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ゆずの横浜BUNTAIこけら落とし公演が最高だったので語らせてほしい【ライブレポ】

ゆずっこになって、早20年以上。ファンになった当初は「知る人ぞ知る」アーティストだった彼らが、気が付けば紅白のトリを飾れるほどの国民的アーティストになっていた。

横浜出身のアーティストと言えば?と聞かれると「ゆず!」と誰もが答えられる(と、わたしは信じている)ほど、横浜にゆかりのあることが周知されているゆず。ここ数年で新しくオープンした横浜市内の音楽ホールのこけら落としは軒並みゆずが担当してきた(2020年のぴあアリーナMM、2023年のKアリーナ)。

そして、今回、老朽化に伴って2020年に閉館した横浜文化体育館と同じ場所に新しく誕生した"横浜BUNTAI"のこけら落としを、またしてもゆずが担当することに。

4月6日(土)と7日(日)の2日間に渡って開催された横浜BUNTAIのこけら落とし公演「YUZU LIVE 2024 AGAIN AGAIN in 横浜BUNTAI」。その1日目のチケットを運よく入手することができたので、大阪からはるばる遠征して行ってきました!そう!行ってきました!ライブ!!ゆずのライブ!!!

大興奮で大充実だった今回のライブ(いつもそうだけど)を忘れたくなくて、ここに個人的な感想兼レポート兼備忘録として残しておきます。

いつものように、ライブ前のラジオ体操から始まり、「さぁ、1曲目は何だろう?」とわくわくするオープニング。いつも色々と予想をするけれど、今回は全く思ってもいなかった曲からのスタートだった。

それは「大バカ者」。1998年にメジャーデビュー曲としてリリースされた「夏色」のカップリング曲。しかも、音源に収録されているのとは異なる、ライブ仕様のバンドアレンジ。会場にいた5000人のゆずっこが「わぁぁあああ!」となるライブの始まりだった。

『大バカ者!』とののしられて
それでも『人』として生きてゆこうよ

ゆず「大バカ者」より

力強く歌い上げられるこの言葉が胸に刺さる。今や国民的アーティストのゆずのことを「大バカ者」なんてののしる人なんていない。だけど、25年以上前の路上ライブをやっていた時代にはそんな人もいたのだろうか。分からないけれど、当時の歌詞をそのまんま、いや、バンドアレンジでより力強くステージで歌いあげる姿に、ゆずとしてのこれからの覚悟みたいなものを感じざるを得なかった。横浜BUNTAIのこけら落としという新たなスタートのライブの、始まりの1曲で「大バカ者とののしられても人として生きてゆく」と、大きなステージで歌うゆず。かっこいいという言葉しか出てこない。

その後、「センチメンタル」「始発列車」「からっぽ」「心のままに」「傍観者」「贈る詩」と、99年以前にリリースされたいわゆる"昔の曲"が続いた。昔の曲が大好物のわたしはもちろん大歓喜。

横浜BUNTAIの前身である横浜文化体育館でゆずが初めてライブをしたのは、1998年。初めての体育館ツアーとなる「幸(せ)拍(手)歌合戦」。わたしはこのライブを小学生の時に近所のレンタルビデオショップでVHSを借りて、擦り切れるほど見た記憶がある。あのライブで特に記憶に残っていたのは「連呼」の演出。ゆずの2人がそれぞれ交互にお客さんを巻き込んで歌い合うその姿を見て「これ、ライブ会場で実際に体験したらめっちゃ楽しいだろうな~」と思っていた。
それがなんと、今回のライブで実現した。新しくなった横浜BUNTAIで、かつてのライブ演出をオマージュした、そのまんまの「連呼」。会場を2つに分けて、それぞれのパートを歌い合う。

なんでもないのに泪が出てくるのは
きっと本気で誰かと
笑いたいだけなんだ

ゆず「連呼」より

この歌詞を一緒になって歌いながら、なんだか涙が溢れそうになった。この曲に参加できただけで「あぁ、わざわざ遠征して来てよかったなぁ」と思えた。

その後、会場みんなで一緒に歌い上げる「栄光の架橋」からの、横浜港開港150周年ソングの「みらい」。横浜の地で、横浜のことを歌った曲が聴けるのは、なんだか感慨深かった。「歌詞の中の"海"は、この横浜の海なんだよな」と、ゆずのルーツに触れられている気分になれて嬉しかった。なんとなく耳を傾けていると、サビの部分で歌われる「け~ど~」の部分が特に耳に飛び込んできた。岩沢さんの透き通るハイトーンボイスで歌われるその「け~ど~」にすっかり心を奪われてしまったわたしは、「はやく2番の"け~ど~"が聴きたい」と切望してしまうほどだった。そしてやってきた2番の「けど、心のままに」という歌詞。岩沢さんの「け~ど~」を心にしみわたらせていたら、直後に2人で歌われた「心のままに」の「に」の歌い終わりが本当にぴったりで。生のライブだからこそ感じられるその息遣いに「は~~~~~~来てよかった~~~~~~~~!!!!!」となった。

その後、VTRで日本三大大道芸のひとつである野毛大道芸が紹介され、実際に大道芸人の方がステージ上やアリーナでパフォーマンスをしてひとしきり会場を沸かした後、そのまま「LOVE & PEACH」に突入。その後、ライブグッズのフラッグを振りながら踊る「Frontier」と、ダンスナンバーが続いて会場のボルテージはぐんぐんと上昇させたところで、路上ライブ時代から歌っていた曲「春風」をしっとりと聴かせ、「公私混同」で再び場を沸かせてからの、満を持してのライブ定番曲「夏色」へ。ステージを降りて縦横無尽に走り回る北川さんに、会場からは「きゃ~~~~~~~!!!!!」という声があがりまくり。あっちにこっちに動き回る北川さんとは対照的に、ステージの真ん中にどんと構えてギターをかき鳴らす岩沢さん。岩沢さんがこうしてステージに"帰ってくる場所"を作っているからこそ、北川さんは自由に動き回れるのだろうなと想像すると、その2人の関係性がとてつもなく尊いものに思えてくる。今回もこの光景が見られて幸せですと思いながら、ステージでどんと構える岩沢さんを拝んだ。

そして本編最後の楽曲は「ユーモラス」。

ちょっとしたユーモア ユーモア ユーモアでもって
笑い飛ばしてしまえる強さを僕等は持っていて

ゆず「ユーモラス」より

歌詞の通り、どんなことでも笑い飛ばしてしまえる強さを、ゆずは持っている。どんなことが起きても、それをエネルギーに変えて、想像以上のものをいつもファンに届けてくれる。この明るいエールソングに、なんだかとても励まされた。

あっという間に本編が終了し、アンコールへ。横浜BUNTAIに駆けつけた5000人がひとつになって歌う「贈る詩」をバックに、再度ゆずの2人が登場。

今回のライブのタイトルにもなっている曲「アゲイン2」を披露し、最後の最後まで会場は盛り上がりっぱなしで終了した。

本当に本当に、最高のライブだった。Kアリーナのこけら落としは、会場の規模が桁違い(2万人)だったので「伝説のライブにするぞ!」という意気込みを感じていたのに対し、今回の横浜BUNTAIのこけら落としはキャパ5000人ということもあり、終始アットホームだった。「横浜BUNTAI、おめでと~~~~~!」と、みんなで一緒に盛り上がり、楽しい気持ちが冷めやらぬうちに終了したこのライブ。良いものを見させてもらったなぁと、ほくほくした気持ちになった。

2日目公演では、新しいアルバムの発売とそれに伴うツアーの発表もあり、また新たな楽しみがひとつ増えた。こういう楽しみがあるからこそ、毎日を頑張ろうと思える。本当に、心の栄養だ。

これからも先もずっと、わたしはゆずっことしてあの2人を追いかけていきたい。

【セットリスト】
01. 大バカ者
02. センチメンタル
03. 始発列車
04. からっぽ
05. 心のままに
06. 傍観者
07. 贈る詩
08. 連呼
09. 栄光の架橋
10. みらい
11. LOVE & PEACH
12. Frontier
13. 春風
14. 公私混同
15. 夏色
16. ユーモラス
(アンコール)
17.アゲイン2


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