2020年予測:Bitcoin熱い
DIAMOND SIGNALのいけてる記事企画、「スタートアップトレンド2020」著名投資家50人が大胆予測!/前編【総予測2020】の冒頭文と有安執筆部分の転載です。(2019年以前のトレンド予測記事はこちら)
岩本さんの冒頭文を引用:
起業家・エンジェル投資家 有安伸宏
■2019年の振り返り
Fintech、特に既存金融がカバーしない領域を狙う起業家と多く出会った1年でした。私の投資先の中では「あのファクタリング(≒請求書買取)の会社、いいね」と、会った人によく言われたOLTAが印象的。OLTAは、創業2年で30億円という資金調達力だけでなく、足元の数字も着実に積み上がり、累計申し込み金額は150億円。金融機関やSaaSとの提携戦略を軸として非連続な成長を計画しています。非常に興奮しています。
■2020年のトレンド予測
「一周回って、新しい」と改めて注目される領域がチラホラあると思います(逆にいうと、真新しい領域やバズワードは、そう多くは見いだされないと予想)。ハイプ・サイクルの幻滅期を超えて回復期に入るというセオリーにおいては、メディアで取り上げられない・大衆が飽きているという現象が観察されるのはむしろポジティブ、順当な普及シグナルです。
例えば、ビットコイン。この文章を書いている時点では、1BTC=約80万円、時価総額は約14.5兆円ですが、そもそも法定通貨の尺度でビットコインの価値をはかることに大きな意味はありません。今は、世界のマネーが14.5兆円程度流入している段階、スタートアップで言えば、PMF(Product Market Fit)は見つかったがスケールする前、シードラウンドの段階だと考えています。重要なのはブロックチェーンかビットコインか、みたいな議論も過去にありましたが、今このタイミングで最高に面白いのは、技術としてのブロックチェーンよりも、アプリケーションとしてのビットコイン。価値貯蔵の手段、そして世界規模の決済ネットワークとして機能するビットコインの、ユースケースの広さと深さに感動しています。どんな政府や企業からも独立して価値を貯蔵(store of value)できることのインパクトは、先進国が保護主義を強めて世界が断片化していきそうな2020年にこそ、再び議論されるのではないでしょうか。
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