前回のお話の続きです🔽

「じゃあ、ミラー催眠からやってみる？」

⤴奥様。

「いや、悟りの催眠誘導からやろう」

⤴南先生。

「えっ？、催眠術で悟れるんですか？」

「はい。悟れますよ」

半信半疑でした。

催眠術で簡単に悟れるのなら、

辛い修行なんてする必要ないじゃないか！

テレビの前に設置されていた、

高そうな催眠誘導用の椅子に案内されました。

実際高いそうです。

（８０万だったかな？）

椅子に腰掛けると、

ゆらゆらと僅かな揺れを感じます。

突然奥様が、

「コーヒー、砂糖とミルク入りとブラック、どっちがいい？」

と訪ねて来ました。

”えッっ、何でコーヒーを飲む事が前提になってるんだ？”

”まぁいいか”

「じゃあ、ブラックでお願いします」

これは「ダブルバインド」と言うテクニックです。

そんなにコーヒーに自信が有ったのかな？

うぃ〜〜ん、ガガガガッッ

別の部屋から奥様が電動ミルで豆を挽く音が聞こえて来ます。

南先生がテレビのスイッチを入れると、

テレビの画面に「HDDレコーダー」の録画データ画面が大きく映り出されました。

録画されている物の中に、

一つだけ気になる物が有ります。

「機動戦士◯◯ガンダム」

何でガンダムを録画してるんだ？

南先生が「ガンダム」を見るとは到底思えないぞ。

もしかして、

「鈴木健二がファンネルの幻覚で攻撃してきた」

って２ｃｈの「心理学版」「催眠術師・催眠療法師３」に書き込んだ事と何か関係あるのか？

妄想が出てしまいました。

「どうぞ。」

奥様が煎れ終わったコーヒーを入れて持って来ました。

その味は、

豆から煎れた筈なのに、

何故か、

デイケアのお茶の時間によく飲む、

インスタントコーヒー、

「ネスカフェ」と同じ味がしました。

「じゃあ、このDVDを見てて下さい」

「悟りへの催眠誘導」の再生が始まりました。

南先生は、後ろの方のソファーに腰掛けています。

「この人、悟った人です」

「はぁ…」

前半部分は覚者（出演者）さんの、

悟りの感覚の説明場面です。

ここは、

いつもの味のコーヒーを飲みながら、

のんびりと聞き流す事にしました。

（このDVDは既に家で視聴済み）

次回「悟りへの催眠誘導」