見出し画像

camping - キャンプ

キャンプが流行っているらしい。それもひとりで行くソロキャンプ。そのせいか街のなかでキャンプ用品を目にする機会が心なしか増えた気がする。

生まれた時からインドア派なわたしはキャンプ、それもひとりきりのソロキャンプなど恐れ多いにもほどがあるわけで、自分がその世界観のなかにいることを想像できない。

火を熾すところからどうすればいいものか、虫たちに囲まれたらどうするのか、深い夜の闇を前にして心細くなったりしないだろうか、と行けと命じられたわけでもないのに心配事ばかり浮かんできて、でも変な話だけど無理だと思うとと同時に憧れもあって、屋外で熱々のコーヒーを飲みながらのんびり読書なんてしてみたいものだとちょっと好奇心を刺激されたりしているから不思議なものである。

せめてもアウトドアの派閥に一歩くらい近づいてみたい、気分だけでもキャンプ感を味わってみたいと思って、クマのキャンパーのイラストが描かれたカードを額装してみることにした。山をわけいる猛者たちが恐るどう猛なクマがキャンパーの格好をしていると考えるだけでもおかしな感じがするけれど、なかなかさまになっていてかっこよい。その出で立ちはヴェテランのソロキャンパーの様。

クマがキャンプするなら山だろう、という独断と偏見で山の連なりをディオラマという技法をアレンジして表現してみた。マットの部分に少しだけ立体的な山脈が浮かび上がる感じに。

それだけだと少し寂しい感じがしたので、キャンプっぽい転写シールを少し並べてみた。キャンプファイアーにフィッシングにスイム。クマがキャンプするならそれくらいワイルドな感じになるだろうと想像して。

完成した額装を壁に飾ると、不思議と自分もどこかの山のキャンプ場にキャンプをしに行っている気分を少しだけ感じることができた気がする。そして緑の稜線を眺めながら、今日もあの山のどこかでクマのソロキャンパーたちがおいしそうにスキレットで作ったナポリタンでも食べているのだろうとか想像してみたりするのでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?