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ロックレスシステムに興味津々

コインパーキングを見かけると料金設定が適正かどうかを勝手に診断してしまう病を発症してから、かれこれ10年ほどになる。発病の原因は不明。効果的な治療薬はないようなので、溢れる好奇心をうまくコントロールしながら、これからも勝手にコインパーキングの調査を続けていくほかない。

料金設定が適正かどうか、というのは「1時間○○○円はいくらなんでも高すぎる」とかそういった利用者としての視点ではない。それは病ではなくて消費者として当然の心理なので。わたしの視点はいつだって「この駐車場はいつも満車なので単位料金の値上げを検討すべきでは」とか、「駅から離れた住宅街のこの立地ではコインパーキングとしての需要はほとんどなさそうで空車枠が目立つ、いっそ月極駐車場に用途の変更を検討したほうがよいのでは。もしくはコインパーキングを維持するにしても24時間○○○円みたいな安めの最大料金を設定して付近の月極駐車場から利用者を引っ張っるなど、とにかく稼働率を上げるための手を打つべきでは。」という、管理者視点というか、そもそもわたしは部外者なので、まったくもって余計なお世話視点である。

さらに妄想は続く。利用状況を分析して随時適正な料金設定に変更しているコインパーキングの管理会社は、おそらくコインパーキングの売上に応じて会社の利益が増えるパターンの契約をしているに違いない。例えば毎月一律の地代で地主から土地を借り上げてコインパーキングを運営し、コインパーキングの売上から地主に払う定額の地代を差し引いたものが管理会社の利益になるパターン。売上が伸びるほどに利益も増えるのであれば、血眼になって売り上げを最大限に引き出す料金設定を追求するのは当然のことである。

一方で、地主から毎月定額の管理料(手数料)だけをもらって、コインパーキングの売上が上がろうが下がろうが管理会社の取り分が変わらないタイプの契約になっていると、管理会社のモチベーションがあがりにくく、適正料金の見直しがなされないまま放置されがちになるのではないかと、まったくもって余計なお世話なのだが推測している。この場合、地主が「管理会社が売り上げを伸ばす努力を怠っていないか」と監視の目を光らせて時々管理会社の尻を叩くなどしないと、本来地主が享受すべき利益が損なわれている可能性がある。ほんとうにまったくもって余計なお世話である。

コインパーキングを見つけるたびに料金看板をチェックしたり、空車状況を執拗にチェックしたりなどしているので、同行者に「どうしたの?」と聞かれることが度々あって、しかし、地主でも管理者でもないわたしが料金設定の妥当性を調査をしているなんて言ったら「なんで?」となるに決まっているので、「この駐車場すごく高いと思わない?」と利用者視点ぶってみたり、「あの車いい色だなと思って」なんてごまかしてきたけれども、ほんとうは設定料金が適正かどうかを勝手に調査しているし、ひいては、地主と管理者の契約体系がどんなふうになっているかを推測してみたりしていることは、我ながら気持ち悪くて誰にも言えなかったので、こっそりとしたためられるnoteという場所があってよかった。(史上最高に一文が長い!)

わたしの心がざわざわしないコインパーキングの在り方は、いつ見てもだいたい7割~8割くらいが埋まっていて(いつも満車はダメ、絶対!)、適度に車の出入りがある感じ。立地によってコインパーキングの在り方も色々だけれども、結論としては、わたしは地主になりたいということである。土地を転がしてみたいという壮大な夢に、コインパーキングの運営というのはとてもちょうどいい資産活用術のように思えて仕方がないのだ。いつ地主になっても慌てないように、訓練をしていたんだな。

発病の原因は不明、と思っていたけれども、火を見るより明らかだった。

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