健太です。
「うえい (CRAFT WORKS 2 ver.)」のMVを公開しました。是非とも、今、観て、聴いて欲しい一曲です。

「うえい」は、2011年に会場限定リリースしたミニアルバム『WAY25 e.p.』収録の一曲目。つまり10年前にリリースした曲。

D.W.ニコルズは2009年にbinyl recordsというavexのレーベルからメジャーデビューした。
最初の契約は2年間。その間に2枚のシングルと1枚のミニアルバムと2枚のフルアルバムをリリースした。
しかし、そこで「結果」を残すことができず、2011年の契約更改の際に、僕らとしては納得のいく条件を提示してもらえなかった。レーベルの「商品」としての価値を考えれば当然だろうけど、当時はとにかく悔しかった。

僕らは話し合った。
提示された条件を飲んで、契約を続けるか。それともバンドをやめるか、自分たちで続けるのか。
僕らはbinyl recordsを離れ、自分達で活動していくことを選んだ。「独立」したわけだ。
もちろん「自分達で」とは言ってもこの頃は全然自分達だけなどではなく、たくさんの人達の支えと協力があったわけだけれど。

とにかく、大きなレコード会社を離れて、インディペンデントでやっていくことにしたわけだ。

そのタイミングで、強い決意のもと制作したのが『WAY25 e.p.』というミニアルバム。
binyl recordsの最後に制作した前作『ニューレコード』の流れを汲み、同じエンジニア、秋窪博一氏と、今度は16chのアナログレコーディこだわり抜いて制作した。
これは一切の流通を通さない会場限定盤で、僕らはそれを携えて、D.W.ニコルズ初の全国ワンマンツアーを敢行した。

『WAY25 e.p.』のリード・トラックは「グッデイ」。ニコルズが結成当初から、それ以前、わたなべだいすけソロの時代から、ライブで毎回演奏されてきた大切な「グッデイ」をここに収録した。僕らがどれだけ強い気持ちを込めていたかがわかると思う。というか必死だった。
因みにMVは当時僕が住んでいた東京郊外の部屋で撮影した。

「うえい」はその『WAY25 e.p.』の一曲目。当時の僕らの、だいちゃんの、とてつもない想いが込められている。
とにかく強いメッセージ・ソング。
前に進まなきゃ、歩いていかきゃ。メジャーで続けられなかった悔しさやもどかしさ、今に見てろよ！という強がる気持ち。
そんな想いが入り混じっていた。

それから10年が経つ。
そして、今がある。

今、この「うえい」がとてもしっくり来る。10年間の色んな経験を経て、今、ようやく地にしっかりと足をつけて、わめくのではなく、言い聞かせるように、歌い演奏することができるようになったような気がする。
大胆に変えたアレンジもとてもしっくりきていて、元からこういう曲だったんじゃないかとさえ思うくらいだ。

この状況、多くの人と同じように、僕らも苦しい。でも悲観はしない。乗り越えるのは難しいかもしれないけど、乗り越えられないとは思わない。この歌は、僕ら自信をも勇気づけてくれる歌。

是非、聴いてください。
D.W.ニコルズ / うえい (CRAFT WORKS 2 ver.)
https://m.youtube.com/watch?v=JOZQgFE7kyI&feature=youtu.be