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10年後に飛散量が激減する!?無花粉スギの発見と国の花粉症対策🌈

今や、国民の4割が患っていると言われている『花粉症』。

その中でも、特に飛散量が多いのが『スギ花粉』です。

国土の約7割を占める森林のうち、スギは約18%で、国土の約12%を占めています。

スギは、杉科ではなくヒノキ科の植物。

真っ直ぐ伸びる性質を持っていることから、『直木(スグキ)』という言葉が訛り、『杉(スギ)』と名づけられたという説があり、スギという名称には様々な憶測があります。

スギの木は、カットや加工がしやすいことから、建造物や家具、食器やインテリアなど、これまで様々な生活様式に取り入れられてきました。

木材としての使いやすさだけでなく、鎮静効果・保湿性・調湿性・耐久性など、優れた性能を持っているのも特徴です。

スギは、日本原産の木の中で、最も長寿で最も大きくなる木でもあります。

樹高45~50mm、幹の直径2m、推定樹齢2000年を超える、巨大なスギの木が全国で確認されています。


1590年に全国を統一した豊臣秀吉は、造船や伏見城建築の際、大きくて立派な日本三大美林の一つ『天然秋田スギ材』に注目し、領主である秋田氏らに命じて、献上させていました。

江戸時代になると、天然秋田スギ材は、江戸(東京)や上方(京都・大阪)でも販売されるようになりました。

その後、戦後の復興期にかけて、木材の需要が急増すると、木が一気に伐られたことによって山の洪水や土砂崩れなど、問題が多く発生するようになってしまいました。

この問題を解決すべく、木材としての利便性の高さに加え、成長が早く、造林技術が地域に根付いているスギの木が、山に大量に植えられました。

このような時代背景もあり、スギ花粉の飛散量は年々増え続け、花粉症の患者数も統計開始以来、毎年増加傾向にあります。


現在、複数の無花粉スギが発見されており、育種による品種改良も進められています。

無花粉スギは、1992年に富山県で初めて発見された、花粉を飛散しないスギの一種。

無花粉スギと花粉が少ないスギを合わせた割合は現在、スギの苗木生産量の約5割を占めています。

政府としても、

・花粉症の原因究明
・花粉症の予防・治療法の開発
・花粉飛散量の観測

など、関係する省庁と連携して、花粉症対策を進めています。

そのうち、林野庁では、花粉の発生源となる森林を花粉の少ない森林へ転換するための対策を行っており、2033年度までに、花粉の少ない森林の割合を約9割にすると発表しています。

ちなみに、花粉症による経済損失は、日本全体で1日に約2340億円。

経済的な観点でも見ても、一刻も早い国の対応が求められます😌

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