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『ゼノ・フェミニスト マニフェスト Alienation(疎外とエーリアン化)のための政治』/Laboria Cuboniks著 0X01 自由は与えられるものではない

底本:THE XENOFEMINIST MANIFESTO/Laboria Cuboniks
Verso; Illustrated版 (2018/10/2)

0X01 Freedom is not a given

XF(ゼノフェミニズム)は新しい世界を生み出すための推進力として疎外(エイリアネーション)を掴み取る。私達は皆疎外されているーしかし、今までにそうでなかったことがあっただろうか?にもかかわらず、即時性の肥やしの中から私達自身を自由にしうるものはこの私達の疎外された状況なのだ。自由は与えられるものでないーそしてそれは«自然»なものによっては与えられないのは確かだ。自由の構築のためには疎外をより少なくするよりもむしろより多くの疎外を巻き込むべきだ。つまり疎外は自由の構築のための労働なのだ。固定されたもの、永久的なもの、または«与えられたもの»として受け入れるべきものは何もないー物質的な条件も、社会的な形式もだ。XFはすべての地平を突然変異させ、導き、探りを入れる。生物学的な規範に照らし合わせて«不自然»に思われるだれでも、また自然の秩序の名においてぶつけられた不公正を経験しているだれでも、«自然»の栄光が私達ー私達の間のクイアとトランス、異なった健全さ、またそれと同様に妊娠または、子育てに結び付けられた義務のために差別を受けた人々ーに提供できるものはなにもないということを悟るだろう。XFは激烈に反-自然主義である。本質主義的自然主義は理論の悪臭を放つ。その悪臭が祓われるのが早ければ早いほど、より良くなるだろう。

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