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クリスマスより有馬記念な女

3年前まで競馬には全く興味がなかった。
競走馬に毛色の違いがあること、脚質という走り方の戦法があること、競馬場には芝とダートがあること、身近に競馬をする人がいなかったので本当になにも知らなかった。超有名な競走馬の名前をいくつか知っていた程度だ。

2021年8月、とある声優さんのゲーム配信で『ウマ娘 プリティーダービー』をやってるのを見かけて、キャラクターがかわいいなーと思って軽い気持ちでダウンロードしたらどハマりしてしまった。

そこから実際の競馬に興味を持つまでそんなに時間はかからなかった。オタクの吸収力はものすごいので、知識もどんどん増えて、レースのある週末は家で競馬中継を見ることも増えた。
誰かに話したいけど、やはり競馬はギャンブルなので誰にでも気軽にできる話題ではない。
仕方がないから家族に話を聞いてもらっている。
母からは「その吸収力、もっと他のところで役に立てられないの?」と呆れられたが、父は一緒に馬券を買ったりして付き合ってくれる。

最初は「みんながんばれー!」と応援するだけで満足していたのだが、気がつくと推し馬が出来てしまい、そうするとますますハマって楽しくなって、今に至る。

私の中では競馬も推し活に近いので、楽しく推し活できるように馬券の購入金額は上限3000円と決めている。今年の年初に、ビギナーズラックで万馬券を当てたのだが、その時の払い戻し金で10月の天皇賞(秋)まで楽しく競馬をすることができた。
勝ちそうな馬より好きな馬の馬券を買うので回収率はあまり良くない。それでもいいのだ。

12/24は世の中的にはクリスマスイブだが、競馬をする人にとって今年は有馬記念の日だった。(お笑い好きの人にはM-1の日だっただろう)
「終わりよければ全てよし」という言葉があるが、今年どんなに馬券が当たっていなくても有馬記念が当たればオールオッケーという風潮がある。

知識がたくさん増えたといってもまだまだ初心者で、馬券は難しいし、予想はもっと難しい。
どの子もみんな勝ちそうに見えるし、明らかに力が足りなくても応援している子の馬券は買いたくなる。あと、やっぱり女の子は応援したくなる。

今年の有馬記念の本命は、スルーセブンシーズという5歳の牝馬にした。夏の宝塚記念ではこの子が2着になって馬券を当てることが出来た。今回も調子が良さそうだったので本命にしたのだが、結果は16頭中の12着。やっぱり競馬は難しい。
ただ、レースはとても見応えがあり、みんなの心に残る良い有馬記念だったと思う。

競走馬は人間によって作り出され、走るためだけに生まれてくる。一年に8000頭近くが生まれて、実際に競走馬になって成功するのはその内のほんの一握りだ。成功しても幸せに天寿を全う出来る子がどれだけいるのだろう。そーいう現実にもきちんと目を向けなければならないと思う。

ウマ娘を通じて、引退競走馬の存在も知ることが出来た。私の推しウマ娘のメイショウドトウは、実馬も27歳と高齢だが元気に牧場で暮らしている。ウマ娘のドトウよりも、馬のドットさん(メイショウドトウの愛称)のほうが人気かもしれない。私も実馬のドットさんが大好きだ。
牧場のスタッフさんが公式Xで頻繁にドットさんの様子を供給してくれるので、実馬が亡くなっているウマ娘が多い中、今もネタが供給され続けている。

去年のクリスマス、引退競走馬に生牧草を贈れる「生牧草バンク」というサービスを利用して、メイショウドトウに生牧草をプレゼントした。
今年はまだ贈れていないのだが、年が明けたらプレゼントしたいと思っている。推しに直接課金できる素晴らしいシステムだと思う。
有馬記念が当たっていれば3箱くらいプレゼントしたかったところだが、残念ながら当てが外れたので1箱で勘弁してもらおう。

最後に、私の推しウマ娘と推し馬を紹介して締めたいと思う。

私の推しウマ娘は、先述の通り、メイショウドトウだ。自信がなくていつもオドオドしているが、絶対に諦めない強い心を持っている。ライバルに何度負けても諦めずに挑戦し、最後に勝利する。ウマ娘は結構ストーリーが泣けるのだが、育成シナリオで泣いたのはドトウだけだ。

現役競走馬の推しは、牡馬がジャックドール、牝馬がメイケイエールだ。

ジャックドールはグッドルッキングホースで、とにかく美しい。先頭をキレイなたてがみをなびかせて走る姿も美しい。なかなかG1を勝つことが出来なかったが、今年春の大阪杯でやっとG1ホースになれた。ゴールする前から泣いて、ゴールしてからもしばらく泣いていた。
競馬ファン(ウマ娘界隈)の中でなぜか陰キャ認定されているのだが、なんかわかる気がする。絶対に陽キャではない。

メイケイエールは美人なお嬢様。脚がすらっとしていて美脚。それがレースになると豹変する。暴走お嬢様に変身するのだ。一生懸命走ってるけど走り方を間違えている。そんなところが愛おしい。
エールちゃんはそのキャラクターで非常に人気があり、写真集もファンブックも発売されている。私がエールちゃん!エールちゃん!と言っているので家族もいつのまにか「今日エールちゃん走るね」とか注目してくれている。

ジャックドールもメイケイエールも来年6歳で競走馬としてはいつ現役引退してもおかしくない年齢だ。もしまたレースに出てくれるのなら、一回一回を大切に全力で応援したい。
とにかく無事に引退して幸せな余生を送ってほしい。そして生牧草を贈れる日が来た時は、これまでの感謝を込めてたくさんプレゼントしたいと思っている。

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