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メルカリを見出したXTV手嶋氏がRiLiへ投資・経営に参画した理由とは?<対談してみた>

2019年3月27日に1億円の資金調達を発表しましたが、併せて外部取締役になっていただいた手嶋さんと、資金調達の経緯から今後の話まで対談形式で話してきました!

手嶋浩己 / Hiroki Teshima
1976年生まれ、神奈川県出身。一橋大学商学部卒業。1999年、株式会社博報堂に入社し、6年間勤務。2006年、株式会社インタースパイア(現ユナイテッド株式会社)取締役に就任、2度の経営統合を行い、2012年末、ユナイテッド株式会社取締役に。2013年から2017年まで、投資先の株式会社メルカリ社外取締役。ユナイテッド時代は、グループ経営、新規事業立ち上げ、M&A及びPMI、ベンチャー投資(メルカリ、ワンダープラネット、dely、トランスリミット、クラスター等)などを並走して行い、同社の発展に貢献。2018年6月にユナイテッド株式会社取締役を任期満了で退任。同年8月、株式会社Gunosy社外取締役(現任)及び、ワンダープラネット株式会社社外取締役就任(現任)。同年9月、XTech Ventures共同創業者兼ジェネラルパートナーに就任(現任)。
https://xtech-ventures.co.jp/team/teshima/

(XTech Ventures共同創業者兼GP/ 株式会社RiLi 社外取締役 手嶋浩己氏・株式会社RiLi 代表取締役 CEO 渡邉麻翔・株式会社RiLi 取締役CTO 片山潮美)

資金調達のきっかけって何だったのですか?

手嶋 資金調達する方針があるような会社の成り立ちじゃないよね。

渡辺 資金調達はもともとしたかったんですけど、「何のためにいくらお金を調達する」に対しての納得感が自分の中であまりできなくて。その状態で何人か投資家さんの所に行ったのですが、自分も納得してないから伝わらずに、面白そうなんじゃない?とは言われるもののその先に進めずにいました。

手嶋 それがいつぐらいですか、1年前位ですか?

渡辺 もうずっと断続的に。私の中でRiLiの成長のピークは去年の5月で、こうしたいというのは結構あるにも関わらず、リソース不足で挑戦できていないというのがあったので、漠然と資金調達してアクションがしたいというのはありましたね。

片山 最初「お金ください」ってどう言っていいか分からない、っていっていましたよね。

手嶋 どう言えばいいんだろう、みんなどうしてるんだろうみたいな。

渡辺 周りにも資金調達を経験した人がいるので聞くのですけど、あんまりピンとこないなという時に共通の知人(以下、Aさん)から声をかけていただいて。彼も最初はInstagram x ECの文脈が盛り上がっている話から興味をもったようなのですが、何回かお茶している時に他の所とはちょっと違うねとなって。

手嶋 それがいつ頃の話なの?

渡辺 ポップアップ前後位です。

手嶋 秋ごろだね。

渡辺 私はずっとECがやりたいわけではないと言うのを言い続けていて。Aさんは事業領域が近かったので、私が言葉足らずでも本人の実体験と照らし合わせてわかってくれた。その後の紹介だったので特に違和感がなくスムーズでした。それこそ資金調達しようってなったのも、Aさんがそこまでいうのならというのが大きかったですね。

手嶋さんがRiLiの話を聞こうと思った理由はどういうところだったのですか?

手嶋 僕はハヤカワ五味さんのnoteを見るまでは(RiLiのことを)知らなかったです。それまでInstagramで行われている事はほぼ知らなくて、ハヤカワ五味さんのnoteを見てこんなサービスがあるのだと思って渡辺さんのbosyuに応募したのですよ。

渡辺 私がちょうど直前にフォローしたらすぐにフォローバックが来て。

手嶋 ランチでもどうですかって連絡したらレスがなくて、時間差でAさんからこういう会社があるのですけど一回会ってもらえませんかって連絡が来て。そこが初めて知ってから1日みたいな時間ですね。会うまでにネット上の情報は全部調べて、インスタで起きている事とかをなんとなく把握しました。僕サイドでは、共通の知人の紹介だからって言うフィルターがありましたね。

会ってみての印象は?

手嶋 僕は初対面でも打ち解けて話すことが比較的得意なので、Aさんに「俺、直接連絡して会うね」って言ったら、妙に段取ろうとしていて(笑)。まず僕とミーティングしてくださいって言われて2人でミーティングして、彼も心配だったのでしょうね、事細かな事前の共有があって、じゃあ次会うねって言ったら、僕ついてきましょうかって言われて、いいよいいよみたいな。

(一同爆笑)

渡辺 めっちゃメッセきたんですよ。今こういうこと喋っていてみたいな。

手嶋 的確なインプットがあったのでギャップはなかったです。その頃はちょうど時間があったので、タイミング的にはすごくよかったですね。Aさんが暗躍していましたね(笑)

渡辺 1番最初に会った時に、なんでこれすでに投資前提で進んでいるのだろうって思っていました。

片山 そうそう、話が早すぎてついていけてなかった(笑)

手嶋 大前提として、僕は他のVCの人と比べると投資判断が早くて、大体即日決めています。ただベンチャーキャピタルには機関決定というのがあるので、一緒にやっている西條さんとかとどうすり合わせるかはありますけど、大局観西條さんは僕がやるって言ったら反対はしないのと、RiLiに関しては僕も入ってやると言ったので。まぁ珍しい投資先だと思いますよ、レアキャラ見つけたみたいな。ベンチャーキャピタルって40社ぐらい会社に投資するのですけど、一社ぐらいあってもいいだろうみたいなっていうレア感があったので、Aさんに説明を受けてサービスみての段階で一緒にやろうかなと思っていました。僕が乗りやすい投資条件を早く出してくれたというのもありましたね。

片山 私は、明日(手嶋さんに)会うからついてきてっていわれて、ついて行って、「すごいスピードで話が進みますね?」と言いながらオフィスに帰った(笑)

手嶋 決まる時ってそういう感じですよね、きっと。

渡辺 その時取締役じゃなかったしね(笑)

手嶋 その後取締役になって、みたいな。

片山 あの日から時間が経つのが異常に早い。

手嶋 そういう意味でいうと、フェーズは変わりますよね。

手嶋さんが投資・経営に参画をきめた理由

手嶋 会ってから、事業・サービスとしてポテンシャルがあると思ったのと、自分が入ることで結果が出そうだったので、やる意味を感じたっていうのはありますね。

投資先のパターンとしては2パターンあって、放置しておくのが良い投資先もあれば、入ってあれこれやる方が良い投資先もあって。最近放置型が増えてきていたので、自分ももう少し関わってやっていきたいと思っていたのと、そういうニーズを聞いていたので。僕はユナイテッドの時に社内のプロデューサーみたいなサービスはできるけど事業計画とかの経験がない人と一緒に2人3脚でやっていくみたいなことが多かったので、その時にやったようなことをやればいいのかなというのが掴めたので。

スタートアップにおいて、経営と01のサービスを作るのは両輪必要なのですけど、僕からすると経営の方がコモディティだという感覚もあって。経営する方が比較的経験値とか学習でできたりするので、経営の要素はRiLiにインストールできそうかなという。01が作れて事業を立ち上げられるチームがいるのでそこに価値を感じて投資して、経営は後から会社に徐々にインプットすればよいのかなと思っています。

なので、ハヤカワ五味さんnoteとAさんからの紹介が連続してきたので、縁とか流れを感じましたね。

手嶋さんからRiLiってどういう風に見えていますか?

手嶋 いくつかの文脈があって、スマートフォンで女性向けサービス・コミュニティーっていうのは非常に可能性があるのだけど、MERYの事とかもあって少し空白期間が生まれちゃっているなというのは多分みんな思っている。あと、Instagramが出発点でアパレル売っているというレッドオーシャンの金稼ぎマーケットにいるにもかかわらず、実はそこにいないっていうポジショニングの面白さですよね。あと自分の作ったことのない事業でいうと、ほぼ日みたいな会社がすごいなとずっと思っていたのですよね。あのコミュニティとか会社は面白いし存在意義があると思っていて、自分から出てくる事業では絶対作れない。自分はもう少しビジネス文脈ではじめちゃうので。表面的には競争が激烈なマーケットにいるのにそこで競争してないみたいな面白さと、できればほぼ日みたいな会社・サービスを0じゃないけど今1くらいにいるところから関われるのだったら面白いし、可能性があると思っています。

一言で言うと大きくできそうだなっていうことです。今のスタートアップの業界で言うとBtoBの事業やSaaSの事業の方が多くて、コンシューマー向けの事業でいうとミラティブとかは可能性感じる一社だと思うのですけど、僕が関わっているクラスターとかもそうしたいと思うのですけど、コンシューマー向けの事業で本当に大きくできそうだなって思う事業って実はあんまり少ないので、そう言うチャンスがあるのかなっていうのを色んな角度から感じたっていうところと、自分からは出てこない事業なので関われると面白いなというかんじです。

渡辺をどう思う?

手嶋 当ファンドはミドル起業家の支援を唄っておりまして。渡辺さんはミドル起業家ですが、女性でミドル起業家ってあんまりいないんですよね。また、起業したいと思って起業したというよりは、いいサービスを作ろうと思ったら起業することになっていたと言う珍しい形だと思うので、それは社会にとって貴重なリソースだと思うのですよね。これで成功すると、(社内で役割分担する中で)新しい社長の姿をつくれるんじゃないかと思うんですよね。なので、肩の力を抜いて引き続きやっていって欲しいなっていうのと、感覚がすごい鋭い人だと思うのでそこは鈍感にならないように、色んなことを覚えると逆に鈍感になってしまったりすると思うので、そこを大事にしていって欲しいなと思いますね。

渡辺 競合が若手ばかりで。

手嶋 色んな勝ち方があると思う。競合は競合で勝っていく可能性はあると思うのですけど、入り口は似ていたのだけど違うものを追っているところはあると思うので。ただ、現実を直視しないと、その山を登る途中に銃弾で打たれて死ぬこともあると思うので、そこはある種蹴散らしていくぞって言う感覚も必要ですよね。僕はどっちかと言うと競合の起業家がどういう発想をしているのかはわかるので、そこはうまく融合していきたいですね。

資金の使い道である採用について

手嶋 ここからやろうとしていることを考えると、チームを強化していかないといけないですね。幹部大募集中ですよね?

渡辺 大募集中ですね。どんな人がいいと思いますか?

手嶋 色んな人がいていいと思いますけど、経営してみたい人も募集ですよね。今のチームは事業とかプロダクトにコミットメントがあるので、経営管理とか経営する立場でRiLiに興味がある人もきてもらってもいいし、プロダクトをもっといっぱい作っていくので、ゼロから作りたい人も来て欲しいし、ファッションが好きである種縁の下の力持ちみたいな仕事をしてくれる人も必要だし。一年後には40人ぐらいになっているはずなので、急速に採用しないといけない。とにかく興味をもったら応募して欲しいですよね。どう言う人が欲しいですか?

渡辺 マネージャー職は手当たり次第欲しいです。というのも、前職アパレルだったのですけど、現場と経営の思想が違う問題がずっと解消されていなくて。現場はかわいいものやクリエイティブなものが作りたいし、経営者は売れるものが作りたいっていうギャップをうまく解消できる人がいなくて。トップダウンの組織にしないっていう為にもそういうポジションが欲しいですね。

手嶋 気がついたら普通の会社になっちゃって、そうなるリスクはありますよね。逆説的に言うと、経営に力を入れればいれるほどあるとおもうのですね。そこは相当意識して、努力しないといけない。アパレル業界の経営者の人もそうしたくてしているというよりかは、経営として努力している間にそうなっちゃったというか。仕組み化してとか組織的にちゃんと対応できるようにしようとか役割分担しようとしていたらそうなっていたことがあるとおもうので。RiLiもこれから経営力を高めていく努力をしていくけど、気づいたらそうなっちゃったと言うこともあり得ると思うので、そこは相当意識しないといけないですね。特に組織が大きくなっていくにつれて、できなくなってくるので、そこは忘れないようにしていかないとですね。

今後どうやっていきますか?

手嶋 なぜ事業計画を作るのかっていうところから入って一ヶ月ぐらい一緒に作って来ましたね。一年後にはアップデートした事業になっている可能性が高いので、半年ぐらいは今の仮説をぶつけて半年後ぐらいに答え合わせするようなで感じですよね。ちょっとずれていたら軌道修正しないといけないし、あっていたらそのままやって、多分大きく成長できると思うので、もう一発資金調達をすることもあるかもしれない。一年ぐらいで一定の結果をだせるように息止めてやっていきたいですね。

渡辺 そうですね。今年結果を求めていきますね。

手嶋 事業の勝負どきというのがあって、RiLiに関してはこの一年が勝負どきで、勝負どきって自分で選べなくて勝手に来ちゃったりするので、この一年後悔しないように集中してやれば、逆に一年後楽になると思いますね。ある程度体制も基盤もできて、少し自分たちのペースで打ち手を打っていこうっていうフェーズに突入できる可能性もあるので、この一年は息を止めてやっていきましょう。

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