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【チルン大学】「ホテルにおけるD2Cのススメ」を開催しました!

先日、開催いたしましたチルン大学のウェビナー「ホテルにおけるD2Cのススメ」ですが、100施設以上の方にご参加いただきました。ありがとうございました!

旅館やゲストハウス、ラグジュアリーホテルなど様々な施設の方が参加くださって宿泊業界においてD2C的なアプローチに興味がある方の多さを伺えました。

この記事では、今回は残念ながら参加できなかった方向けにどのような内容のウェビナーだったのかを簡単に振り返りたいと思います。

1. 変わっていく観光市場に、どう対応していくか?

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まずは、新型コロナウィルスが蔓延したことで、もともと宿泊業界にあった課題が今まで以上に顕在化した話から始まりました。

人が密集している場所を避ける心理から、物見遊山型ではなくドア-ドア型旅行が増加します。その結果、観光地の魅力以上に長時間滞在するホテル空間の満足度が旅行の満足度に直結するため、宿選びを重視する流れが強くなったことで、宿の魅力創出と発信の重要性がUPしました。

さらに、宿泊施設の需要減に伴う過剰供給から、OTAなどの代理店への依存が加速し、値崩れ、 低収益、没個性化、OTA依存の深刻化・・・と負のスパイラルに陥ってしまいます。負のスパイラルを断ち切り、価格競争に巻き込まれないオンリーワンの宿作りが必要になります。

インバウンドの母数が大幅に減少したことで、OTAの集客力が低下する一方、国内客の回復は早く直接予約の比重が増加するため、宿から顧客への直接の情報発信が予約に直結。また、近距離での移動が主となるため動機付け次第で柔軟に流入するので、SNSを通じたコミュニケーションの重要性が増加します。

予約が土日や長期休暇に集中するので、収益性が低下しやすく、平日や閑散期に人を動かす仕組みを作ることが必要になります。「旅行したい→宿を比較検討して予約」ではなく、「この宿に行きたい→直接予約」という予約フローに転換していけるように指名買いされる宿泊商品企画が求められるようになりました。

2. ホテルD2Cのススメ

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では、その宿泊業界の変化にどう対応していくか?という疑問に対して我々がご提案しているのが「D2C*のアプローチでサービスを提供しよう」ということになります。

*D2C
「Direct to Consumer」の略で、”新しい消費の価値観を持つミレニアル世代に対し、ユニークな世界観を下敷きにした商品と消費体験、SNSや店舗を通じた顧客とのコミュニケーションを武器にしたライフスタイルブランド” / D2C「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略より

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ミクロ的視点とマクロ的視点の両方においてD2Cが有効であり、それらの確信は自社で運営しているTHE RYOKAN TOKYOのリニューアルで明確になりました。

今でこそ、THE RYOKAN TOKYOの予約比率は直接予約が8割になりましたが、以前はOTA頼りになっていました。

OTA依存の深刻化

低価格

低収益

低投資

没個性化

OTA依存の深刻化

という負のスパイラルに。そこから新しい消費トレンドを観察しホテルマーケティング(①”世界観の構築” ②キャッチーなコンテンツ ③SNSでの発信)に取り入れた結果、ハードの部分はほとんど変えずにソフトを刷新することで指名買い顧客(直接予約)の割合が増加。総売上・直接予約売上・客単価・販売室数・総利益の全てで変化がありました。

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3.今すぐ取り組める2ステップ

「消費トレンドが変化し、D2Cが一つの有効なアプローチだということは分かった。では、明日から具体的に何をすれば?」となるかと思います。そこで、今すぐ取り組める2ステップを説明いたします。

【 STEP.1 】人口に膾炙し指名買いされる宿泊商品を企画する

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まずは、その土地や宿の魅力を最大限体験できるような宿泊商品を企画しましょう。その際の商品開発のポイントは以下になります。

・値引きするのではなく付加価値を高める 
・ブランドの世界観との親和性が大事(ブランドをより濃厚にする)
・地域の特色やアクティビティを宿泊体験に組み込む(外部リソースの活用)
・キャッチーさを大切にする(人に教えたくなるコンテンツ)
・トレンドの話題や時事ネタを取り入れる(メディアでの拡散性UP)
・時には思わず突っ込みたくなるユーモアを(TwitterなどのSNSでシェアされやすい)
・宿泊商品の5W1Hが伝わる『顔』を用意する(写真に撮りやすく視覚情報に訴えやすい)
・相性のいいクリエイターやブランド、商品とコラボする(相互発信の実現)
・「期間限定」や「シーズンごと」コンテンツは需要促進効果大 ・バースデーや記念日など365日需要があるコンテンツを確実に押さえる

前述しましたが、弊社が運営するTHE RYOKAN TOKYOで行っている「大人の原稿執筆パック」をはじめとする独自プランでコロナ禍前の時は直接予約率8割を達成していました。

施設のある湯河原という場所は数多くの文豪が逗留のために利用した場所でもあったので、文豪気分で旅館に籠って原稿を執筆するなど缶詰作業に目的を絞ったプランです。

原稿執筆を応援するプランなので、進捗確認や食事を3食用意したりなど通常とは違うオペレーションにはありますが、大きな投資をしなくともアイデアで多くの人を呼ぶことも可能です。

まずは、オリジナルの「バースデープラン」などを作ってみるところから始めるのがオススメです。

【 STEP.2 】SNSで発信してファンとコミュニケーションする

▼ Instagramの活用

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HOTEL SHE, OSAKAやHOTEL SHE, KYOTOではInstagramの運用に力を入れています。ホテルの個性や世界観などをファンや潜在顧客に向けて発信していきます。

その際に、泊まってくださったゲストの方々が主体的に滞在中の一場面を撮影しSNSで発信してくださるような仕掛けを作ります。(=*UGC)参照しやすいフォーマットを公式のSNSで発信することで「こんな風に写真を撮ればいいんだ」と参考にしやすく、UGCが生まれやすくなります。

*UGC
「User Generated Content」の略で、「一般ユーザーによって作れられたコンテンツ」の意味

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▼ Twitterの活用

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Twitterも会社の代表をはじめ、複数のメンバーが個人アカウントをもち、情報発信とコミュニケーションを行っています。ホテルの公式アカウントだけでは、人格があまり見えてこず、実際に働く人が自身の言葉で運用することで”中”の様子が見えます。

宿のことも、パーソナルなことも両方の話が大事で各メンバーの趣味趣向を通して様々な切り口でブランドを知ってもらうことが、幅広いゲストに知っていただく機会につながります。

コロナ時代のホテル生存戦略

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参加してくださった多くの方が、それぞれの課題に対して発見や学びがあったようで、我々としても嬉しいイベントとなりました。(ご参加くださった皆様、ありがとうございました!)

D2Cのアプローチをよりスムーズに、より効果的に実現するためにCHILLNNというサービスを提供しています!気になった方はお気軽にお問い合わせください…!

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チルンカスタマーサポート
customer@chillnn.com

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