィードバックは自信につながり挑戦を後押しします。

そして行動した結果がついてくればさらに自信は確たるものになり、自己肯定感が醸成されて、新しいことにも挑戦できる人材が育ちます。

間違いを指摘して正すマネジメント

このゾーンは問題児のように見えるかもしれませんが、リーダー候補としては有望なゾーンだと思っています。

前述で自信を醸成することに言及しましたが、率先して行動するためには自信が必要で、その自信がすでにあるということはリーダーの素質が部分的にはあるということです。

自信は経験と実績の積み重ねで生まれるものですから、それがすでにあることは大きいです。

そうは言っても多くの上長がいけ好かないと思うのもこのタイプなんでしょうね笑

だからといって教育と称しコテンパンにプライドをへし折って有望株を潰すようなことはやめましょう。

ここは少し図に書いてあることと私の意見は異なるかもしれませんが、「課題を漏れなく指摘する」よりも「難しい課題を与えてフィードバックする」の方がいいかなと思っています。

なぜならば口でいうよりも、やってみて失敗した方が不足を実感できるからです。

失敗を実感している時には反省して人の話しを聞き入れやすくなります。

このように効果的に正すことも必要です。

課題を与えるということはサイバーエージェントさんの「抜擢」に近い考え方でもあるのかと思います。

少し参考元情報と異なる意見を言ったところもありますが、ゴールと判断軸を示すということはいずれにしても上長がすべき重大なことの一つです。

自由と責任を与えて任せるマネジメント

ここまで来ればやることも少なくはなります。

「深く干渉せずに見守る」をしながら「仕事上の冒険を推奨する」は正しいと思うのですが、ここで私が懸念に思うことは力がついているが故に「権力は長く持つと腐敗する」ということです。

右上は完成形ですが仕上がったと油断し過ぎるのは危険です。
マネジメント放棄にもなりかねませんのでよく見ることは続けましょう。

私はこのゾーンに大抵のことは「いいんじゃね」で返しますが、たまに「外の世界では別のものがスタンダードだけどな」とか「データではこう出てるけどな」みなこともボソッと混ぜるようにはしています。
でも最終的には理由を考えてから自分で決めて、と伝えつつ。

同じことを続けていると視野が狭くなり、正しい判断を下せなくなることが誰でもあります。

これは教育だけでなく自分自身にも当てはめて考えることが必要です。

だからこそ他者からのフィードバックは一定得られる状況は作っておきたいですね。

裸の王様になると大恥を最後にかく、酷い時には大損失を被るのは自分自身です。

まとめ

画像の4象限の左下と右上はやることがわかりやすいと思います。

特に左上と右下の成長株に時間を投資する時にやるべきことを一言でいえば、「自信を醸成して適切な課題を設定する」ということです。

人材育成はかなり長期的な目線に立たないとやる気が起きないかもしれませんが、私は人生を通してやりたいことの一つとして「人」を残したいと考えたので意識して取り組むことはできたと思います。

長い目で見た自分の人生の満足度や会社の発展を考えると、短期的な利益の追求だけでなく、人材育成も行おうという気になれるのではないでしょうか。

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