見出し画像

読書 叛逆航路

紹介文

デビュー長編にして星雲賞、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、アーサー・C・クラーク賞、英国SF協会賞、英国幻想文学大賞、キッチーズ賞、ボブ・モラーヌ賞(仏)の全世界9冠制覇!

二千年にわたり宇宙戦艦のAIだったブレクは、自らの人格を四千人の人体に転写した生体兵器〈属躰〉を操り、諸惑星の侵略に携わってきた。だが最後の任務中、裏切りによりすべてを失う。ただ一人の属躰となって生き延びたブレクは復讐を誓い、極寒の辺境惑星に降り立つ。デビュー長編にして星雲賞、ヒューゴー賞、ネビュラ賞はじめ全世界9冠、本格宇宙SFのニュー・スタンダード登場! 解説=渡邊利道 

東京創元社

感想

何千年も存在した巨大な戦艦のAIに意識を上書きされた沢山の人間の中の一人。しかも、なぜか、一人きりで目的を達成するために生きている。
過去、その艦にいた人間。千年経って蘇生されたけれど、今の社会から逃げ出したいわゆる上流階級。何故か、主人公は、助けてしまう。

その程度の前提から、読み進める300ページくらいは、色々なイベントがあるとはいえ、なぜそうなるのかが分からないモヤモヤした疑問のせいで、感情移入のできないまま進んでいった。
主人公が一人きりになった原因となる出来事の回想も入るのだけど、なかなか、何故という核心には辿り着かない。
しかし、その理由が明らかになった後の展開は、それまでのフラストレーションが追い風になって、様々な人間関係と共に、満足感のある結末まで連れて行かれた。
読む力を、要求されるSci-Fiだけど、読み切ると満足感は高いと思う。
面白かったなぁ。三部作の一作目。残りの2冊も買ってるので、読むのが楽しみだ。

この記事は、アフィリエイト広告を利用しています。



この記事が参加している募集

宇宙SF

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?