妊娠したら

妊娠したら見える世界が変わった話

妊娠をした

2019年8月。夏のことだった。
妊娠が発覚した。

妊娠検査薬で陽性が出た時は夢かと思った。
実は、この妊娠は青天の霹靂のようなものではなく、
半年くらいかけてやっと授かった子供だった。

2020年に子供を産みたい、
という昔からなんとなしの目標だけ持っていた自分は、
2020年に子供を産むには
2019年に妊娠して
2018年には結婚して
2017年にはプロポーズを経て
2016年には将来を考えられるパートナーを見つけておく必要がある。
と、計画性がないなりに、マイルストンを自分の中で持っていた。
その甲斐あり、今の所全て計画通りにいっている。

ただ、2019年の妊娠というところは、なかなかハードルが高かった。
今は7組に1組のカップルが不妊と言われている時代。
結婚して最初の1年は、会社の経営と日々の仕事に忙殺されて、まあ妊娠どころではなかった。1年経って、会社が創業3期目に入ったあたりから、「そろそろ子供欲しいな」と思うようになった。

ただ、欲しいなと思った瞬間にできる訳ではなく、私たちも例に漏れず、なかなか思い通りにいかない状況に悩むこととなる。

「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。

不妊に関してのこういった定義を見る度に、プレッシャーを感じた。

「あれ?もしかして自分って不妊体質なのかな…?」

毎回の妊娠検査薬の真っ白い窓を見ては、そんな不安が広がっていった。

そこで私は、自分が子供を産める体なのか、近くの不妊治療クリニックに検査を受けに行くことにした。
そこでびっくりしたのが、その驚愕の料金。
お金の話で申し訳ないが、結論、検査だけで12万円かかった。しかも全て保険適応外だ。
一応区ごとに補助金などが出る場合もあるが、微々たるもの。私たちは条件に当てはまらず全額自己負担だった。

これだけ日本の人口減少や、少子化が話題になっているのに、不妊治療が高額の自己負担。幸い私達は検査だけで済んだが、それから体外受精などしようものなら、数十万に料金が跳ね上がってくる。愕然とした。そりゃ子供産む人減るよ・・・。東京の第一子出産平均年齢32.3歳よ・・・?

まあ、そんなこんなで沢山のお金と時間を投資して(この言い方はおかしいかもしれないが)、やっと授かった我が子だったので、陽性反応を初めて確認した時は天にも舞い上がるような気持ちだった。


浮かれていた妊娠初期

それからというもの、色々な妊婦用のアプリをダウンロードしまくり、妊婦さんのインスタをフォローし、記事を読み漁った。
完全に浮かれていた。
子供が生まれるのが待ち遠しく、その前に大切な周りの人に報告ができるのが嬉しかった。
親や親戚、会社のみんなに報告した時の、みんなが喜んでくれる顔を想像して顔が緩んだ。

一般的に、妊婦さんは安定期(5ヶ月目)に入るまで、妊娠報告を控えることが多い。それは安定期に入るまでは流産確率が15%と高く、もしものことがあった時に周りに心配をかけたくない、知られたくない、という配慮があってのことらしい。

そんな記事を「へ〜」と読みつつ、私にはそれは無理だなと思った。
もし仮に自分が流産を経験してしまったとして、それを隠して一番辛い時期を何もなかったような顔で一人で乗り越える自信はなかった。
もしそうなったら、きちんとみんなにそれを伝えて、一緒に悲しんだり励ましたりしてもらった方が、私にとっては何百倍もマシだと思った。

なので、私は妊娠が発覚してまず一番最初に会社のメンバーにそのことを伝えた。

すると、自分でもびっくりするほど会社のメンバーが喜んでくれた。
泣いてくれている子だっていた。他人の妊娠報告に泣けるなんて、本当に恵まれた優しいメンバーに囲まれていると胸がいっぱいになった瞬間だった。
私はこの時のことを一生忘れないと思う。

投資家も、「こんな時期に子供作るなんて、会社どうするんだ」なんてイケてないことをいう人は一人もいなくて、皆様祝福と力強いメッセージを送ってくださった。

この頃から、今回の自分のライフイベントを、必ず社会や事業に還元していこうという気持ちがより一層強くなった。
妊娠や出産をビハインドと捉えるのではなく、この経験を肥やしにして、SHEの事業をお子様のいるママにとって更に使いやすいものにしたり、私が仕事と子育てを両立することで周りの仕事を頑張っている女子達にも道筋を示してあげることが、できるかもしれない。

勝手に使命感を感じることで、強くなれる気がした。


つわりが始まってからの地獄の日々

そんな幸せな日々がずっと続くのかと思っていたら、残念ながらその幸せなパートは本当に一瞬で過ぎ去った。
その後は地獄のつわり生活の始まりだった。

妊娠6週目くらいから始まり、ちょうど今16週目に入りやっと落ち着いてきたかな・・・という感じなので、トータル3ヶ月間地獄を味わったことになる。

皆さんはつわりがどれくらい"ヤバい"ものなのか知っているだろうか。

つわりなんて、映画やドラマで妊娠が発覚する時に、主人公がトイレで吐く一回のシーンしか見たことなかったので、私はその辛さを完全にナメていた。

どれくらいしんどいかと言うと、
重度の二日酔いで1日に2回くらいは吐き、しかも二日酔いのせいで頭も痛く、熱っぽく体がだるい、もう寝てるしかない
みたいな状態が3ヶ月"毎日"続くことを想像してほしい。地獄である。
しかもそれが3ヶ月で終わる保証はどこにもなく、毎日明日はマシになるかと不安の中で日々を過ごすのである。

この期間が旦那さんとも一番喧嘩が多かった。
体がダメになると、メンタルもダメになる。
人にも優しくできなくなる。

旦那さんが夜遅いのが辛くて怒ったり、私のためにせっかく作ってくれたそうめんもネギの匂いが無理で食べられなかったり、一緒に外食に行っても吐き気で途中で私だけ帰り、道中で吐いてしまう。(正確に言うとなけなしのプライドで場ゲ●は避けたかったため、口の中にギリギリ留めたまま泣きながら家に帰って吐いた)

旦那さんからすると、今までの楽しい夫婦生活と激変してしまった状況に、かなりストレスが溜まっていたと思う。

つわりがだいぶ治った今は、申し訳なかったなと思えるが、その当時は本当にそれどころではなく、もう自分で自分がコントロールできない状態。とめどなく溢れる吐き気を抑えることで精一杯だった。

そんな時、自分にとって一番気が紛れたのは、仕事に集中したり、会社のみんなと話す時間だった。
つわりはメンタルにかなり左右されると言う。太古の昔からつわりはあるのに、つわりの明確な原因は未だにわかっておらず、薬も開発されていないという驚愕の現状がある。
なので、つわり軽減にはリラックスできるアロマを焚いたり、お腹をあっためたりすることが良いらしいが、私にとっては仕事が癒しでもあった。

特に、つわり期間中は、何もできない自分に自己肯定感が爆下がりするので、そんな時でも温かい言葉をかけてくれて、気遣ってくれた会社の仲間たちには本当に救われた。
メンバーの前で「つわりが辛い」と号泣する頼りない代表だけれど、彼・彼女たちが子供ができた暁には、必ず優しさで恩返ししたい。


皆さんにお願い

今回、自分の妊娠を経て一番わかったのは、妊娠初期は思ったより不安でしんどいということ。
私たちは妊婦さんのハッピーな部分しかSNS等で見ないと思うが、実はその裏で多くの人がとても不安を抱えて苦しんでいることがよくわかった。
つわりが辛いと嘆く私に、たくさんの経産婦さん達が激励と共感のメッセージをくれた。

旦那さんにつわりの辛さを理解してもらえなくて、つわりの辛さに泣きながら家事を全部やっていた子。
職場に妊娠を言えずに、仕事中休憩時間に一人で黙ってトイレで吐いていた子。

妊婦は孤独だ。
いきなり一人の人間の命の責任を背負って、辛さやしんどさも「自分が望んだことだから」「子供ができない人もいるから」とじっと耐えている。

どうか、周りに妊婦さんがいたら、大切な人がお腹に命を授かったら、何もできないと思わずに、優しい言葉をかけて、側にいてあげて欲しい。
誰かが気遣ってくれてる、その気持ちだけでなんとか頑張れる気がしてくる。

また、今つわり中の妊婦の方へ。
本当に本当に、終わらない吐き気と体調の悪さに、毎日泣きそうになる程辛いと思います。
そんな時は、ちゃんと「辛い」「しんどい」「助けてほしい」と周りに助けを求めて、全然良いと思います。
きっと周りは助けてくれます。
私に力になれることがあれば、私も力になります。
人生で一番しんどい時くらい、盛大に甘えてしまいましょう☺️


変わりつつある世界の見え方

妊娠を通して、今まで考えもしなかったことがたくさん起きていて、明らかに以前と見える世界が変わった。
「母」という生き物は、自分とは違う高尚な生き物だと思っていたが、どうやらあくまで自分の延長線上にあるのだと知った。

今はまだ自分がきちんと「母」をやれるのか、イメージが湧いていないのが実際のところだが、これから更にたくさんの「初めて」を経験することで、ゆっくり母になっていければと思う。

妊娠後期も、仕事と子育て(inお腹)頑張ります!



PS. そんな私を助けてくれるという心お優しい方は、是非SHEへのジョインもお待ちしてます!!!!


読んでいただいてありがとうございました🙏 よかったらフォローをお願いします🤗 女性のキャリア、スタートアップ/起業/経営、デザイン、結婚、夫婦のことについてゆるゆる書くつもりです。