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ベルフェイスのプロダクト改善専門チームCREとは!?


はじめに

ベルフェイスでは、プロダクトをお客様に満足かつ長くご利用していただけるよう、顧客満足度向上を目的とする「CRE」というチームがあります。
今回は、CREチームがどのような取り組みをしてソフトウェアプロダクトをみなさまへお届けしているかをお話しようと思います。

私はだれ?

CREチームのマネージャーをしている山田といいます。 バックグラウンドとしては開発エンジニアで、フロントエンド、バックエンド手広く経験しています。
CREチームには2022年04月の立ち上げから参画しています。
私自身の業務は、チームの戦略立案、設計や開発のリード、問い合わせの前捌きや調査、障害発生時のインシデントコマンダー、利用動向のデータ調査や分析など多岐に渡ります。
社内では「やまけん」というニックネームで呼んでもらっています。やまけんの認知度が高すぎるあまり、全体会議等で「山田」と呼ばれるととてもざわつきます。
好きなことはスポーツ、苦手なものは大根です。

CREって何?

聞き慣れない方も多いのではないかと思うので、まずCREとは何かを簡単にご説明します。
CRE(Customer Reliability Engineering:顧客信頼性エンジニアリング)の略称で、2016年にGoogleが提唱したのが始まりとされています。
類似する職種として「SRE」がありますが、SREはサイト信頼性であるので、もう少しシステム寄り(ex:インフラやセキュリティ)の信頼性向上を追求するチームになります。
一方でCREは、ユーザー体験の信頼性向上を追求するため、主にプロダクトのUIの操作性改善、ユースケース拡充に伴う機能追加や不具合の修正などを担います。

ベルフェイスCREチームの役割

CREチームでは、ベルフェイスが提供するソフトウェアプロダクトの顧客満足度を向上を担うため、以下のミッションを掲げています。

共感・共創・共栄 〜顧客と共に安心できるプロダクト創りを実現する〜

「共感・共創・共栄」それぞれには以下の思いが込められています。
共感:顧客と共に課題に最大限の関心を持つ
共創:顧客と共に課題解決、価値を創出する
共栄:顧客と共に成長していく
私たちが提供するプロダクトと、それを利用する顧客へ最大の関心を払い、何を成し遂げていくべきかを考え、行動することがCREチームの役割だと考えています。

ベルフェイスCREチームが大切にしていること

顧客信頼性エンジニアリングと謳っているので、「信頼」を一番大切にしています。
では、この「信頼」とは一体何のことを指すのか、CREでは以下のように定義しました。

信頼 = 利便性 + 安定性

利便性は「顧客にとって使いやすい機能であるか」
安定性は「稼働を安定させてサービス提供できているか 」
と定義しています。
これらの要素の改善を継続的に行うことで、結果的にお客さまの信頼へとつながると考えています。

ベルフェイスCREの担当領域

ミッション達成に向けて、CREでは以下の3つを担当領域としています。

①顧客価値毀損の予防
・セキュリティ対策
・品質改善

②顧客価値毀損からの回復
・不具合修正
・障害発生時の対応主導

③継続的なUX改善
改善要望の実現
・既存機能ブラッシュアップ
・操作性改善
・パフォーマンス改善
・小〜中規模程度の機能追加開発

日々の運用で技術的解決を必要となるものはCREが引き受け、状況に応じて関係チームに協力を仰ぎながら対応しています。

ベルフェイスCREチーム体制

弊社では専属でプロダクトマネージャー、開発エンジニア、QAエンジニアがCREチームに所属しております。

【専属メンバーがいることのメリット】

  • 問い合わせや障害対応のような瞬発力が必要とされる業務に対応しやすい

  • 機能改善や不具合修正といった課題解決に注力して取り組めるため、一般的な開発体制に比べてスピード感と柔軟性を持って定常開発に取り組むことができる

  • プロダクトを横断するため、仕様変更などの影響範囲を把握しやすく、一貫して取り組むことができる

この体制がCREのチームパフォーマンスを支える土台となっております。
一般的にチームがそれぞれ独立して業務に取り組んでいく一方で、当社のCREチームでは、顧客、システムの両面の課題解決に臨むことを求められます。
そのため、ビジネスサイド、SREなど他部署との連携は必要不可欠であり、CREチーム単体では仕事を完結することができないという特性があります。 そのため、CREチームが手掛けたもの≒ベルフェイス社員一丸となって手掛けたものをお客様の元に届けているといっても過言ではありません。

ベルフェイスCREを支える技術

技術というと、フレームワークやベストプラクティスなんかを想像するかと思いますが、ここでご紹介するものはもう少し抽象的なものになります。

【多角的視点で要望を捉える】
先述の通り、CREでは小〜中規模程度の機能改善、操作性改善、不具合改修などを対応します。規模が大きくないが故に、声が社内外から集まり、情報として出てくる時点では要望は限りなく要求、要件に近い形で存在します。
そのまま受け止め、要件として定義することもできますが、顧客の業界が多岐に渡る「bellFace」において、1つの声を基に単一視点で要件定義を行うと、別の顧客の価値毀損を引き起こしかねません。
それを回避するために、常に多角的視点となるよう、それぞれの顧客に対応するビジネスサイドとの密なすり合わせを行います。
このプロセスを踏むことで、CREチーム内はもちろん、チーム外のステークホルダーとも認識を揃えることができ、チーム内外のコミュニケーションコストの削減と顧客への着実な価値デリバリーを実現しています。

【設計の注力】
顧客の要望実現や課題解決を行うために問題の本質を捉え、解像度を高めることで、最終的にどのようにできあがるのかがより鮮明にイメージできるため、設計に力を入れています。
その中でも特に「運用設計」と「テスト設計」を重点的に行なっております。
運用設計では、ただ機能を作るだけではなく、リリース後、自分たちがその機能とどのように向き合っていく必要があるのか見据えておくことでオペレーティブな作業に落とし込みやすくすることができ、運用を行うのにありがちな問題である属人化を抑制することができます。
テスト設計では、開発前に品質基準を明確化することで、実際に開発を始めた時にその基準を満たすための開発に注力できるようにしています。
また、開発からリリース可能状態になるまでのリードタイムを設計の段階で見積もれることで、リリースタイミングの設定が行いやすくなるため、ビジネスサイドが顧客デリバリーに向けた準備をスケジュールしやすくなくなるといったメリットもあります。

【防御的プログラムの徹底】
顧客に安心して利用してもらうために考慮すべき点は多岐にわたります。
値自体問題がないか(ex: URLがURL形式になっているか)、セキュリティ対策はできているか、変更するための権限のあるユーザーなのか、変更対象のデータが存在しているのか否かなどなど...
内部的に様々なチェックをして、全て問題なかった場合、初めて本来の機能を実行し、実行が完了するといった流れになります。
弊社で取り扱う情報の重要性をしっかり把握し、データに応じて適切なチェックを施すことで大切なデータを正しく管理し、安心して利用いただけるための開発を徹底して行っております。

ベルフェイスCREの強み

【メンバー全員がハイパフォーマー】
CREの業務はバリエーションに富んでおり、なおかつ協力を必要とする部署も広範囲です。
その中で状況に大きく左右されず集中して業務に取り組むというのはなかなか難しいです。
CREチームではメンバーそれぞれが従事するプロセスはどの部分なのか、成果を出すためにはどのようなインプットをどこから仕入れて、どこへその成果を渡すのかをワークフローで可視化しています。
そうすることで、自分が今どのプロセスの仕事を担っているのか、誰と協力することで自分の仕事を成し遂げることができるのかを簡単に把握することができ、相談や協力を仰ぎやすい状態を作り出すことでパフォーマンスを発揮しやすい状況の中仕事に取り組めています。
実際のワークフローがこちら
実際にお客さまの元へ届けるまでに非常に多くのプロセス、また多くの人が関わっています。

CREプロセス ※ 非常に横長で見づらくなって大変申し訳ありません

さいごに

2022年04月にCREチームが立ち上がり、もうすぐ2年(執筆時点)となります。
立ち上げ当時は課題が山積し、どこから手を付けていいのかわからなかったり、CRE自体が歴史の浅い領域のため、何をやっていくべきなのかに悩んだりと苦労が絶えませんでした。
ですが、目の前のことを着実にやることで段々と色んなものが見えてきたことで、チームとしてできることもどんどん増えてきました。
そして今、顧客満足度向上のための取り組みに注力することができるチームとなりました。
ここ最近、お客様から「とても助かってる」や「もっとこういうのができると嬉しい!」といったお声が増えてきたのも非常に嬉しく、これまでやってきたことがやっと実を結んできたと実感しております。
まだまだ品質が良くない部分で不具合があり、ご不便かけてしまっている部分や、ご要望になかなかお応えできずにいる課題もありますが、みなさまへ届けられるよう取り組んでいますので乞うご期待ください!

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