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勝手に動画分析 #38「アナログx生成AIで作られる表現が面白い」

こんにちは、BYNDのNATUです。

BYNDではナビゲーターやTAとしてセッションに参加しています。

noteでは「週末にゆっくり嗜む動画」というコンセプトで個人的に気になった動画を毎回一つ取り上げ、4つのベース項目と1つのエクストラ項目の計5つを軸にその動画の唸るポイントを分析したり解説したりしてみたいなと思ってます。

今回は不思議な世界観に謎の中毒性を感じるイギリスのMVです。


Porij - Unpredictable (Official Video)

 (via YouTube|porij)


Director / Producer / Post : Maxi McLachlan @maxburnseasy
DOP: Sam Donvito @samdonvito
1st AC: Owen Diplock @owendiplock
Gaffer: Jasper Clarkson @jasperclarkson



今回の5項目チャートはこんな感じです。

今回のエクストラ項目は「レトロテック」。


そしてそれぞれ5つの項目のショートコメントがこちら。



[LOOK:★★★]


基本的には人物以外は合成をつかったAIでのビジュアルですが、回転するクローズアップ構図や次々と変わる衣装などインパクトの強いビジュアルに合わせたレトロ感のあるLOOKが印象的。シンプルだけどかっこいい。


[音:★★★]


楽曲の雰囲気に合わせて表現ツールとしてAIを使いながら、MVらしく気持ちよく曲に没入できるような細かな音ハメも随所に見られます。

サビ前のタメからサビでの連続モーフィングとかすごく気持ちいい。


[編集:★★★]


AIでのモーフィング(形の変化)の使い所が鍵となる作品ですが、AI盛り盛りではなく使いどころをしっかり抑えた編集が見事です。スパイス程度にサッと入れてくるのが良いんですよね。

冒頭イヤリングシーンのジャブがうまい。「ん?」ってなります。


[構成:★★★★]


被写体を回転盤で回すというシンプルな構成は、「逆に今面白いレトロ感」に加えて合成やAI加工のしやすさもあってか最近目にすることが増えた気がしますが、そのそれぞれの表現ツールのバランスがこの作品はとても秀逸なので表現技法が悪目立ちせずにアーティストと楽曲・世界観にちゃんと没入できるのはうまいなと思いました。


[レトロテック:★★★★★★]


レトロ感と最新技術の掛け合わせで生まれる表現や演出、仮にレトロテックと呼びましたが、AI動画生成も実用レベルになってきていて今後ますます増えてきそうなカテゴリなのかなと思ってます。リアルすぎず、AIとわかる、だけどすごいテック感。今後どんな表現が生まれてくるのか、まだまだ見たことがない表現が出てきそうで動画業界のこれからが楽しみになる作品でした。




さて、以上いかがでしたでしょうか。

動画の面白みに少しでも触れてもらえたなら嬉しいです。

それではまた次回。NATUでした。

(Writer:スタッフ NATU)



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