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誰かのキラキラした日常も、インフルエンサーの炎上も、面白い四コマ漫画も、僕らが作る服も、インターネットでは同じ棚に並べられる。ただどれも好きな人からのLINEには勝てないのさ〜

僕らは主にインターネットで服を販売している。販売しているのは服だが、お客さんになり得る人に対しては、写真や文章、動画といった様々な「コンテンツ」でコミュニケーションをとっている。最近のビジネス書では「時間を使ってもらうことがまず大事だ!」とよく書かれているが確かに限られた時間の中で、自分たちにどれくらい時間を使ってくださっているかは重要なのかもしれない。

しかしただ時間を使ってもらうだけでお客さんになり得る人たちの「時間を無駄」にさせるのは申し訳ないので何かしら"意味のあるコンテンツ"を作りたいと思う。その最後に、必然的に、納得した上で「購入」があれば僕らもやりがいがある。

つまり服が一番大事なのは当たり前としてこのコンテンツも非常に大事であるし、そこにどうやって自分たちと似た価値観を持った人に気づいてもらうかの「ひっかかりポイント」を作る、もしくは滲み出すかをここ3年くらいはずっと模索している。

インターネット、SNSには常に大量のコンテンツが流されている。
「コンテンツ」といえば「練りに練って作られたもの」のイメージを持つ方が多いかもしれないが誰かのふとしたつぶやきだったり誰かの日常を切り取った写真だったり、僕はそういうものでさえ「コンテンツ」だと考えている。

それが意味するのはずっと言われているが現在が「一億総クリエイター時代」だということ。
これを見ている人で「いや、私は何も発信していないから」と思う方もいるかもしれないが恐らく何かしらはつぶやいたりインスタグラムやSNSに投稿したことがあればそれは「コンテンツ」で誰かに影響を与える可能性のある存在だ。

そう考えると、僕らが作るコンテンツのライバルは、例えばどこかのアパレルメーカーが作るコンテンツだけにとどまらない。誰かのキラキラした日常も、インフルエンサーの炎上も、面白い四コマ漫画も、僕らが作る服も、インターネットでは同じ棚に並べられるので、全ては混ざり合い競合しあっているとも言える。

そう俯瞰して捉えてしまうと、何も作れなくなる。何を発信しても強いコンテンツには勝てない気がする。だが、実は本当はもっと簡単でいい。

単純な強い弱いの話でいえば、スマホ上ではどんな練りに練った最強のコンテンツでさえ、「好きな人からのLINE」みたいなそのパワーを超越したコンテンツには勝てない。

それはコンテンツとして強いのではなく、「身近」で「待ち遠しくて」「嬉しい」からだ。

「身近で待ち遠しくて来たら嬉しい」そんな発信を穏やかに続けることで、誰かにとって「自然とタップしたくなる」存在になれたら最高だと思う。


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