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CINEMA BIZ TALK /映画ビジネスあれこれ

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映画ビジネスに関してのエッセイ
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#映画感想

映画館再開に向けて、すべての映画ファンへ。 誰よりも早く映画という「神のようなもの」が祀られた映画館に集い、映画を蘇えらせるのだ!

「明日6月1日、アップリンク渋谷と吉祥寺の映画館の運営が再開する。京都は6月11日にオープンする。 以下、映画秘宝の最新7月号に寄稿したテキストをnoteに採録します。岩田編集長からのオーダーはミニシアター特集のトップに掲載するので檄文をということだった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 映画を一月くらい観ることができなくても死ぬ映画ファンはいないだろう。でも、映画を観る人が一月誰も訪れなければ、映画館は死ぬ。 2022年4

日本で公開される映画の多様性を支えているのは、映画の配給会社。アップリンク ・クラウドの『Help! The 映画配給会社』から推しの配給会社を見つけてみよう。

2020年4月8日は、日本の映画館がほぼ全て休館した日だ。このnoteを書いている5月11日現在、地方の映画館は少しづつ再開してきたが、まだ東京の映画館は閉まったままだ。 監督たちの有志により始められた『ミニシアター・エイド基金』のクラウドファンディングは、3億2千万円以上と、ミニシアターを潰すまいという本当に多くの映画ファンの想いが想像もしたことがない大きなお金が集まり、全国の100以上の映画館を助けてくれる。アップリンク にも基金のお金が入金されるので、本当にありがたい

年始は自宅で映画を観る! Amazonプライムで観られるアップリンク配給作品一覧!

現在、Amazonプライムビデオプライム会員見放題で観ることが出来るアップリンクの映画をまとめました。ホドロフスキーの『エンドレス・ポエトリー』、『アナと雪の女王』観た方はぜひ観てほしい北欧サーミ人の物語『サーミの血』、5月に単独公演で来日が予定されている『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』 が追加されています。 アレハンドロ・ホドロフスキー                       『エンドレス・ポエトリー』【R15+】 new!            

このnoteを発展させてリアルな場で2つのワークショップを行います! (1)映画配給ワークショップ (2)シネビズ・カフェ

映画配給ワークショップもう20年以上も続く、アップリンクの映画配給ワークショップの参加者を募集します。開催は隔週木曜日の夜、アップリンクのスクリーン1で行います。 他でも、映画配給を学ぶというコンセプトでワークショップが行われていますが、特徴は、アップリンク配給作品を具体的なケーススタディーとして行うところにあります。映画の買付から、映画館へのブッキング、宣伝、パッケージ化、テレビ・配信権販売まで、映画ビジネスの生の数字を提示することにより、参加者にスクリーンの裏側に興味を

僕は、『氷上の王、ジョン・カリー』の2つのポイントで記憶が蘇り、1つのポイントに心を打たれ涙した

バレエのテクニックをフィギアスケートに取り入れ、町田樹氏のいうスポーツと芸術を融合させた「アーティステイック・スポーツ」を早くから実践していたジョン・カリー。もちろんカリーの「美を追求する滑り」には心を打たれるが、僕は、映画の後半、彼がアマチェア選手を引退し、プロスケーターとして自身のカンパニーを作るところから引き込まれていった。 アイススケートの経験はないが、プロセニアム(額縁)のステージで公演を行なった経験はある。僕がかつて所属していた劇団・天井桟敷は、野外や市街でも公

アップリンクの映画館では年間700本以上の映画を上映するが、その編成を一体どうやっているのか教えます。

アップリンク吉祥寺については、まずスピーカー、スクリーンなど施設技術面のことを記し、次にデザイン面について述べた。 さて、今回は、運営のかなめと言える「番組編成」について述べたいと思います。 アップリンクの映画館がかつてのミニシアターとまず大きく違うところは、上映本数が多い。アップリンク渋谷・吉祥寺合わせて今のペースだと年間700本以上の作品を上映するだろう。当然、一人の人間が観ることのできる量を超えているので複数のスタッフで手分けして観て上映作品を決めている。僕も加わり