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#ハナタレ⁉


「爆弾ハナタレ」はとある方から頂きました。飲んだことのないお酒でしたので嬉しかったです。お酒と人の出会いは似ているような気がします。
飲んだことのないお酒と出会うと友達が出来たような気がするし、久しく飲んでいないお酒と出会うと旧友と再会した気がします。

ハナタレ⁉


 明治18年に創業して以来、黒木商店は宮崎県高鍋町でひたむきに焼酎造りに励んできた。ホワイトオーク樽で熟成させた「百年の孤独」は、ウイスキー樽での長期熟成を行ったプレミアム焼酎であり、当時としては珍しく、焼酎ブームを巻き起こした黒木商店の看板商品だ。また、「中々」や「㐂六」といった商品も人気で、全国にファンが多いことがうかがえる。

 他にも「爆弾ハナタレ」という商品がある。変わったネーミングの商品であるが、「ハナタレ」とは初垂れを指し、焼酎の蒸留過程で蒸留器から最初に出てくる初留部分だ。どの焼酎にも存在するが、採れる量がわずかであるため希少である。また、「爆弾」とはアルコール度数の高さを表しているのだろうか。焼酎の平均度数が20度から25度であるのに対し、「爆弾ハナタレ」は44度と極めて高い。ただ、これは加水されて度数を落とした値である。瓶詰めされる前のアルコール度数はもっと高いのだ。

 ひと口飲むと香味が強く、華やかであり、飲んだ後の余韻も心地よい。焼酎ではないような感じさえする。定番のロックで飲むもよし、水割りで飲むもよし。これほど度数が高いと冷凍庫で冷やしてストレートで飲むのもいいだろう。冷凍庫で冷やしても、アルコール度数が高いため決して凍らず、少しとろみが増すことでより特徴が際立つ。ネーミングに相応しい、インパクトのある1本だった。

◆プロフィール
 黒瀬稜太(くろせ りょうた)
 中津市在住。1991年生まれ。「今日もお酒日和」を執筆して1年が経つ。メディアプラットフォーム「note」にて過去作やその他記事を掲載。


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