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貴重な経験

私は生活保護を受けた事がある。

正確には17日間だけ…

なかなか身近に何人もいる訳じゃないから、多分かなり貴重な経験なのではないかと思う。


それ以外は 普通にフルタイムで正社員またはパートとして働き厚生年金は納め始めてからあと数年で40年になろうとしているから

この生活保護だった17日間を恥ずかしいとは思っていない。



ある日、突然、一緒に暮らしていた9歳年上の彼の左腕が全く動かなくなった。

前の日に庭で飼っていた犬の小屋の地面に最近、水たまりが出来るから 犬が可哀想と

ホームセンターで買ってきた20kgの砂を運んで撒いてもらったから 

その時にもしかして筋を違えて痛めたのかな? とマッサージしてみたり湿布を貼ってみたり様子を見た。

でも翌日になっても腕は動かなかった。

心配になり病院へ連れて行きレントゲンを撮ったが異常ナシ。


念の為に…と、全身のCTを撮影してもらったら脳に気になる腫れが4箇所あります と

紹介状を書きますから大きな病院へ と言われ

別の日にMRI検査を受けた

全身に転移している末期のガンだった

彼には、余命3ヵ月 と…

実際に医師から私が言われたのは

1ヵ月もつかどうかわからないだった



病気について詳しくは、また別の機会に 書くけれど

彼はそれから何日も経たない内に 麻痺が全身になり寝たきりになり オムツや酸素吸入など自宅で介護する為、私は仕事を辞めた。


失業保険も介護が理由だと待機期間はなくすぐに支給開始だったから

実際に生活保護費が例えば15万円だったとしたら失業保険からの給付金が14万円あれば

それは収入とみなされ生活保護は差額の1万円しか貰えない。

ただ、病院や薬は無料。亡くなってからの火葬なども無料

賃貸の家賃も1人ならいくらまで 
2人暮らしならいくらまでと決められた範囲の金額は出してもらえて

引っ越しの際の費用も出してもらえる


薬は麻薬系の鎮痛剤を大量にだったから多分かなり高いと思う

酸素ボンベなども医師から言われて 機械を借りて設置。全て無料だった
オムツ代も後からレシートで戻ってきた


彼はもう手のほどこしようがない 末期だったから最期は緩和ケア病棟に入り

ひたすらモルヒネで鎮静。

入院から10日後に亡くなった



ガンと余命宣告されてから

1ヵ月ももたなかった…


亡くなった日で生活保護は即、打ち切られた

翌日からは、もう介護はないから
貴女、働けるでしょ?

な 発想からだと思われる


なんだか最愛の内縁の夫を亡くしたばかりの未亡人には冷たいな生活保護!

と、感じたけど…


入院費や機械や薬、火葬、家賃、引っ越し代などトータルしたら驚くような金額をこの17日間で補助してもらえた訳だから

無職になった私には涙が出るくらい有難く、担当者の方がとても良い方で様々な相談にも乗ってもらい励ましてもらい心強かった。


17日間 だけでも認定してもらった事は感謝しかないです。


その後、ハローワークに通い、就活をして2ヵ月後からまた働き始めた

後日談がまたひと荒れあったりする
ので再就職まで少し日数を要した訳ですが

いつかゆっくり書けたら…と、思う

病気や事故や怪我や介護などで働けなくなり有給休暇や介護休暇や使える物を使い切り復帰が難しく退職 の運びになった方

生活保護は決して恥ずかしい事ではないと。私は思います


嘘はダメ!虚偽で申請して影で収入を隠して誤魔化してる人はダメ! それは犯罪だし恥ずかしい事だから 本当に必要としている人の為にもやめて欲しい。

そんな人が増えると財源が足りない と増税になったり審査が異様に厳しくなり、受けれるはずの人が断られたりしてしまうから。

貴重な経験を短期間だけどした私からの切なるお願いです。 ✨




#生活保護
#終末期
#ガン
#闘病

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