アイドルを「応援する」ということ

「アイドルを応援する」と言うと、推しに人気になってほしいとか夢を叶えてほしいとか、推しの成長を見るのが楽しいという説明がされているのをよく目にします。

ただ、自分も櫻坂46が好きで応援していますがどうも上で言われているような感情が僕には薄い気がして。
夢や目標がないアイドルはいてはいけないのか?
アイドルは常に自身やグループの成長を目指して活動しないといけないのか?
と考えてしまいます。

応援という言葉を盾に批判(僕から見たら文句ですが…)をしている人たちもよく見かけて…

自分にとって推しを応援するとはどういう事なのか、ふと疑問に思いました。


櫻坂46に新メンバーとなる三期生が入ってきて約半年が経ちます。
つい先日、BLTという雑誌で三期生の特集がありました。入りたての時も雑誌で特集されていたのですが、その時とは表情や立ち居振る舞いが明らかに違っていて。
自然な柔らかい笑顔と櫻坂としての自信を、表情やインタビューからひしひしと感じました。

もちろんこれは本人達の努力とちょっとの慣れと、先輩メンバーやスタッフの人達の作る温かい雰囲気の結果だと思っています。
でもメンバーの子たちはいつも「ファンの皆さんの応援のおかげです」とも言ってくれて。
もしその言葉を少しだけ真に受けて良いのなら、ファンとしてはとても嬉しいし応援して良かったなと思います。

そんな事を思った時に自分の応援の感情が少し分かった気がしました。
僕にとって応援は、アイドルの自己肯定感を高めるものでありたい。

「可愛い!」「かっこいい!」「パフォーマンスが良かった!」「番組が面白かった!」
そんなファンのSNSの反応やファンレターの言葉が推しの自信に繋がってほしいし、自分の活動がファンを楽しませているんだと安心して色んなことに挑戦してほしい。
自分のやっていることは間違ってるのかな?とか、ファンの人はどう思うかな?と不安に感じていたら100%のポテンシャルを発揮出来ないんじゃないかと。
ファンなら絶対喜んでくれる褒めてくれる、挑戦して当たって砕けても「頑張ったよ!」と温かく迎えてくれると思っていれば全力で活動出来るんじゃないかと思うわけです。

厳しい意見なんて周りのスタッフの人たちに任せればいい。そして反省点なんて本人たちが一番よく分かっているはずです。
だからこそファンは例え甘やかしていると言われても、褒めて褒めて褒めまくるくらいが丁度良いんじゃないか。それが自信ではなく天狗になってしまったならそのアイドルがそれまでだったという話。

ファンが周りに布教する応援や数字を意識する応援も大切だと思いますが、自分はあまりピンと来ていません。
最近はそれが行き過ぎてファンが偉そうだったり、怒ったり疲れたりしているのもよく見かけます。

結局人気になりたいなら一番頑張らないといけないのはアイドルや運営側です。
そのアイドルの子たちが自分達のパワーを100%発揮出来れば絶対に魅力は伝わる。そう信じているから応援しているわけで。
だからなんの不安も無く自信に満ち溢れたパフォーマンスが出来るように、自己肯定感MAXでいられる雰囲気をいちファンとして作りたい、作れていたら嬉しいというのが僕の応援のスタイルだと思いました。


とここまで書いてみて思うのは、やっぱり僕は応援というよりただただ好きという感情なんだよなということです。

多分僕のファンとしての一番の喜びは、メンバーがニコニコ楽しく笑顔で活動してほしいなんです。そんな推しの笑顔に元気をもらって日々の生活を頑張れる。
自分にとって人気になるっていうのは、推しの笑顔を見るための一つの要素でしかない。

極論、知名度だけが増えてその一挙手一投足がいちいちニュースになり、外野があることないこと適当言ってファンもメンバーも嫌な思いをするくらいなら人気にならなくてもいいと思っているし、売れたが故に毎日大変そうで推しから笑顔が消えるなら売れなくてもいいとすら思っています。

だから数字に躍起になって苛立っているファンや、応援と言いながらアイドルや運営に文句を言っているファンに憤りを感じてしまうのかもしれません。
こういう人たちにとっての応援の最終目標は、推しが夢を叶えるとか売れる事のように見える。
僕にとっては推しの笑顔が最重要事項なので、推しを不安にさせるような雰囲気をつくるファンにすごく腹が立ちます。

個人的にファンは、応援すると決めたらそれが泥舟だろうと心中する覚悟で乗り込むか、黙って船を降りるかの2択でいてほしい。
百歩譲って批判したい時はちゃんと悪者になる覚悟で言ってほしい。「推しのために」なんて綺麗事で包んだり、グループが停滞している時に「だからあの時言ったじゃないか」が一番タチが悪いと思っています。


応援したくなるようなアイドルだから好きになったのか。
好きになったアイドルだから応援したいのか。

僕は後者ですが、この二つの応援は似ているようで全く違う感情のように思います。
その2つの価値観を持つ人たちが応援という言葉で一つにまとめられてしまっているから、毎日ファン同士の争いが絶えない。

僕は応援より先に櫻坂46というグループ、メンバーが大好きです。
好きな人に笑顔になってもらいたい、楽しくアイドル活動をしてもらいたい。
好きな気持ちが結果的に応援になっていたら嬉しいという順番を間違えずに、これからも応援していきたいです。

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