Pyxel製のゲームを中華ゲーム機で遊ぼう!(初心者向け)
レトロゲームエンジン「Pyxel」で制作されたゲームはWindowsやMac対応の実行可能ファイルとして配布できたり、Webアプリとして公開することができます。
そして最近、もう一つの素敵な選択肢として「中華ゲーム機で遊ぶ」が加わりました。
本記事では以下の方をターゲットに、中華ゲーム機でPyxel製のゲーム(.pyxapp)を実行する方法を説明します。
中華ゲーム機をまだ持っていない、または持っているがあまり詳しい使い方はわからないが、Pyxelのゲームを(も)遊んでみたい人
Pyxelでゲームを製作している人 →自分で作ったゲームをゲーム機で遊べます!
準備するもの
まず前提ですが、現状ではPyxelアプリの実行は「PlumOS」でサポートされています。
「PlumOS」は、ゲームで見るITの世界さんが作成・公開されているLinuxのディストリビューションで、「JELOS」をベースにしています。
少々ややこしいですが、「JELOS」が動作する中華ゲーム機であれば「PlumOS」も動き、その上でPyxelアプリが遊べる、ということになります。
そこまで把握してもらった上で、準備いただくもの。
「PlumOS」が動く中華ゲーム機本体。対象はこちらで確認できます。購入自体は公式ショップやAmazonなどで。
PC(WindowsでもMacでも)。PlumOSのイメージファイルをPCからMicroSDに書き込んで、そのMicroSDを1のゲーム機に差し込みます
2のPCと接続できるMicroSDカードリーダー
MicroSDは自体、ゲーム機本体に入っているものを上書きする分には自分で用意する必要はありません。元のものをバックアップ用にとっておきたい場合は購入しておきましょう。
手順
1:購入した中華ゲーム機にPlumOSをインストールする
これについては注意事項(MicroSDの書き込み先を間違えると大変なことになる)含めて、こちらの記事にて端的にまとめられていますので、そのままご紹介させていただきます。
(私自身がこれを見て準備しました。)
上記の記事中の「本体を起動」まで進んで、PlumOSが起動すればOK!です。
2:ネットワーク設定する
ゲーム機をWiFiに接続し、以降はPCからFTPまたはSambaを使ってゲーム機にPyxelのゲームファイル(.pyxapp)をネットワーク経由で送れるようにします。
※FTPは馴染みがない人には敷居高く感じるかもしれませんが、WindowsであればFFFTP/WinSCP、MacであればCyberduckなどメジャーなアプリを使えばOKで、コマンドを打ったりする必要はありません。IPアドレスって何?くらいわかれば知識的には大丈夫かと思います。
3:Pyxelのアプリ形式ファイルを取得してゲーム機に送る
目的のゲームの.pyxappファイルをダウンロードします。
Pyxelで作られたゲームが一番まとまっているのは以下の公式のユーザー作品集です。
ただし公開形式はまちまちなので、.pyxappファイルが直接落とせないものもあるのと、マウスやキーボード操作専用の(ゲームパッド対応していない)ゲームもあるので、条件に合うものを探してみてください。
自分で作ったものを遊びたい人は、もちろんご自身が作成した.pyxappファイルを使えばOKです。
取得した.pyxappファイルを、ゲーム機の「/storage/roms/pyxel/」に送り込みましょう。
送りこんだらゲーム機側で「ゲーム(エミュレータ)設定>ゲームリストを更新」してゲームを認識させる必要があります。
4:ゲームを起動する
あとはメニューからPyxelを選んで目的のファイルを選択するだけ!
おつかれさまでした。
製作者向け補足:画面サイズについて
PyxelをPlumOS上で起動すると、「機種の画面に収まる範囲で、作成したゲームの画面サイズの整数倍拡大される」という挙動になっているようです。
中華ゲーム機の画面サイズは640x480などのものが多いようで、また↑のGIFで使っているRGB30という機種は画面が正方形の珍しいタイプですが、720x720です。
たとえば「240x240」の画面サイズでゲームを作っておくと、RGB30ではフルサイズ(240x3=720)、640x480タイプでも左右に余白はできますが縦幅はフルサイズ(240x2=480)で表示できます。
逆に、たとえばゲームの画面サイズが「256x256」だと、640x480の画面に対して2倍サイズが収まらないのでそのまま256x256で表示されてしまい、ディスプレイ内にちんまりとゲーム画面が表示されるような結果になってしまいます。
(↑のGIFで起動させているゲームは240x240で作成したものです。)
今後登場する機種の画面サイズがどうなるかは誰にもわからないので、今後も含めた最適解はコレ、とまでは言えませんが、お手持ちの機種/買ってみたい機種の画面サイズを考慮してゲーム画面サイズを設計してみてください。
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