人生の終わり

 親を捨ててから、(というよりもとより捨てられていたのだが)数か月。今までは男の人に遊んでもらうとか、何かを好きだと自分に錯覚させて推し活をしようとしてみたり、心の隙間を色んなもので埋めようとしていたけれども、それになんの意味もないと気づき、休日は家から出ない。

 体重も増え、顔に年齢を感じる。わたしにはもう何も残っていないのだと実感する。まだ女としてこれからですよ!と職場の同僚の女の子からは励ましてもらうけれど、精神疾患を持った年老いた女なんか誰が相手してくれるんだろう?とシンプルに疑問である。

 双極性障害と病院では診断されているが、カウンセラーには「愛着障害」と言われている。双極性障害とは鬱と躁を繰り返す病気。鬱状態になったり変にハイテンションになったりの繰り返し。自分でも疲れる。愛着障害の本は何冊か読んだが、いまだにピンと来ていない。要は幼少期に必要な愛情を受け取ることが出来なかった人達の事を言うらしい。

 自分勝手な人生を生きてきたと我ながら思う。世間から逃げるようにして結婚し、結婚から逃げるために親に戻る。ずるい。

 早死にしたいなと思うけれどそうもいかない。なかなか人間死ねないものである。


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