夏の手前に春の温もり感じけり
咲きにけりサボテンの花の美しき
快特の行くや父と子昭和の日
できないと決めつけないで街の夏
パパ友三人子を送り朝お茶をする
寺猫の生きる夕べの夏の空
夏に書く君への今日の三日月
生きてるか私のこころは石のよう
誰も彼も包む渋谷の夏空や
夢をあきらめ街を観てる吾(あ)あきらめるな
やわらかな夕に咲きけり夏の月
朝の陽に満天星の花と葉と
春空に二羽の鴉の毛繕い
空っぽの洗濯籠や囀れる 西村和子
限りなく広きところに君は在る
青空に桜の実のなる鯉のぼり
虹色のせんたくものが手を広げ
太陽は隠れて月を抱きけり
目の前に夏の渋谷の未知と音
電源を入れて子と父 茶や仕事