見出し画像

【詩】くつひも

走ることは嫌いじゃない


小さい頃はよく脇腹が痛くなった


でも不思議と身体が大人になるにつれてそれがなくなった


速く走るよりも、長く走ることが得意だった


前を行く誰かを抜くことは、爽快だった


後ろから来る誰かに抜かれるのは、不愉快だった


その両方、一瞬合わさるとき、互いの心臓の音が聞こえた


今はもう走れない


走ろうとしない


たまに急ぐのは信号が赤になりそうな時くらい


足がもつれそうになる、やりきれない


また、走ろうと、思う、



#私の作品紹介

この記事が参加している募集

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?