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#海での時間

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人気の記事一覧

愛しのねこまんま。【レシピ- 船厨】

 時代小説に出てくる食事のシーンに興味を持たれる方は少なくないと思います。たとえば池波正太郎の人気シリーズ小説「鬼平犯科帳」や「仕掛人・藤枝梅安」「剣客商売」などは、季節に合った江戸の料理の数々~料亭の料理から庶民の食卓まで~が登場し、食いしん坊の読者を大いに楽しませてくれます。  たまたま書店で手に取った山本一力の「銀しゃり」もそうでした。タイトルから想像できるとおり、江戸は深川の寿司職人を主人公とした小説なのですが、登場する料理や飯の食べ方一つ一つがとても興味深いのです。

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ときどき私たちを導いてくれる小さな光の話。 【Coumun- 潮気、のようなもの。】

 読者の方の中には4月に生活環境が大きく変わった方々もいることだろう。月が変わって5月病に悩まされている人もいるかもしれない。新しい環境の中で、生活をスタートさせるのはなかなか大変なことだと思う。  この激動の世の中を航海するためには何が必要か。「風任せ」という考え方も素敵な気がするが、少しばかり無謀な気もする。人生にGPSのような便利なものは存在しない。しかし、我らの行くべき道を指し示す様々なシグナルは常に発せられている。テレビやラジオから流れる誰かのコメントかもしれない

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航海に欠かせない水路図誌 【海の博物誌】

 船舶が航海や停泊するためになくてはならない物の一つに、「水路図誌」があります。いわば、陸上における交通案内マップと同じ物で、この「水路図誌」は「海図」と「水路書誌」に大きく分けられ、これらは国土交通省の外局の海上保安水路部で刊行されています。  海図を一言で言うなら、海の案内図。航海者には必要不可欠の道標であり、使用目的により種々に分類され、一般に航海用に使用される図:狭義の海図(Nautical Charts)と航海参考用に使用される図(Miscellaneous Ch

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座右に置きたい「心の海ガイド」 【キャビンの棚】

 とある遊園地に海賊船を模した遊覧船があって、その船長さんは、なんとモデルさんかと思われる見目麗しい若い女性でした。4本線の肩章が付いた真っ白い船長服に身を包み、操舵室では背筋を伸ばしてラットを握り「よーそろー」とは言いませんでしたが、周囲の安全確認をする際には、かかとを浮かしてつま先立ちする所作がなんとも健気に見えました。  といっても、その遊覧船は大柄ながら総トン数19トン以下にあつらえた、ディーゼルエンジンで動く実際の船です。船長はもちろん小型船舶操縦免許が必要です。

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鮮度が命。水揚げに秒を争うキビナゴ漁 【ニッポンの魚獲り】

 室町時代にはポルトガルから鉄砲が伝来し国産火縄銃の製造が盛んになり、現代は種子島宇宙センターのロケット打ち上げ場となるなど、常に先端の科学技術と縁の深い種子島。そして、ここでは秋から冬にかけて、薩摩料理には欠かせないキビナゴの刺網漁が盛んになります。  種子島のキビナゴ漁は9月~2月末日までがシーズン。4月中頃から始まる産卵のため、春から夏にかけては休漁となります。  網の目は19節とし、種子島の市場に出す場合は20箱、鹿児島市の市場に出す場合は30箱までと水揚げ量にも自

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釣るのも良いけど、食べて嬉しい槍烏賊。 【レシピ- 船厨】

 烏賊=イカは、サカナではなく軟体動物なので、ヒレの付いたカッコいい魚を釣るのが好きな筆者は意図的にイカ釣りを避けているのですが、ここまでイカ釣り人口が増えてくると、流石に無視できない存在になってきます。  もちろんイカ釣りは古くから行われていました。漁業で使われてきた独特の疑似餌「餌木」が使われることが多いです。その「餌木」をもじって、釣りギョーカイでは「エギング」という言葉が一般化して、多くの人がスポーツフィッシング(遊漁)として「エギング」を楽しんでいます。余計なこと

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目に焼き付いた、青い海の白帆の光景。 【We are Sailing!】

 ヨットレースの取材では、海上に打たれたブイの近くでボートに乗ってゆらゆらと揺れながら、遠くからやってくるフリート(レース艇の集団)を待ち構えます。そのフリートの中から、ヤマハセーリングチームのセールを探し、何番手で走っているのかを数えます。風下のマークで待っているとき、スピネーカー(風を後ろから受けるときに使用するセール)の白地に青い「YAMAHA」の文字はとてもよく目立ちます。風上で待っているときはちょっとわかりにくいのですが、それでも日の丸とYAMAHAの文字が入ったメ

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訓練されたクルーが近くにいてくれることの幸運について 【Column-潮気、のようなもの】

 「体育会」とは要するに大学の各運動部が集まった組織体のことなだが、そこに身をおいた者の有様を「体育会系」などという。体育会所属の運動部における独特の上下関係の厳しさや、精神論などを実生活に持ち込むものだから、体育会系は、最近ではネガティブに捉えられることが多い。かくいう拙子が学生時代に所属していた外洋帆走系(セーリングクルーザー)のヨット部も体育会だった。で、実際に鬱陶しいと思われているたような気がする。  最近は、学生たちも和気藹々とセーリングを楽しんでいるようであるが、

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なぜかたくさん釣れる高級魚。 【レシピ- 船厨】

 3月のある日、相模湾でマダイを狙っていたら、ホウボウばかりが釣れました。相模湾の海底はホウボウで埋め尽くされているのではないかと思うほど、釣れました。  マダイを釣ろうとしているのに、マダイは釣れずにホウボウばかりが釣れる。タイラバと呼ばれるルアーで釣ろうとしていると、よくあるのです。そんなとき、周囲の仲間はたいてい「ホウボウは高級魚だから」と慰めてくれます。でもこのときは、一人きりで沖に出ていたので、そんな慰めも聞こえてくることなく、「いえい!またまた高級魚さんのお出ま

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マイルスとヘミングウェイ、というこじつけ。 【キャビンの棚】

 マイルス・デイビスのトランペットはあまりにもジャズし過ぎていて、どうもここで取り上げるのに気が引けてしまいます。海辺で、というよりも、煙草の煙の充満した酒場で、ウィスキーでも飲みながら聞くイメージが強いせいかもしれません。でも、先日、よく晴れた海沿いの道路を車で走りながらこの「Milestones」を聴いていたら、妙にしっくりきたのも事実です。  それともう一つ、マイルスを海に結びつけたくなる理由があって、それは、アーネスト・ヘミングウェイとの共通点だったりします。この二

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Oh, Blazer ! 【海の博物誌】

 スポーツ選手の移動時のユニフォームであったり、中高生の制服であったり、いろいろな使われ方、着方をされるブレザー。  英語のblazeは「炎・きらめき」などの意味で、Blazerとなると、強烈に光り輝くもの・運動選手が着る色の派手なコートなどの意味になります。  なぜ「炎・きらめき」が洋服の名になったのか。これには諸説ありますが、有力なのは、1870年ころ、イギリスのケンブリッジ大学とオックスフォード大学の対抗ボートレースで、ケンブリッジの代表チームが着ていた真紅の上着が語

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船に無くてはならない如意棒。 【海の道具】

 誰しも孫悟空が駆使する如意棒と筋斗雲に憧れた経験があるんじゃないでしょうか。言わずもがなの解説をすれば、如意棒は、悟空が耳から針のようなものを出し、頭の上で一振りすればビューンと伸びて、武器にもなれば、即席の丸太橋にもなっちゃうという、伸縮自在の棒のことです。  ボートフックというマリンアイテムがあります。これはボートアクセサリーの中でもかなり使用頻度が高く、かつ便利なもの。そして、どことなく如意棒に似ています。  主な使い道としては、出港時、デッキや岸壁、時には他のボート

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ある時代、救世主となった海の男。 【キャビンの棚】

 コロナがほぼ収束して、世界規模での「日本ブーム」が再開したようです。2023年の訪日外国人は2500万人。ピークだったコロナ直前2019年の3200万人に迫る勢いです。中国からの観光客が当時よりも減っていることを考えると、実質上、ブームの輪はさらに世界に広がったと言えるでしょう。  日本ってそんなにスゴイ国なんだ(笑)─、どこかのCM風に言えば、このろくでもない、すばらしきニッポンというわけです。  このところ自然科学分野で日本人のノーベル受賞者が相次いでいるのも同胞と

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春の大潮の楽しみ。 【Tadamiの絵日記(風)】

 春の大潮は潮干狩りの最盛期。本来は旧暦の3月3日にイベントとして潮干狩りを行うところが多かったようです。農村、漁村の村人たちは、旧暦3月3日になると重箱にごちそうを詰め、総出で海辺に出かけ、ちょっとした宴会を開きながら貝を掘ったと聞きます。また、その日は沖合に船を出して遊び暮らしていたとも。なんて楽しげな習慣なんでしょう。採った貝は酒蒸し、みそ汁、ボンゴレソースを作ってパスタやリゾットにするのもよし。季節を味わいたいですね。

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居酒屋さんで出合ったイカわたチャーハン 【レシピ- 船厨】

 海に行かずとも、潮気の漂う食堂やレストランというのというのは街中にもいくらでもあって、海から遠ざかっているときなどは、気持ちを落ち着かせるのに役立ってくれたりします。  こちらは昔、通っていた都会の繁華街から少し外れたところにある居酒屋さんのいわゆる“裏メニュー”を思い出して作ってみたチャーハンです。  魚屋さんが経営していると聞いていましたが、とにかくメニューが豊富でした。そして、料理が総じて豪快でした。大将と、姉か妹かどちらか忘れてしまったけれど、とにかく女将も元気が

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水も漏らさぬタフな奴、その名はハッチ。 【海の道具】

 「ハッチ」は日本語では“艙口”というほぼ船専用の漢字があてられます。“そうこう”とか“にごりぐち”と読みます。  船倉に貨物を出し入れするため、上甲板に設けられた四角い口。車でも“ハッチバック”などというように、ハッチという言葉が使われますが、イメージとしては、潜水艦などで、がっちりとしたハンドルで閉める小窓を連想されることの方が多いでしょう。魚雷発射口などですね。  そもそも船は人類にとって最古の乗り物(たぶん)ですから、後から生まれてくる乗り物に船由来の言葉が使われるの

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5月の壁紙- ボドルム(トルコ) 【海の壁紙】

 エーゲ海の南東岸に面するボドルムは、古城を中心に、リゾートホテル、賑やかなビーチ、ショッピングモールなどで賑わう魅力あふれた観光都市。近くには多くの島が浮かび、クルージングスポットに恵まれています。それら島々の美しい入り江は、陽が高くなると多くのチャーターボートで賑わいますが、早朝ならば静かで美しい海を独り占めできます。 ダウンロードはこちらから。

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歓迎される外来種「ホンビノス貝」でクリーム煮 【レシピ- 船厨】

 外来の二枚貝「ホンビノス貝」。漢字では「本美之主貝」と当て字されていますが、これはローマ神話に登場する美女神「ビーナス」に由来するのだとか。  東京湾や大阪湾など日本で採られはじめたのは2000年頃からで、当初は「大アサリ」や「白ハマグリ」と呼ばれていたように、見た目がそれらの貝に似ていて、どことなくそれら本流の「まがい物」のようなイメージがつきまとっていました。  ところが、実際口に入れてみるとこれがかなり美味いのです。本当に。そんなわけで、今のところ名産とまではいかな

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地味な漁かもしれないが、誇りはある。 【ニッポンの魚獲り】

 鹿児島県の北東部、志布志湾に面した東串良町で漁業を営む森山正章さんは、2001年に故郷に戻ってきたUターン漁師。試行錯誤を重ねながら、この仕事を続けてきました。  「漁業をしたい気持ちが強かったとか、そんなたいそうなものではなく、地元に帰ればとりあえず仕事はある、そんな軽い気持ちだったんですよ」と当時を振り返る森山さん。ところが最初の1年間、父親の元で経験した修行で“軽い気持ち”ではやっていけないことを痛感することになりました。  「風雨が強いのに平然と仕事をしたり、真っ暗

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代わりのきかない存在〜ウインチハンドル 【海の道具】

 特殊なマリンアクセサリーの話で申し訳ない、と、あらかじめお断りしておきます。今回はウインチの、さらににそのハンドルの話です。 ウインチとは巻き上げ機のことで、ボートにもウインチはついているけれど、ほとんどが電動式となっています。ボートのウインチは、多くがアンカーを巻き上げる時に使用します。    ウインチハンドルが必要となるのは、手動のウインチが活躍するヨット、そのなかでもセーリングクルーザーに限られます。  自然を相手に航行するヨットは、極力電力や動力を使わないようにしよ

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