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3度目のデータ革命期を迎えた弊社の話 #Salesforce を活用したボトルネック解消の記録

先日こんな記事を書きました

Salesforceのプロンプトビルダーを使って、生成AIを導入したよという話しです。これに関連する話しをしたいと思います

データ革命期とは

弊社リバネスには以下のタイミングでデータ革命が起きました

  • Salesforce導入前後

  • Community Cloud導入前後

  • そして今回の生成AI導入前後

この3つです

Salesforce導入前後で起きた革命

これはシンプルです。Salesforce導入前は、構造化データなど存在せず、すべてスプレッドシートで管理されていました。
商談という概念も無く、納品してから請求書を書く段階で起票されるという雑な管理です。これでは現時点でのパイプラインがどうなっていて、事業計画に対してどれくらいの達成度となっているのかみたいな話しをすることができません。
スプレッドシートも肥大化し、レポーティングが困難になりました。データの再活用のハードルが高く、ビジネスが加速するにつれてどんどん身動きが取れなくなっていったのです
Salesforceの導入はこの情報のボトルネックを解消しました
現時点の自分たちのステータスがわかり、いかようにでもレポーティングすることができます。データとBIは切り離されており、データが正しければそれをどのように表現するかという後工程は別に考えれば良い問題へと移り変わりました。
リアルタイムで正しいデータが閲覧できると何が起きるかというと、わざわざ人に頼んで集計をする必要がなくなります。確認作業という工数はなくなり、データは自分で見りゃそれでわかるだろう?というのが当たり前になったのです。データ整備にかかる時間は0になり、自分のやるべきことができるようになりました。これがリバネスの第一のデータ革命期の話しでした

Community Cloud導入前後でおきた革命

CommunityCloud(現在のExperience Cloud)を導入することで、SalesCloudのデータに連携したコミュニティサイトを作ることができるようになりました。
それまで弊社では会員サイトの運用に成功したことはありません。一方で、ステークホルダーの人数が増え、彼らの情報を手作業で更新するというのは現実的ではなくなりました。
それであれば、双方力を合わせられるような環境を作るべきです。会員サイトを通して情報が最新になるように環境を変えました。
加えて、ステークホルダーからの情報のインプットを、従来のウェブサイトに置いた入力フォームで収集するのをやめました。これはSalesforceに連携していないので、CSVファイルでインポートして利用する必要があったのです。Experience Cloudを使えば、ステークホルダーの入力した情報がそのままSales Cloudにインプットされます。CSVをDLして、帳票にデータの差し込み印刷をするというフローが廃止されました。それまで数千万円規模でしか展開できなかった事業のボトルネックはデータ整備の時間です。それが0になることで、価値はあるけど大規模展開できなかった事業が、横展開できるようになりました。しかもほぼ追加の労力をかけることなく。
自分たちで生み出すデータのみがデータじゃない。外側からのインプットもうまくハンドリングすることができれば、そのままバリューにすることができると気づいたのが第二の革命です

そして今、第三のデータ革命期に入りました

やっていることは最初に貼ったリンクと同じことです。
入力に対して生成AIが反応するという仕組みを提供しています。

具体的に何をやったのか

弊社リバネスグループは今現在社員の半期面談の真っ最中です
半期面談では、社員がそれぞれにこの半期を振り返り、次の半期に何をなすのかについて考え、プレゼンテーションを行います。
私自身は10年前のSalesforce導入から、入力データのハンドリング担当ということで社員全員の面談に立ち会うことになったのですが、これがなかなか大変です。
データのブラッシュアップの助言というのを個別になんてやってられなかったんですよね。ただ、一方でちゃんとした入力がされていないと面談時間が無駄になってしまいます。これを避けるには何ができるのだろうかと考えていたときに出てきたのがEinsteinGPTと言われる生成AI活用プラットフォームです

私がやったことはなにか

プロンプトに仕込んだのは、ドキュメントの作り方のアドバイスです。
どのように半期を振り返ってほしいのか、それを踏まえてどのような形式で次の半期目標を書けばよいのか。10年間色々な人の面談を見てきた中で培ってきたノウハウを詰め込んだプロンプトを構築しました
その結果は割と成功です。そして、これを突き詰めると私自身の面談同席はいらなくなるのでは?と思う程度には思った通りの出力が得られるようになったと思っています

第三の革命で何をゴールとするか

Salesforceはリアルタイムの情報を提供するのに長けたプラットフォームといえます。逆に言うと、履歴データのハンドリングには別途設定が必要だったりちょっと煩雑ですね
それに習って、リアルタイムに一人ひとりにフィードバックを返せるようにならないものかと模索しています。
半期目標を踏まえながらそれらの活動がしっかりと記録されているかどうかをデータとして見れば良いということになります
リバネスグループの究極系は、各個人が自分の力で成長を続けられる組織づくりにあるとおもっているのですが、大規模言語モデルによってリアルタイムでの伴走支援というのが夢ではなくなってきたのではないかと感じています。

まだまだ荒い部分はあるのですが、大規模言語モデルによるサポートの面白さは言語を問わないことです。日本と海外メンバーはどうしても分かれがちだったのですが、これが変わってくるだろうという実感があります。プロンプトビルダーは日英関係なく処理できちゃうんですよね。
今後、どのような方向性でLLMを適用していくのが良いのか、いろんな場所に使えそうではありますが、今回は弊社の根幹でもある社員面談に革命が起きたよという話しをさせていただきました。

Salesforce/Slack周りのAI実装のご相談お待ちしてます!

noteにはこれまでの経験を綴っていこうかと思います。サポートによって思い出すモチベーションが上がるかもしれない。いや、上がるはずです。