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世界占星術と春分図〜2024年 経済と暮らし日本の未来予測

本稿は世界占星術(マンデイン占星術)で今年の春分図を読みます。後半の有料記事で、暮らしと景況感について予測をします。どうぞお楽しみください。

更新履歴
24/04/03【追加】太陽と10、2ハウスと利上げ発表
24/04/01 【改訂】アーカイブ配信停止と価格改定(¥1500→¥500)
24/03/16 【追記】景気の善し悪しの判断基準
24/03/15 【追記】速報値から上方修正プラス0.4%成長へ
24/03/14 記事公開


では今年の話をする前に昨年の答え合わせです。
1年前(2023年3月)の記事でこう書きました

2023年の日本経済について個人的には悲観的です。政府が何も対策を打たなければ、再びデフレへ向かう可能性を疑っています
一方で、春分図が示す日本経済はバラ色です。2ハウスは牡牛座、ルーラーは金星です。アセンダントとアスペクトしないことは短所ですが、金星は2ハウスにありドミサイル(最も良い状態)であり、エッセンシャル・ディグニティも非常に高く、さらにノース・ノード(ドラゴンヘッド)とコンジャンクトし(強化)、凶星からの障害も受けていません。
また、富を表す幸運のロット(PoF)は1ハウスで華を添えています。
申し分ありません。占星術だけを見て、経済政策、原材料高騰によるインフレを考慮しないのであれば間違いなく「日本経済にとって最高の1年」でしょう。
ただ、実際の経済はそんな風には動きません。

2023年3月21日
風の時代のアノマリー 「大闘争」の幕開け〜前篇・後篇

答え合わせ

予測①:占星術的には日本経済にとって最高の1年。実際の経済はそこまで芳しくなく、個人的には悲観的

結果①:景気後退入り GDP2期連続マイナス、実質賃金も低下しました。国内需要不足4兆円。需要不足=モノを買わないということです。

速報値から上方修正 0.4%プラス成長
本記事を読んだ方から前出速報値から、上方修正されたとの連絡を頂きました。どうもありがとうございます。(3/15 20:00 記載 )

実質賃金の低下。賃上げをしても、それ以上の物価上昇があれば帳消しになります。

予測②:政府が何も対策を打たなければ再びデフレへ向かう可能性
結果②:予測は外れ、インフレとなりました

一般的にインフレは好景気の指標ですが、実際にはふたつのタイプがあります

タイプ1モノやサービスを買う人が増え価格と給与が上がる
タイプ2原材料費が高騰し価格が上がる

前者は好景気に見られる現象です。「良いインフレ」とも呼ばれます。
現在の日本のインフレはタイプ2です。そして、現在は景気後退と物価上昇が同時進行する「スタグフレーション」の様相を呈しています。

その要因と今後の予測

まず要因です

  1. 戦争が石油の値段を押し上げた

  2. 円安が原材料の輸入価格を引き上げた

  3. 実質賃金の低下(大企業のみ微増)

  4. 将来増税への不安材料(マスコミから発信される政府情報)

こうした要因が消費を抑え込み「景気後退入り」となったと考えられます。
「3」以外は記事を書いた時点で材料が揃っていました。「個人的には悲観的」と書いた理由です。予測はその通りになりましたが、デフレ化は外しました。デフレ化すると読んだ理由は「消費の落ち込みから企業はさらに価格を下げる」と予測したからです。実際には、企業は値下げに踏み切りませんでした。

以上が景況感についての答え合わせです。
これを踏まえた上で2024年の予測を立てていきます。

まず、日本の景気は依然としてふるいません。
ところが日経平均株価は上昇しています。2月22日(木)35年ぶりに39,000円台をつけ、3月4日(月)初の4万円台入りを果たしました。
株価の上昇の要因のひとつは、中国市場から引き上げられるなどした海外資金が日本に向けられていると考えられます。金額ベースで見る日本の株式市場取引の7割が、国外の投資家や投資機関であることを忘れてはいけません。つまり、現代の日経平均株価は、国内一般家庭の景況感とは関係がなく「株価上昇で景気回復」との論調は現時点では時期尚早です。

景気回復には、中小企業労働者(就労人口7割)の賃金が上昇し、需要が喚起され、消費欲求が高まる必要があります。その兆しは、まず大企業の賃金上昇(今年4月からの「ベースアップ」)から始まると考えています。

2023年春分図 占星術的課題|金星とノース・ノードの再検討

さて、最後に占星術的な課題をひとつ残しています。
2023年の春分図の2ハウスと、そのルーラー(金星)に深刻な問題は見つかりません。確かに国内の企業業績や日本の政府収支は概ね黒字で、「日本経済は問題は無い」と言えるのかも知れませんが、筆者の読み方では景気後退が報じられる要素はチャートに無いのです。少なくともドミサイルの金星は強く、凶星の障害はありませんでした。土星と分離セクスタイルですが、強いリセプションがある上に、セクスタイルにも凶意はありません。ですから、残る問題はノース・ノードの取り扱い方です。

2023年の春分図(太陽の牡羊座イングレス時間を基にホール・サイン・ハウスシステムで描画)

ノードの解釈には、筆者と同様にノース・ノード(ドラゴンヘッド)を吉意や強化、サウス・ノード(ドラゴンテイル)を凶意や弱体とする読み方と、両者を凶意/弱体とする説があります。インド占星術は後者を採り、西洋占星術は術者によって解釈が異なります。
世界占星術においては黄経・黄緯で近い位置にある金星に対して凶意とすべきなのかも知れません。ノードについては今後のチャートで観察を続けていきます。

景気の善し悪しの判断基準

内閣府統計局が発表する「景気動向指数」を基準にしています。この記事では特に景気動向指数DIの一致指数を参照し(下図)、50を景気上昇/下降の基準値としています。
2023年3月から11ヶ月間の指数推移は「30-80-50-70-35-30-40-60-20-60-0」。4月をピークに上下し、平均値45、中央値50。足踏み状態と言えるので「景気は良くない」と判断しました。
参考記事「景気動向指数と占いでの使い方」(2020年1月)

2020年〜2023年の景気動向指数(DI)
データ出典 内閣府統計局 https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html

[2024-3-16]

それでは本題、2024年の予測に入りましょう。

活気を伝える2024年の春分図(有料記事)

2024年春分図の特徴

・活動宮のアセンダント
・惑星の移動速度が総じて速い
・太陽とMCのコンジャンクト(太陽南中とイングレスがほぼ同時に起きる)

2024年の春分図(太陽の牡羊座イングレス時間を基にホール・サイン・ハウスシステムで描画)

2023年は牡羊座から始まる熱乾の年。2024年も活動宮、蟹座アセンダントで始まります。蟹座は夏の至点(夏至)のサインで、水のサインです。ですから昨年より湿度は高く、雨、台風、嵐の多い年となりそうです。活動宮は四季の至点、春分・夏至・秋分・冬至から始まるサインです。各季節の始まりは活動力が高まり、天候や人心にもそうした働きが現れると考えます。
活動宮のアセンダントのうえに、惑星はすべて順行、速度も総じて速く、物事の進み方が速い年ということになります。
活動力の高い一年ですから、それに乗るのもひとつ。一方で、気がはやる、焦る、といった側面も出てくるかも知れません。そうした時は、流れに身を任せつつ、一服する時間を定期的に設けましょう。

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