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中東が好きになったのは何故だろう - 初めての中東・アブダビ2

約束した時間に 迎えが来てくれた。
ビジネスバッグを あっさり持ってくれて、車へ案内された。

ここで、想像できる方は少ないのかも知れない。
迎えに来てくれた人 ➡ 客先で働く、出稼ぎのインドの方
中東では、どれだけ多くの外国人労働者の方たちに出会うのか 
ということだ。
人によっては、アラブの民族衣装を来た、現地人と会うつもりで中東に来て、その裏切られ感に驚かれる。
インド、パキスタン、エジプト、レバノン、ヨルダン、アフガニスタン、シリア、バングラディッシュ、フィリピン、、、、
よく 「商談は何語ですか?」という質問を受けるが、み~~~~~んな英語が話せる。

車は、あの大きな公園の前にそびえたつ高層ビルの一角に止まった。
あ~ここだったの。。である。歩いてもいける距離。

初めての、中東の、商談。
ドアを開けて入ると 一階はショールーム兼お客との商談場所となっていた。 おお~!!である。
商品の並び、自分が輸出した商品、初めて見る海外ブランドの競合品を見ながら それぞれに話を聞いて回る。
まあ、その話の多種多様な事!
なまりのひどい、そのインドの方は、説明しながら思いだしたことを手当たり次第に投げてきた。
”この商品と同様の日本製あるか? ”
”この商品に 日本のxxブランドのシール貼れるか?”
”ここが壊れやすいけど、日本から部品買えるかな?”
”ここの形、こんな風にならない?”

1階のショールームで 次々と言われる。
それに、スペックを並び立てる。
商談はスペックで話をする。 パソコンなら、サイズ、CPU、Disk
自分の扱い商品のスペックは分かっても、初めてみる商品のスペックは覚えづらかく、写真を撮り、メモするのが精いっぱいだった。
書き忘れていたが、私の勤務先は、貿易商社だ。
メーカーではないので、色んなブランドを許す限りクロスオーバーさせて提供できるので、このような 発言が飛び出す。

自慢話もある。
”これはな~ こないだコンテナー3本港についたばかりだ。”
なんだか急に 私が輸出する商品がつまらなく扱われているように思える。
その最中に、オーナーの孫がやってきた。
アラブ民族衣装をきている。
彼は、オーナーに言われて、ここの運営を任されたばかりだ。

アッサラーム。。。 インドワーカーたちに挨拶をし、私に目をむけた。
手を差し出したら、あちらも手を出した。
聞き取りにくい英語から、聞きやすい英語となり、
2階の商談室に案内された。

レバノン人も入ってきた。背の高い大柄。
オーナー孫の補佐で、取扱い商品の知識や、業界のことをよく知っていた。
飲み物を聞かれ、
アブダビは初めてか と聞かれる。
中東の商談始まりは、この挨拶と雑談が長い。
そしてドバイ空港ピックアップの手配をしたのに、お前はこなかったということで、車は空でアブダビに戻ってきた と聞かされて 驚いた。
多分、きょとんとした顔をしたのだろう、
”お前の名前が書かれたボードをみなかったのか?” 
と確認されて、見なかったと答えた。
アラブ流おもてなしに、悪い事をした。
”見なかったのか、まあいいや、さて、仕事の話だけど”。。。という流れで商談が始まった。
こちらの目的は、商品在庫数確認と今後の売行きに関する意見を聞くこと。
その流れで ”合図”と思しき言葉が出たら、OK 値段知らせるよ。と言えば済む。不思議と、最初から、その”合図と思しき言葉”は 苦労なく読み取れた。 今思えば不思議だが、中東諸国の人たちは 合図上手なのだろう。

オーナー孫は、用意していた言うべき言葉を話し出した。
”日本製は、爺さんの頃から扱ってきた。
我が社は日本製の高品質によって、お客の信頼を得てきた。
お客は、日本製といえば、我が社に来てくれる。問題は 価格だ。
お客に高いと言われている。
俺は、爺さんからファイナンスを任されている。価格の管理もある。
そして、モデルによっては、大量の在庫もある。これは日本製にしては安いが、売れ行きがよくない。今後どうやって売るのか 考えなきゃならない”
Let's talk about our huge stock だった。

ふむ、、つまり、、高くて在庫も結構あるから、注文できないっていう匂わしと、売ってしまった商品への協力ですかあ??
言葉で意識はしていなかったが、表面意識と潜在意識の間のところで、
そう感じていた。



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