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オープン1周年

12月で開業1周年を迎えた。
本を買ってくれたみなさま、ありがとうございました。

何もわからずに本屋を開きました。
なんやかんやで、1年が過ぎていったという感じです。
当初は、お客さんが来てくれるのか不安でしたが、少ないながらも来てくれているのが奇跡のようです。稀に、「こんな本屋を待っていた」と言ってくれるお客さんもいます。そんな時はオープンして良かったと思います。

ただ、そんなことばかりではありません。お客さんが一人も来ない(これを書いている今、この時も誰も来ていません)、ようやく来たと思ったら、1分も経たないうちに帰っていく──。そんな時は「この先大丈夫だろうか」と心底不安になります。街中は賑わっているのに、店の前の通りに人通りがないことも。「店が忘れられてしまったんじゃないの」と思ってしまいます。
生活しなければならないので、生活できる程度には売れてほしいし、売らなければなりません(当たり前ですね)。しかし。立ち止まって考えてみると、お金を稼ぐということだけが目的ではなかったはずです。お金のためだけであれば、会社を続けていた方がよかった。

では、なぜ、本屋を始めたのでしょうか?

一つには、これ以上、人に使われたくなかった。責任を持って、自分の尻を拭こう、という思いがありました。
二つには、何か引っ掛かりを生み出す場を作りたかったということです。ジュンク堂書店福岡店はわたしにとって学びの場でした。さまざまな本の背表紙を見ているだけで、視野が広がっていくようでした。そういう空間を作りたい、そして、私の店で誰かの人生が豊かになれば。そういう思いがあります。

売上が伸びない時は、「売れなくてもしょうがない」と言い聞かせています。そんな状況が続けば、店の存続が危ういのですが。

狭い店ですが、2年目もよろしくお願いします。

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