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225.サーモンを最もおいしくするスパイスは何か? 問題

実家の庭に父親がDIYして作ったオリジナルの巨大なスモークマシーンがある。あれができてからは、冬になるたびにうまいスモークサーモンが東京に送られてくるようになった。その影響なのか、大学時代にアウトドア用のポータブルスモークキットを買い、独り暮らしのベランダでせっせといろんなものの燻製に勤しんだ。どこからも苦情がなかったのは場所よかったのか、時代がよかったのか。

おいしい生鮭が手に入ったら、スモークしたいところだけれど、最近は、モクモクと燻煙をまき散らすわけにもいかず、簡単なマリネにすることにしている。使うスパイスはジュニパーベリーとホワイトペッパー。今回は、自家乾燥のハーブの中からフレンチタラゴンを選んでマリネを作ってみた。

●サーモンのマリネ
【材料】
サーモン(刺身用・3等分する) 750g
塩 7.5g
オリーブ油 少々
スパイスA
 ・ジュニパーベリー 適量
スパイスB
 ・ホワイトペッパー 適量
スパイスC
 ・フレンチタラゴン 適量

【作り方】
1.    サーモンに1%の塩をふり、2時間ほど置いておく。
2.    スパイスとオリーブ油を加えて袋に入れて真空にし、冷蔵庫で24時間マリネする。
3.    薄切りにして器に盛る。

『食べ物 香り百科事典』(朝倉書店)を元に香気成分をチェックしてみた。

◆ジュニパーベリーの香気成分
完熟果の香気成分として圧倒的に比率が高いのは、αピネンで38.88%~57.06%。ナツメグ、メース、カレーリーフに共通する成分で、メースやナツメグは特にサーモンとの相性としては非常に面白そうに感じる。続いてはミルセンで9.14%~19.9%。リモネンの柑橘っぽい香りやシトロネロールのフローラルな香りはジュニパーベリーの印象として強いし、サーモンとの相性もよい。やはり、サーモンマリネにジュニパーベリーは欠かせないスパイスという印象だ。

◆ホワイトペッパーの香気成分
βピネンとリモネンでジュニパーベリーと似た香りの要素を含む。他にサビネン、βカリオフィレンなども比率が高い。全体的にジュニパーベリーも含めカレーリーフとの共通香気成分が高いが、サーモンマリネにカレーリーフというのは、興味はあるが、印象としてはあまり合いそうな気がしない。これは試作してみる価値がありそうだ。印象よりも香気成分の共通項の方が信ぴょう性が高いので、おそらく、合わせてみたら相性がよかったという結果になりそう。

◆フレンチタラゴンの香気成分
ロシアンタラゴンとフレンチタラゴンの2種類について香気成分のDATAがあった。今回はフレンチタラゴンを使っている。フレンチタラゴンには、Methyl chavicol(メチルチャビコール・メチルシャビコール)で、80%前後と圧倒的な含有比率。メチルチャビコールは、バジルにも多く含まれるというDATAもあるようだが、香り百科事典にはその成分は記載されていない。J-Stageの論文を参照すると、スイートバジルの高含有成分には、メチルチャビコールとメチルオイゲノールの2タイプに分かれるとの記述があり、バジルとタラゴンにはやはり共通する成分がありそうだ。フレンチタラゴンのサーモンマリネはおいしかった。が、バジルでサーモンマリネをしたいとは思わない。これも自分の印象に左右されているだけなのかもしれない。

結果、どれもおいしかったが、3スパイスをブレンドしたスパイス塩Xが最もおいしかった。
もっと他に相性いいスパイスがあるかもしれないし、ないかもしれない。
ま、僕には何もわからない。

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