見出し画像

スノーシャーク / 悪魔のフカヒレ いい要素がどんどん消えていくシャークサスペンス

ネタバレです。

えいがのじかんだオラァ!!!!!!

今日の映画はスノーシャーク / 悪魔のフカヒレ。
アマゾンプライムで見れます。

鮫のせいにするな

あらすじ

悲劇は12年前にすでに始まっていた。生物学者4人が雪山の生態調査に行ったまま消息をたったと思わていたが、実は地震によって古代の伝説鮫が目覚め、彼らを襲撃していた。雪獣の伝説は実在するものだったのだ!雪ザメは獲物を求め街へ…人々が次々に襲われる中、市民たちが力をあわせ、決死の大氷闘が始まった!人間VS雪ザメ、生き残るのはどっちだ!

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08P7YYDX4/ref=atv_dp_share_cu_r

はい。

かんそう

まるで古典映画の撮影技術がカラーになって登場したかのような映像から始まる今作。
少し怯みつつも鑑賞を続けていくと、安っぽい映像とは裏腹に案外どっしりとしたストーリーが展開され、徐々に期待が高まっていきます。

怪物=鮫の恐ろしさを表現する襲撃シーンをあっさりめに済ませ(これは単純に鮫の映像にかける金がなかっただけの説もある)、残された人々の恐怖と悲哀に描写を割いていたのは個人的に好きポイントです。

キャラクターもテンプレートではありますがしっかり立っており、特に息子を鮫に殺された保安官のドンはすごく良かったですね。最後に喧嘩別れしたしまったことを後悔しつつ、息子の仇を取るために静かに闘志を燃やす渋いキャラでした。

意味深なキャラクターや設定も多く登場し、これらがどう活用されるのか、残り20分時点くらいまではかなり楽しく見れました。

が。

いざ皆決意を固め最終決戦。
襲い来るサメに対し、主人公たちに謎のデバフがかかり、それまでのかっこよさは嘘のよう。
動揺しまくり食われまくり。
見せ場もなく食われていくキャラクター、それに対してなにもできない他の連中。
さっきまで落ち着いて渋さたっぷりのドンもへっぴり腰になり、いかにも最終兵器のように登場した老人(12年前の事件で生き残り復讐を誓った学者)はただの馬鹿であることが判明します。

その後もグダにグダでエンディングを迎え、最終的に残ったのはがっかり感だけでした。
おそらく時間と金がしっかりあればいい映画になったでしょう。
面白くなる要素はいっぱいありましたし、2012年の段階で雪を泳ぐ鮫というトンチキ設定を偽りなく映像化した点は良かったです。
寂れた街で起きる殺人事件というサスペンスの定番をサメ映画に持ってきたのも面白かったです。鮫は海のものなので…。

総じてとても惜しい映画でした。
といっても全く見れないレベルではありません。
アマゾンプライムの字幕版はサメ映画研究家として知られるサメ映画ルーキー(https://twitter.com/Munenori20)氏が手掛けており、小粋なジョークも楽しめる良翻訳です。
全部鮫のせいにしたくなったときに見て欲しい一本です。

散!!!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?