「お元気ですか?31歳の私です。」
「お元気ですか?31歳の私です。」
……というタイトルのメールが今朝届き、スパムかな? と思ったけれど、開いてみると確かにそれは31歳の私が書いた文面だった。
「PRESENT 4229」という、4年に1度の2月29日から、4年後の2月29日に送れるメールサービス。そういえば2016年から使い始めていたのだった。
そして、開いたメールに掲載されていた4年前の自分からの文章に思わず苦笑。詳細をお見せするにはあまりにもセンシティヴではあるけれど……お手紙の概要と今の私からのお返事(ツッコミ)を載せていこうと思います。
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(31歳の私)
英語は喋れてますか? さすがに挨拶以上のことは出来るようになった?
(35歳の私)
Yes!!! あなたが最近ソーホーのブティックで出会ったAesther Changっていう画家の女の子がいるでしょう。彼女の英語、小声だし単語が難しいし何言ってるかさっぱり……って状況だと思うけど、その後親友になって、一緒に日本各地を旅行して、ずっとお喋りを楽しめるようになったよ。まったく海外経験がない中で、悔しい思いを沢山しながら頑張ってくれてありがとう。まぁもっと頑張れたとは思うけどな?
(31歳の私)
コロナ禍のNYは辛いです。noteの売上でなんとかやり繰りしてるけど、本当にお金が足りなくてSNSコンサルも始めた。正直キツい。
(35歳の私)
当たり前だ。今のあなた、収入の7割くらいが家賃になってません……? というかあなたが今住んでるその家、明らかに身分不相応ですよ。なんでそんなバブリーなタワマンみたいなところに住むことを許してしまったんだ。でも契約期間があるから退去できなくて悩んでたんだよね。
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新刊『小さな声の向こうに』を文藝春秋から4月9日に上梓します。noteには載せていない書き下ろしも沢山ありますので、ご興味があれば読んでいただけると、とても嬉しいです。