【2023WIN5】堅かった条件、荒れた条件はなんだったのか?(オッズ編)
前回のデータ編に続き今回は騎手編……のつもりだったのだが、その前に大事なことを思い出したので、こっちを先に片づけることにする。
元競馬業界関係者であり、30年以上の競馬歴、2011年に始まったWIN5の初回から皆勤している末期患者の当方が、WIN5を一言で表すとしたら?
それは「ライバルとの心理戦」である。
通常の馬券でもそうだ。
みんな仲良く的中してお互いにおめでとうございます、よかったですと仲良しこよしをしているレースで大勝ちした人間は、一体どれくらいの割合でいるだろうか。
別にそういうのを嫌う訳でもないのだが、現実的な話をするとはずれた人間が多いからこそ配当がつくことを忘れてはならない。
要は少数派になれば、それだけ大きな利益を見込めるし、多数派になったところで安い配当にしかありつけない。
これはWIN5でも同じである。
しかも、WIN5の場合は対象レースが5つもある。
目の前のレースに一喜一憂している暇なんてのはないのだ。
この殺し合いを5回も繰り返して生き残った者のみ、成功報酬として多額の払戻を手に入れることが可能。即死だろうが最後で死んでWIN4だろうが、WIN5の前では「惜しかった」はない。
5連勝したもの以外には、等しく死が与えられる。中途半端に夢を見たらはずれたときの精神的ダメージも比例する。
高配当を的中させるためには、その裏で大量の屍が転がっていることを覚えておくべきだ。
で、何を言いたいかというと、他人と同じ買い方をしていては、いつまで経っても安い配当から抜け出せないということ。
1レースにだけ集中していれば済む通常の馬券と違って、WIN5は点と点を繋げて線になる予想をする必要がある。
5レース全部を穴狙いしてもいいが、そんなのは年に何回かある程度。しかも自分がそのタイミングを正確に見極められるのかとなると分からない。
前回の記事でも触れたように、1~2人気が一度も勝てなかった回なんてのはないに等しい。おさらいをすると、2つ3つはほぼ人気サイドの決着だったわけだ。
重要なのは堅いレースと荒れるレースが5レースの内、どれなのかの見極めだろう。
これでうまく正解を導き出して、終わっていればクソ堅かったレースで穴狙いをした結果、点数を無駄にするというミスを犯さないようにすべき。
比較的どういった条件が荒れやすいのかは、前回の記事で軽くまとめておいたので、こちらではより実戦的なテーマに沿って展開してみたい。
ここではオッズに注目して分析する。
表を見れば一目瞭然で10倍のラインに壁があることに気付く。
数字にして 141 vs 41 の構図となった。芝のレースで約78%は、一桁台オッズの馬が勝っているということだね。表では割愛したが、10倍以上40倍未満は約18.6%の割合。まあこの辺がガッツポーズの出る穴だろうなあ。
基本的に一桁台の馬を中心に狙って、自信があれば10倍以上40倍未満の穴馬を入れてもいいかって感じ。
ではダートの方はどうか。
こちらは10倍台ではなく15倍のところで谷間ができている。
15倍未満が89で15倍以上が10という傾向。いや、ここまで来ると90%が15倍未満なのだから、ダートで色気を出すのは愚の骨頂で間違いなさそう。
穴を狙うにしても15倍以上は避けた方がいい。
悪いことは言わん。ダートのレースで穴狙いはやめとけ(笑)
仮にもし荒れてしまったとしても、それは出現率にして1割なら誤差の範囲。割り切ってしまった方がストレスは少ない。
では次の話に変わるよ。
さっきまでは単純にオッズの話をしていただけだが、オッズが安くても出し抜けるパターンとは何だろうか?
それは、断然人気馬の敗戦だ。
わかりやすい例ならイクイノックスやリバティアイランドが負けるパターンだね。奴らは人気に応えたが、他には裏切りものが普通にいる。
諸兄も普通にやってるよね。こことここは1点にして突破を狙う、みたいなの。あれだよあれ。
じゃあなんでそんなことをやってるの?点数が足りなくなるから?でもそんなの他の人間もやってるよな。当たったところでクソ安いのしか拾えねえぜ。
とはいえ、実際その馬が勝ってしまうなら正解はそれな訳で、ここからが難しい話になってくる。
まあ、個人的には1倍台が勝った時点で興味がなくなるけどね。。。
それじゃ今年の開催で具体的なデータを引っ張ってみるか。
結論から言うと芝ダートいずれも1番人気のオッズが1.4倍以下なら諦めるべき(笑)
これ逆にいえば、そこは1点で抜けていいということになるから予想としては組みやすい。
1.5倍以上から信頼が下がるので注意が必要だ。芝で勝率42.3%、ダートで44.4%なわけでしょ?2回に1回以上普通に負けてるんだから、信じろって方がリスクある。
また、数字で差はあれども2倍台や3倍台でも大きな差はない。ダートの場合は4倍台の方が勝率が高いくらいだ。
ここで重要なのは、1.4倍以下の断然人気はともかく、1.5倍~2.0倍以下の1番人気は飛ぶという話だね。
また、これとは逆に3倍台や4倍台でも、イメージほど大きく勝率が下がっている訳ではないこともポイントだ。
そうだなあ、例えば対象5レースがあってさ。
1R 1.8倍
2R 4.2倍
3R 2.4倍
4R 5.1倍
5R 1.3倍
オッズがこんな感じの回があったとする。
ここまでのデータを念頭にイメージすると
1R 1.8倍 勝率4割程度
2R 4.2倍 荒れる?
3R 2.4倍 勝率3割届かない
4R 5.1倍 荒れる?
5R 1.3倍 ほぼ勝つ
みたいな戦略が組めるよね。
何となく言いたいことが伝わったかな?
では次のステップ。
重要なのは、いかに他人と逆をいくかというのは説明してきた。
1番人気の信頼度と共に、そちらの判断は説明しているが、
オッズの高い1番人気がいるレースはどうなのか?
つまり、多くのファンが混戦だと予想しているからこそ人気が割れる。
その結果、上位人気に複数の馬が存在し、どの馬が勝っても均等に生存票が出るようなレースだね。
実はこのパターン。当方の経験では思いのほか荒れていない。
これまでも、この手の絶対荒れそう、何が勝っても驚けないよなってレースで点数をバカみたいに無駄打ちした苦い経験がある。
実際に今年はどういう結果だったのか。確認してみるよ。
芝は1番人気の単勝が4倍、ダートは3倍で線引きしてみたい。
はい、ここまででお気づきですか?
一見荒れそうな条件にもかかわらず、芝は勝率約78%、ダートは勝率約73%で5番人気以内の馬が勝つという意外な信頼性だった。
つまり、荒れそうな混戦でも実際は大体5番人気以内で決着していたってことになるの。
これを当てはめてさっきのに埋めると以下。
1R 1.8倍 勝率4割程度
2R 4.2倍 荒れる?→5人気以内でほぼ当たる
3R 2.4倍 勝率3割届かない
4R 5.1倍 荒れる?→5人気以内でほぼ当たる
5R 1.3倍 ほぼ勝つ
こんな感じになるんじゃないかな。
ではこの逆で、上位人気馬が負けた時の勝ち馬を見てみようか。
芝は1.5倍以上4.0倍未満の1番人気、ダートは1.5倍以上3.0倍未満の1番人気のいるレースで抽出する。
この条件抽出はtargetに対応してないから手動での抜き出し(しんどい)
結構見た目的にも顕著な傾向が出たと思う。
芝の場合は傾向通りに5人気以内と7人気。
ダートの場合は2人気が圧倒的に勝っていた。
これをそのまま先述した表にスライドすると大体似たようなイメージで組めるのではないか。
こうして調べてみて印象に残ったのは、やはり芝の1番人気オッズが1.5倍から4倍くらいのところ。
ここで人気の本命(大多数が1点にする)ところを2-5人気&7人気で効率よく拾って生き残り、ダートの場合は2番人気まで押さえていれば、意外と抜けられることが分かった。
ただ、気をつけないとならないのは、オッズは流動的なものであること。
targetのデータは最終オッズとなるため、前売り段階の未確定オッズでは正確さを欠く。
事前にある程度組んで、購入直前に修正するのがよさそうだ。
伝えたいことをうまく言語化できていない気もするが、ひと言で言えば他人が堅いと思っているレースで軸をずらして、他人が荒れそうと思っているレースで点数を無駄にしないようにするのが攻略の一歩だという話。
次回はいよいよ核心に迫る騎手編をお届けします。
騎手の癖とキャラクターを把握してこそ穴を拾えるし、人気馬を疑える。
これはWIN5で最も重要な要素かもしれない。
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