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うさぎちゃんが教えてくれた「愛着障害の国」

うさぎちゃんを失ったわたしは病院でグリーフケア(喪失のケア)のセラピーを一度受けました。それまで、多くの女性がこの悲しみを抱いているということを、わたしは知りませんでした。

母を精神的に失ったわたしは、いわゆる「毒親」について書かれた本を読み、調べているうちに愛着障害という言葉に辿り着きました。
「当てはまる。当てはまりすぎる」というのが最初の感想です。
また別の記事で書きますが、自分の母が毒親かどうかについては、どうしても判断がつかなかったんです。
けれど、愛着障害の特徴には自分がピタリと当てはまる。

生きにくさの答え、これじゃない? とわたしは思いました。

わたしは愛着障害なの?

もともと、なんでも独学してしまうわたしは、ここでもひとり、愛着障害について調べては、悶々としていました。

たぶん愛着障害だと思う。
でも、専門家に診断されたわけじゃない。

愛着障害とは本来、その症状を示す子どもたちに使われる言葉と認識していますが、その特徴をもったまま大人になった「大人の愛着障害」も存在します。
愛着障害になる原因には、養育者との離別や虐待などがありました。

離別らしい離別もないし、虐待もされていないのでは? とわたしは思ったわけです。

とにかくノートに書き出してみた

苦しくて苦しくて、わたしはこれまで起きた出来事をとにかくノートに書き出していきました。
ノートに書くと、不思議なもので、出来事を俯瞰することができます。
そのときにわたしは、自分が家庭において経験した出来事を

「これって、充分、精神的な虐待に値するんじゃないのかな」

と思ったんです。ノートに書かれていた幼い頃のわたしの状況は、
誰の助けもない、あまりに孤独なものでした。

それでも悩む

愛着障害なの? そうではないの?
生きにくさの答えが知りたかったわたしは、悩みに悩んで、頭がおかしくなりそうでした。

もし愛着障害なら、生きにくさの理由がわかる。
もし違ったら……また理由探しはつづくし、結局、生きにくいのは「わたしがおかしいから」だというところに戻ってしまいます。

カウンセリングのハードル

わたしは、もうどうしていいかわからず、部屋の隅で泣きながら、専門家を頼ることを決めました。

けどカウンセリングを受けるのははじめてだったし、自費診療なのでそう気軽に受けられるお値段でもありません。
ましてや、こちらの気持ちを全然わかってもらえなかったら?

それでも、限界を迎えたわたしは、オンラインカウンセリングのページを開きまました。
運命的にそのときジャストタイミングで空いていたカウンセラーさんは、やさしそうな笑顔の「愛着障害の専門家」さんでした。

うさぎ穴に飛び込むような感覚で、わたしは不安と緊張マックスでカウンセリングを受けました。

愛着障害だとわかって、安堵する

メモにびっしりと書いた生い立ちを、わたしはひたすら話しつづけました。

聞き終わったカウンセラー(臨床心理士)さんは開口一番、言いました。

「サバイバーですね。よくここまで生きてきた!」

そしてカウンセラーさんに、わたしが「愛着障害」だということ、それから愛着障害のひとが体大セットで抱えることになる「複雑性PTSD」というものも持っていることが診断されました。

愛着障害だと診断されて、安心する。本来はとてもおかしなことのはずです。
それでもずっと、生きにくさに名前のなかったわたしは、うれしかったんです。

ようやく、わたしの生きにくさにも名前がついた。
原因がわかれば、対策だって、わかるはずです。

原因を探してもがく日々はおわり。ここからは解決していけるんだと、そう思いました。

まとめ

うさぎちゃんがわたしに宿ってくれなかったら、わたしは実家へ行きませんでした。
実家に行っていなかったら、わたしは実母が不適切な親であることに確信が持てませんでした。
そこから愛着障害という言葉を知り、自分が愛着障害であると気がつくことができました。

2023年1月28日、わたしは自分の生きにくさの名前を知り、回復の道を歩みはじめるのでした。

次回からは、少しカウンセリングについてのおはなしをしていきます。
それでは、また。今日も、ちいさなしあわせが見つかりますように🌸

うさぎちゃんに感謝と愛を込めて。

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