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月別癌死の不思議な推移

追記:2022/10/23


図1 月間癌死(悪性新生物死)数の推移

日本人の死因の第1位は癌であり、全死因の3割を占めていることは良く知られています。近年の年間癌死数は40万人弱ですが、月別ではどうだろうと思い見てみました。図1は厚労省人口動態統計(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html)のうち、月別死因統計が発表されている2004年以降のデータから月間癌死(悪性新生物死)数を抜き出しプロットしてみたものです。結果、とても不思議な推移を毎年繰り返していることが分かりました。癌死は年々増えいますが、月別で見ると2月が最も少なく、それから徐々に増えて12月に極大を迎えるというパターンを毎年繰り返しています。癌死に季節性があるとは思えないので、きっと病院側に共通する年間スケジュールか何かがこのパターンを作っているのではないかと想像しています。医療関係者にとっては不思議でも何でもないのかも知れませんが、どなたか理由を知っている方がいらっしゃったら是非教えて下さい。

穿った見方をすると(2022/08/20追記)

病院側に共通する「年間スケジュール」とは何か、穿った見方を敢えてしてみます。癌治療のための入院患者が増えると病床が圧迫されるので、年末前後をピークとして一定数死んでもらってリセットし、2月に病床を大幅に空ける、そんなことが行われているのではないか、という仮説です。根拠はありません。新コロ馬鹿騒ぎにおいて顕になった医療界の腐れっぷりを見るにつけあながち的外れとも思えません。
ちなみに、死因第2位の心疾患死では、夏に少なく冬に多いという季節性が明瞭です(図2)。心疾患はあまり長期入院するような病気ではなさそうですので(あくまで印象)、「年間スケジュール」にはほとんど影響しないのでしょう。

図2 月間心疾患死の推移

4大死因と比べると(2022/10/23追記)

癌死の推移パターンが異質であることを分かりやすくするため、4大死因の他の3つのデータも併せてプロットしてみました(図3)。赤紫は死因第1位の癌、オレンジが第2位の心疾患、緑が2017年以降第3位の脳血管疾患、青が心疾患です。図1では癌単独でプロットしていたので、変動が大きく見えていましたが、他の死因と比べると、変動はさほど大きくありませんでした。癌以外の死因ではいずれも冬に極大、夏に極小となっていて、季節による対称性が非常に高いパターンです。癌死も2月の極小を無視すれば、他の死因と似たように冬に極大、初夏に極小になっているように見えます。2月の極小は癌死のみに見られる現象であり、他の死因にはない特別な要因があると思われます。

図3 四大死因の月間死亡者数の推移


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