【イベレポ】カスタマーサクセス支ツール2社が語る、カスタマーサクセスの始め方
―――イベント概要―――
https://pottos.jp/media/media_list/event/202108-2
―――内容メモ―――
◆アジェンダ
◆株式会社ポトス講演:実はシンプル!?CS立ち上げ時に意識すべき3つのポイント
① CSの役割は、プロダクトの理想と現実のギャップの解消
➡︎これらは役割ではなく“手法”
・ プロダクトだけで全てをまかなうことが理想だが、難しい。
→そのためにCSが必要である。
・手法ではなく役割から考えること。
・ プロダクトの価値が高まれば、プロダクトだけで顧客がサクセスできる。
→次の問題解決のためにCSが活動していく。
・ CS活動→プロダクト改善→次のギャップ解消のために活動というフローが大切。
② できることから取り組めば良いが、迷ったらオンボーディングから
・有効なヘルスコアが設計できる場合は活用していく。
・ 導入から運用開始までに時間を要するサービスの場合
→初期構築の難易度が高い、成功体験を実感するまでに時間がかかる。
・利用開始までのハードルは低いが活用が広がりづらいサービスの場合
→顧客が自走し続けるという観点で考える必要がある。
➡︎オンボーディングで適切なタイミングで成功体験を提供し、モチベーションを維持することが、解約リスクを抑える
・UXに関するフィードバックが特に重要。
・ スタート時点では期待値が過度に高まってしまうこともあるので、オンボーディングの段階でコントロールしておく必要がある。
・ モチベーションが高い初期段階は、スコープが広がってしまうケースがある。
③ 体制で重要なのは、プロダクトチームとのコミュニケーション
*CS経験者を採用することは難しいため、未経験者を取ることも多いため、ポイントを押さえておく必要がある。
➡︎セールス、サポート担当などを経て、サービス(+α)の理解を深めることで、CSMの定着化を図る。
・ CSが顧客からのフィードバックをプロダクトへ反映するために、最重要な課題。
【サービス紹介】
◆コミューン株式会社講演【カスタマーサクセスを取り入れる重要性と、マーケターが始めるファーストステップに関して】
➡︎セールス→マーケ→事業責任者→Now:マーケ
事業責任者のタイミングでカスタマーサクセス組織の立ち上げに取り組む。
・一番長い経験は、セールスとマーケ。
・ 右側の円:カスタマーサクセス、セールスが終わった後の体系。
そこから認知拡大に繋げていく線がひかれていて、マーケティングに戻ってくる。
→マーケティングとカスタマーサクセスは遠くない存在である。
マーケットにもお客様の声を届けていく必要があり、両方の組織通して手を取り合っていく必要がある。
【1. タイムラインに関する意識を変えるべし。】
・ 営業単位はマックスでクオーター。マーケも似ている。
→カスタマーサクセスでも同様のタイムラインで捉えてはいけない。
【2. 多くの場合、最初にたてる目標にNDR・LTVを置くのは無理がある。】
・ NDRは一年の状況を見る指標なので、最初の指標として置くことには無理がある。
→クオーターやNPSなどの、早めに可視化される指標を取り入れておく。
【3. 「スケール」の概念は意識的に「一旦」捨てるべき。】
・ 特にマーケをやっていると、特にずれてきてしまう部分。
・最初からスケールさせるという意識を捨てることが重要。
・ 成功はいろいろな要素から絡み合ったストーリーなので、再現性が難しい。
→逆に失敗はパターン化ができる。
【サービス紹介】
<事例>
➡︎公式からの情報ユーザー同士のノウハウ、積極的な共有によって失敗を防いでいます。
➡︎同じ会場で結婚式を挙げたカップルさんから情報が得られることで成功に近づきます。
◆ 質疑応答
Q1:CSMの採用がうまく行かず、社員をコンバートすることを考えている。一般的にセールスとサポートどちらの方が、適性があると思うか。
河合様(以下 河合):私が思うにはセールスの方が適性がある。セールスだと日頃からお客様の課題に向き合い解決していくので、馴染むまでが早い。
杉山様(以下 杉山):導入いただいた後の方が解像度が高いので、そことどう向き合うかが重要。お客様の期待値はセールスが一番わかっているので、差分があるポイントをみてCSの力でどう乗り越えるか判断するかはセールスの力になる。そのため、セールスの方が適正があると思う。
Q2:ツール導入と人員増員の優先順位はどちらが高いか。
河合:状況による。ハイタッチで人が足りていないなら人員増員、テック領域の方が強いのであればツール導入の方が良い。社内的なROIの高さを計算する必要がある。
杉山:お客様のことを専任で考えられる人がいないのであれば、人員を入れるべき。2人目以降なら検討の必要はあるが、悩むのであれば人員は入れていいと思う。ただ、人員が増えるとスケールするタイミングは出てくる。
Q3:効果が見えやすいものとして、to B、to Cどちらとかあるのか。
河合:ターゲットはto Bなので、B to B SaaS向けに作らせてもらっている。
杉山:導入している会社は半々で、どちらがいいというものはない。主体的に投降しているお客様は成果が出やすい。
Q4:カスタマーサクセスの初心者の場合、どのように勉強すればいいか。
河合:書籍、ウェビナー、コミュニティなどで全般的な知識は収集できる。実際のプロダクトに向き合うほうが重要なので、現在の社内のプロダクト課題と向き合うべき。
杉山:まだ学問にはなっていない。自身で探求していくことが重要。実務に活かすためには、成功しているお客さんの声を聞いて差分に活かす。CSMだとCSの方の発表会などに参加することもいいが、事前に書籍などを読み知識を入れておくべき。
Q5:ヘルススコアの効果的な決め方は?
河合:プロダクトによる。決め方よりも定期的に見直していくほうが重要。
Q6:カスタマーサクセスのゴールとは、何をゴールとするべきか。達成できなければどうするべきか。
杉山:顧客により様々であるが、導入した会社へミッションの成功を届けられるか。達成できないときは、別の手法が入ってきてしまうと思う。
河合:SaaSビジネスの必要性としてCSがある。自社のSaaSビジネスが成功・成長するかどうか。達成できないときは下降傾向にある。
Q7:SaaS組織におけるPOとPL責任者の仕事のスコープの棲み分けはどのようにあるべきか。
河合:プロダクト、ビジネスサイドがあるので、分けてもいいと思うがそれよりも連携の仕方の方が重要。交流しながら自社ではMTGも行なっている。
杉山:PL責任者は単年度の売り上げにコミットする、POはプロダクトの持つポテンシャルを最大化させることがミッション。目標のひき方で工夫をするべきだと思う。
Q8:PMMのようなキャリアを築く上で、CSMまたはPdMどちらから登っていくべきか。
河合:PMMの仕事が明確に定義されているかどうかもある。プロダクト側面のスコープがどこまで入ってくるかにもよる。それがないのならCSMでもいいが、比率が多いならPdMで難しいと思う。
杉山:両方やってからやるべきだと思っている。PdMは固定しつつCSかCSMの経験を持っていく方がいいかと思う。
以上。
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