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グリム童話IX グリム兄弟が学んだ街 マールブルク

日本で一番有名なドイツの街道といえば、ロマンチック街道だろう。
ドイツには他にも、木組みの家街道、古城街道、エリカ街道、そしてメルヘン街道などが存在しており、それぞれ魅力ある街並みを見る事ができる。

マールブルクは、メルヘン街道の街の一つ。
グリム兄弟がマールブルク大学に通っていた事から、彼らの下宿先やグリム童話にちなんだオブジェが街の至る所に飾られている。

旧市街地 市役所と広場

木組の家が建ち並ぶ。

旧マールブルク大学

大学と教会が一つになっていて、そもそも修道院を基に建てられたドイツ初のプロテスタント系の大学だそうだ。
建物左部分は教会、右部分が大学。

方伯城

乗る予定だった電車が運休、代わりの電車も遅延。
私は結局予定より3時間も遅く、マールブルクの街に着いた。
そのため、城の見学時間に間に合わず、残念ながら外からしか見る事が出来なかった。
建設されたのは、約1000年ごろ。
中は博物館になっているそうだ。

魔女の塔

この塔は、城の近くに見張りのために建てられたが、後に魔女狩りが本格的になった時代には、ここを隔離場所として使用していたそうだ。

エリザーベト教会

この教会は、ドイツ最古のゴシック建築。
世界遺産のケルンの大聖堂は、このエリザベート教会を模して造られたそうで、二つの塔の外観もとても似ている。

祭壇部分は修復中。

エリザーベトに捧げられた教会で、建設は1235年。
ハンガリー女王の彼女は、まだ子供のうちに、なんと4歳で政略結婚のためにドイツにやってきた。
夫に先立たれ、このマールブルクの地で人々を助ける病院を造ったそうだ。
その跡は、今も教会の近くに残っている。

グリム童話の小道

街の観光案内にあった、この小道。
街の中に、グリム童話にまつわる15個のオブジェクトが隠されているというので、早速アプリをダウンロードして、街歩きの際に探してみた。

1 漁師とおかみ

2 狼と7匹の子ヤギ

あれ?子ヤギが6匹しかいない!
真ん中にいるのは、狼だ。
もしかして、1匹はすでに、、、
可愛らしいオブジェから、急に不穏な雰囲気が漂い始めて、思わず笑ってしまった。

3 かえるの王様

4 ここは昔、本を貸出する場所だったそうで、今は本屋さんになっている。

5 星の銀貨

6 ちびの仕立て屋
7匹の蝿が飾られている。
一つ一つは、窓ほどの大きさ。

7 Haus der Romantik
ロマンチックハウスは博物館になっている。

8 赤ずきん
赤ずきんちゃんのバスケットには、おばあさんへのお見舞いの品、ワインや食料が入っている。

9 白雪姫
このオブジェを見つけられずにウロウロしていると、同じくこれを探しているかたに話しかけられた。
色々調べてくださり、どうやら鏡は壊れたか修理かの理由で、今は撤去されているようだ。
残念だ。

10 シンデレラ
あれ?ガラスの靴ではないのか?
ガラスで巨大オブジェを作り、野ざらしにしたら傷んでしまうからだろうか。
赤いハイヒールは、それでもかなり目立つ。

背景にはお城。
ここは坂の途中にあるため、まるでシンデレラがこの坂を駆け下りて来る途中に落としたかのようにも思える。
素晴らしい場所だ。

11 グリム兄弟の文章

12 サヴィーニ教授の居住していた家

13 ヘンゼルとグレーテル
お菓子の家が可愛らしい。
公園の遊具も、グリム童話にちなんだものがたくさん置いてあった。

14 マールブルク旧地図

15 グリム兄弟の下宿

オブジェクトを探しながらの街歩きは、なかなか楽しい。

ご飯はWeinlädeleにて。


暑い日だったので、冷えたロゼをいただく。

こちらで頂いたのは、牛肉のローラーデン。
薄い肉でピクルスやブロックベーコンなどを巻き、煮込んだもの。
付け合わせのスペッツェレも手作りで美味しかった。

暑い日のアイスは、格別に美味しい。

ホテルは、エリザーベト教会近くの、マールブルガーホーフ。
道路沿いの部屋は騒がしかったとの忠告があったので、中庭側の部屋を希望しておいた。
そのためか、静かにぐっすり眠ることができた。

グリム兄弟の住んだ街、そしてメルヘン街道の街マールブルク。
街は、ザ・メルヘンといった趣で、どこを歩いても可愛らしい建物でいっぱいだ。
木組の家は、豪華な装飾がされているものが多く、見応えがある。

更には、大学のある街特有の活気があり、街はとても賑やかな雰囲気。
木組の家々は、今も昔も、静かに大学生の姿を見守ってきたのだろうと思うと、ますます愛おしくなった。

街はグリム兄弟の影が濃く残っており、彼らの功績が讃えられている。
私も、彼らの本を読み、育った子供の一人だ。
もう一度、グリム童話を読み返したくなった。

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グリム童話にまつわる街の思い出

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