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【治療日記20】産まれたての小鹿のように……

内容が昨日と前後してしまったが、ゴールデン・ウィーク後半の話。
レンビマという薬はとても不思議で、休薬すればすぐに元気になるし、再開すると出てくる副作用がいつも異なる。
最初の頃は頭痛やだるさだったが、高熱、手のふるえ、口内トラブル、食欲不振、便秘、下痢、ものすごい倦怠感と、本当に毎回違った症状が出る。

ゴールデン・ウィーク後半に出たのは「関節痛」だった。2か月やってきて、今回が初めて。
初日、起きたとき、寝違えたのかと思った。首はまわらないし、肩も上がない。それだけでなく、肘、手首、指の1本1本、膝、足首と、とにかく体じゅうの関節という関節が痛むのだ。
痛みをなんとか表現してみると、誰でも一度は経験があると思うのだが、肘のとがった骨の部分だけを机の角などにぶつけてしまったとき。ちょっとした衝撃なのに体じゅうに電気が走ったように響き、思わず「いたっ!」とか「ぎゃっ!」と声を上げてしまうと思う。
あれだ。
あの痛みがずっと続いている、それも体中の関節に、と想像してもらうと一番近いかと思う。

自分でも「あんた、そんな大げさな……」とツッコんでしまいたくなるほど、動くたびに「いたっ!」と大きな声が出てしまう。
ただひとつ助かったのは、「動かさなければ痛くない」ということだ。寝たり座ったりして、じっとしていれば痛みはない。なんとなく重いくらいだ。
でも、これがちょっとでも動かそうものなら、「ぎゃっ!」である。

寝ていて起きるときが一番大変で、まず、座れない。肘を布団につけて起き上がろうとするのだが、それが痛くてできない。寝たままぐるんと体をまわしてうつぶせになり、腕立て伏せのような形で起きようともしてみたが、それも無理。でも起きないわけにはいかないので、思い切って「ぎゃ~!」と言いながらなんとか体を起こす。
その後は、生まれたての小鹿のように、ぷるぷると震えながら四つん這いになる。もうこれがとにかく痛くて(両肘、両膝に痛みがくるから)、何事かと思うような声で「うわ~~~!!!」と叫びながらなんとか四つん這いになる。
その後は、ゆっくり膝を立て、柱につかまり、もう片方の膝を立て、なんとか立ち上がっていく。「くぅっ」「くうっ」とそのたびに声が出るのを客観的に見ていて、ああこれは「半沢直樹」のラストで香川照之が土下座するときに「くぅっ」「くぅっ」と言いながら膝を床につけていく、あの姿の逆まわしみたいだな、と思う。(声もあの感じ)

横で見ている夫は毎日ひやひやしていたと思う。あんな苦しみながら立ち上がる人を見たことがないだろう。(私もないし、夜中に「うわ~!」はやめてほしかったと思う)
2日続いた夜、夫が言った。
「明日からレンビマ少し休もう」
賢明な判断、タイミングだと思った。水曜日に受診がある(昨日のこと)のに、このままではまた病院に行くときにはボロボロになっていて、一人で歩くこともできなくて、「車いす&緊急入院」は間違いなかった。
この間の入院で先生に「我慢しずぎず、自分の判断で休薬していいから。っていうか、して!」と言われていたので、これがそのタイミングなんだろうと思った。
「わかった。明日とりあえず休む」
私も素直に返事した。

翌日の月曜、火曜と2日間レンビマを休薬。すると、2日目にはもうほとんど関節痛はなくなった。とにかく良くも悪くも体にすごく影響を与える薬なんだなと改めて思った。気を付けて扱わないと本当に怖い。

そして、昨日の水曜からまたレンビマを開始。休んだおかげで病院にも普通に歩いて行けたし、先生にも心配されることなく、「この感じやったら次の22日のキイトルーダまで受診はしなくてもいいかな」と言ってもらえた。ただし、「何か異変があればすぐに言ってな!」と念を押されたが……。

さらに、昨日のうれしい結果を聞くことができ、足取りも軽く帰宅した。
2か月経って、ようやくこの薬との付き合い方みたいなものがわかった気がする。ちゃんと付き合えばいい薬だ。
・我慢しすぎないこと
・あまりに辛い時は休薬すること
・副作用対策の薬を服用すること
これだけ守っていけば、長く続けていけると思う。
それと、良い結果は出ているが、あまり薬に頼りすぎないようにしようとも思っている。レンビマがよく効いているのは、これまで自分がやってきたことで免疫力が上がり強い体になっているから、ということもあると思うので、鍼灸や水素吸入、食生活などは今まで通りやっていこうと思っている。

今日はレンビマ再開2日目だが、これまた不思議な話で、もう関節痛はない。あんなに苦しめられていたのに。
今回は便秘と腹痛と口内炎。何が出てくるのか本当にわからないようだ。
でも、これで「一般的によく出る症状」は一通り経験したように思う。あとは「手のひら、足の裏が荒れる」という人がわりといるようだが、経験していないのはそれだけかな。

というわけで、次は22日のキイトルーダ。
それまでこの【治療日記】が更新されないといいのだが。更新されていなければ、特に変わった症状はないということだ。
昨日は「効果があった」「良くなっている」ということを、まわりの人やnoteを読んでくれた人がすごく喜んでくれて、たくさんのコメントを読みながら泣いた。一人ひとりのことを思いながらコメントを返した。自分が多くの人に支えられ、応援されて生きていることを実感する。
感謝しかない。

【治療日記】の続きが、また良い報告となりますように。

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