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【4月新刊発売!】光文社文芸編集部の新刊4作品をご紹介!

2024年月は4冊の新刊を刊行しました!今回も超濃厚ですよ!!



①『斬首の森』澤村伊智

★あらすじ

わたしは今すぐ逃げなければならない。
あいつらから、この森から。なのにーー

鬱蒼と暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。男女五人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、五人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、奇怪な装飾を施された古木の根元に、供物のように置かれていてーー
戦慄のノンストップ・ホラーミステリ!

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

とにかく怖くて、どこまでもおぞましくて、信じられないくらい面白い!ホラーをあれこれ説明するのは無粋なので多くは語りませんが、あらゆる種類の恐怖と不快が詰まった、澤村さんの真骨頂です。どうしてこんなに人を厭な気持ちにすることができるのか……と思いながらも、驚きと興奮が渦になって押し寄せ、ページを捲る手が止まりません。一気読み必至ですが、夜中にひとりで読むときは覚悟してください!

担当編集 A.Y

②『対決』月村了衛

★あらすじ

新聞記者 vs. 医大理事。一歩もひかぬ、二人の女。思いは同じ――後に続く女性のために。だからこそ、互いの人生を懸けて激突する。
ある医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げている――
衝撃的な「噂」を耳にした新聞記者の檜葉菊乃は独自の調査を始め、理事の神林晴海に目をつける。巧みに追及を躱す神林だが、突破口はそこにしかないと考え、檜葉は何度となく攻め立てる。男性優位の社会で、共に無数の理不尽に直面してきた二人。それでも敵対せざるをえない彼女たちの闘いの行方は……。
『土漠の花』『香港警察東京分室』『半暮刻』話題作、問題作を絶えず放つ著者が挑む、社会にはびこる差別の根源。

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

ある私立医大の入試では女性は意図的に減点されるという差別。世間を驚愕させた「不正入試事件」を材に取り、問題を追及する新聞記者と、大学を守ろうとする医大理事が、激しくぶつかり合ます。しかし、敵同士であるはずの二人の女性には、男性優位社会というさらに大きな敵が存在しています。発売前に本作を読んでいただいた書店員の方々からも大きな反響が届きました。その一部を紹介させてください。

「世の中のグレーゾーンに対する理不尽さ、男社会に立ち向かう彼女たちに痺れました」(福未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美さん)

「対極の立場にいる二人の対決が実にスリリングでページをめくる手が止まりませんでした! 」(有隣堂藤沢店 廣田優里さん )


『機龍警察』『土漠の花』『香港警察東京分室』『半暮刻』など、これまでも社会の暗部を、エンタメ小説の視座から描き、抉り出してきた月村さん。本作はその歩みの深化の証左たる傑作です。ぜひこの熱量を存分に味わってください!

担当編集 Y.S

③『あなたに聞いて貰いたい七つの殺人』信国 遥

★あらすじ

劇場型犯罪 VS.劇場型探偵!スリリングな攻防が読者を翻弄する!!ーー東川篤哉
その仕事、丁寧で堅実。久々に「本格職人」と呼べる逸材が現れた。ーー石持浅海
若い女性ばかりを惨い手口で殺害し、その様子をインターネットラジオで実況するラジオマーダー・ヴェノム。その正体を突きとめてほしいと、しがない探偵・鶴舞に依頼してきたジャーナリストのライラは、ヴェノムに対抗してラジオディテクティブを始めることを提案する。ささいな音やヴェノムの語り口を頼りに、少しずつ真相に近づきはじめる鶴舞とライラ。しかしあと一歩まで追い詰めたとき、最悪の事態がふたりを襲うーー
新人発掘プロジェクト カッパ・ツーから誕生した、本格ミステリ界の新星!

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

阿津川辰海さんを排出した新人発掘プロジェクト「カッパ・ツー」からの第三期デビュー作。劇場型犯罪を劇場型探偵が追い詰める攻防戦がスリリングかつ華やかで、本格ミステリとしても緻密に構成されています。新人らしい斬新な発想とたっぷりの外連味がありながら、巧みに読者を翻弄する手腕は新人離れしています。これからの本格ミステリ界を牽引するであろう信国さんに、ぜひご注目を!

担当編集 A.Y

④『覚悟せよ』矢野 隆

★あらすじ

覚悟なんぞ、できませぬ。
絶体絶命。待ったなし。人生最大の危機をどう切り抜ける?
善も悪もない、ただひたすらに生き抜いた名もなき人の物語。
主が変われば政も変わる。政が変われば、人心も変わる。しかし、犬死にだけはしたくない。そうではないか?
家族に内緒で山に分けいる父。何かを隠しているらしい…………「秘事」
愛する女を奪われ、失った呉服屋の主。その悔恨と諦念……………「鴨」
食うや食わずの苦しい流人たち。島抜けを目論んだが…………「抜ける」
辻斬りに遭って、幽霊となった男が思い出したのは…………「忘れ亡者」
当主が長男を贔屓する。可愛い次男のために妻は……………「母でなし」
懐かしい村へ帰る。母のわがままに秀吉は…………「さいごのおねがい」
赤穂浪士の討ち入り当日。隣家では……「おとなりさんちのかたきうち」
歴史の陰に隠れた人々の生死を懸けたさまざまな〝覚悟〟を、鮮烈かつ詩情豊かに描き出す珠玉の作品集。

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

「覚悟しろ」と、誰かに言われたことはありませんが、これまで生きてきた中で、何度か覚悟したことはあります。しかし、命を賭すほどの覚悟はさすがに。この『覚悟せよ』には、命を賭した人々の究極の選択が、喜怒哀楽とともに見事に描かれています。そして矢野隆さんらしい、深く掘り下げられた人物造形もリアルで、共感必至です。過去を生きた人たちの物語ですが、今を生きる私たちの道標にもなります。生きるってややこしいし、面倒だと思ったときに読んでいただくと、いちばん心に染みるかもしれませんね。

担当編集 S.I

【4月新刊発売中!】

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