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中小企業診断士とお手伝い

「『手伝わせて』という人」には期待しにくい

中小企業診断士として中堅になってきたのもあって、「お手伝いさせてください」とご挨拶で言われることが増えています。

私も最初に言っていましたし、今でも言うことは多々あります。社交辞令だというのもわかっています。

ただ、あんまり好きじゃないんですよね・・・

辞書で調べてみると以下のようになっています。
てつだう(手伝う):他人の仕事を助けて一緒に働く。

実際に診断士の仕事についてはそんなに手が必要な仕事はないですし、年数を経ているとやはりレベル感も違っているので、手伝ってもらえるところはあんまりないです。

個人的には「手伝わせてください」と言ってくる人に手伝ってもらってすごいなぁと思ったことはないです。実際、役に立たないことの方が多いです。

「手伝わせてください」の裏側には楽に「お金が欲しい」「ノウハウが欲しい」「チャンスが欲しい」というのが透けて見えてしまいます。

それは私だってそうでしたから。あたりまえなんです。ただ、言われる側になると感じ方が違ってくるというだけの話です。

これは私が一般的ではないからですが、「後輩に金と経験とノウハウをよこせ、俺にやらせろ」と言ってくれる人の方がはっきりしていて好ましいです。
(実際に言える度胸と責任を持てる人はいないと思いますけれど・・・)

手伝って欲しいと思われる仕掛けをしていく

診断士業界は常に人手不足です。

ただ、診断士が余っているという人もいます。実際に補助金バブルの影響もあり、独立している診断士は増えていると感じています。

大阪では支援機関の窓口応募があると1人の枠に100人が殺到するぐらいの状況ですし。

ただ、「お金にならない必要なこと」を必死にやる人はほとんどいません。

特に協会活動(運営・研究会)などで、リーダーや事務的な面で動いてくれる人は常に足りません。研究会の発表者ですら見つかりにくいです。

なので、人が多いから、運が悪いから声がかからないわけではありません。

「手伝って」というのではなく、「手伝ってくれないか」と言われるように持っていく仕掛けが足りないんです。

結局、声をかけてもらうのもマーケティングなんですよね。

企業活動:診断士活動
訪問営業:協会イベント参加・診断士の飲み会
展示会 :研究会の発表
広告宣伝:県協会活動での下働き

もちろん、上記活動をしても逆効果になる人もいます。
ただ、そういう人は仕事を得ることはできません。

上記の仕掛けをうまくできる人は「てつだう」という前に動いています。掃除や椅子の設置なんかの雑用だったりするんですが。

協会のイベントが終わった後を見ても、動いているのは運営のメンバーがほとんどです。慣れているのもありますし、自分事にしているからというのもありますけど。

待つ人なんか不要。求められるのは動く人。

「診断協会に入ったが、声がかからない」「独占業務がない」
だから、診断協会は不要な組織だというような声もあります。

まぁ、言いたい人は好きに言えばいいと思います。

待っているだけ、愚痴を言ってるだけの人に誰も興味なんかありません。

単純接触でも回数が増えれば気にはなってきます。そこで、少しでも役に立ちそうと思わせれば、「手伝ってくれる?」と声がかかるようになります。

自分視点でスタートするのではなく、他人視点でスタートできるようになると、手伝って欲しい人は見えてくると思います。

診断士の集まりみたいな小さなコミュニティでも、意図的・無意識は関係なく、仕掛けをできる人には話が来るようになります。

最後に

診断士の世界ではちょっとぐらい失敗したって問題ありません。みんな迷惑かけられるのが仕事みたいなもんですし。許容度は高いです。

「手伝わせて」という前に「これやっていいですか?」って発言して、さっさと手伝ったら?
っていうのが今回の結論ですね。今回もちょっと説教臭いですけど。

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