映画『ジョン・レノン 失われた週末』ときょうの晩ごはん
※公開中の映画『ジョン・レノン 失われた週末』について書いています。これから鑑賞されるかたはご注意ください※
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映画づいている最近です。
ビートルズのアルバムは『アビイ・ロード』しか持っていないのに、なぜだか気になって、先日、『ジョン・レノン 失われた週末』を観てきました。
ジョン・レノンがオノ・ヨーコと別居をしていた時期があって、この期間を「失われた週末」と呼ぶのだそうです。
そのときに、オノ・ヨーコの指示で、ジョン・レノンと生活を共にし、公私ともに彼の支えとなった女性が、今回のドキュメンタリー映画の主人公であるメイ・パンでした。
「私の物語は、私が書く」
きっと、「失われた週末」が終わったあとの彼女は、あらぬことを言われたり書かれたりして、傷ついたことがたくさんあったのだろうなと思いました。
だけど、映画の冒頭でメイ・パンが力強く口にしたこの言葉に、つよいつよい意志を感じて、こころをぐっと掴まれました。
作中、ジョン・レノンやメイ・パンの写真がたくさん出てくるのですが、これもすごくすてきで。
写真が伝える当時の空気感と説得力ってすごいなあと、あらためて思いました。
私はジョン・レノンとオノ・ヨーコの関係もぜんぜん詳しくないので、ふたりの関係について言及することはできないけれど。
でも、メイ・パンとジュリアン(ジョンと彼の最初の奥さまとの子ども)の、現在まで続いている友情や、メイとジョンの幸福そうな写真や、ジョンがメイへ描き贈ったイラストののびやかさを見ていたら、どうして彼はヨーコのもとへ帰ってしまったのだろう…なんてことを考えてしまいました。
きっとヨーコにはヨーコで、ジョンを惹きつけるすごくつよい引力があったのでしょうね。
愛しているひとがじぶんの元から去ってゆき、でも、きっとまた戻ってくると信じていた。
それなのに、彼が兇弾にたおれて、永遠に戻ってこない存在となってしまった。
当時まだ若かったメイ・パンにとって、それはほんとうに苦しい出来事だったと思います。
それでも彼女は、じぶんでじぶんの物語を書くために、きっと多くのものと闘ったのでしょう。
映画では語られていないけれど、ジョンとの生活のなかでは、綺麗事じゃすまないことも、複雑な人間関係のなかで、それぞれがそれぞれに傷ついたことも、たくさんあったのではないかと思います。
それでも、映画のなかで感じるのは、ただ、愛だけなのです。
夫ジョンから妻ヨーコへの愛。
父ジョンから愛息ジュリアンへの愛。
恋人ジョンから恋人メイへの愛。
手渡し、手渡される愛のカタチは、時に歪んでいたりして、さまざまだけれど。
それでも、メイ・パンの語りが、あらゆることを深いところで包んでいて、個人的には、不思議と心地よい余韻に浸れる映画だったなあと思います。
音楽のことについて、まったく詳しくない私がこの映画を観て感じたことは、こんなふうなことでした。
ジョン・レノンとオノ・ヨーコの関係についてもぜんぜん知らないので、ふたりの活動についても知りたいなあと思いました。
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きょうの晩ごはんは鉄火丼。
夕方にスーパーに行ったら、マグロが全品半額になっていたので、嬉々としていそいそとカゴに入れて帰ってきました。
出汁醤油とお醤油、ワサビを混ぜた漬けだれに1時間ほど漬けたマグロをごはんにのせて。
味付きホタテとアスパラガスを焼いたら、簡単ごちそうごはんです。
きょうも満足、満腹の一日でした。