令和元年１０月１日締め切り分の原稿です。よろしくおねがいします。
糸満市 渡部敦則



価値を紙に記したものに信頼をどつぷり預けてお財布パンパン

上長に病を告白「大切にしなさい自分を」明日も働く

信頼がチャンスくれる締切を必ず守らう十二首の歌

万葉のプロトコルは五七五七七時代を送受信する

機窓より瞳孔を満たす海の色１００パーセントのオキナワ肌に

長方形の紙に宿りし信頼を召喚させるキャッシャレスの神

弟の器に産まれたての僕眼をあければ姉のまなざし

内側のたくさんの声を消すやうに円盤に針が落ちてため息

絶望をうやむやにする黄昏の缶コーヒーと悲しいため息

もしこれが現実の言葉でないのなら見たことあるかい夢の終はりを

台風の過ぎし頃に秋の風デニムジャケット羽織つて街に

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