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「既婚子持ち女性、労働市場で舐められがち問題」あるけど抜け道もあるよ!という話。

昨日書いたnoteが、とても読まれて反響がきています。

育児大変! っていう発信をするつもりはなかったし、これまでもポジティブな文脈でコンテンツをつくってきました。なにより、子育て潜在層に対して「私無理かも……」という気持ちにさせてしまうことは本当に嫌なので、noteの続きを書いてみました。読んでいただけるとうれしいです。

「ママ=労働市場で安く見られる」状況は間違いなく存在します。そこを踏まえたうえで、どう動いたらいいのか。ちゃんと抜け道はあります。

私はWEBメディアを中心に動いている、コンテンツプランナー / 編集者です。フリーランスはまだまだイレギュラーな働き方だから、一般論としては参考にならないかもしれないです。東京だからできるんでしょ、あなたは環境にも体力的にもたまたまラッキーだっただけで、恵まれている。みたいな意見もあります。

それでも、新卒〜前職のIT企業での人事経験を含め、いろんな企業に出入りして、さまざまなキャリアの方々に接する機会があったので、そこで見た光景も含めて、あくまで自分の考えをまとめています。ひとりの女性が考えるキャリアの一事例として、読んでいただけたらと思います。

まず、既婚子持ち女性が稼げる仕事を掴むための前提として大切なのは「働く環境と交流する相手を選ぶ」「仕事のためにコツコツ研鑽を積む」。性別属性は関係なく、必要なことだと思っています。

どの企業も喉から手が出るほど欲しくて給与レンジが比較的高いのは、エンジニア・経理・財務・財務・労務・採用などの専門職のプロフェッショナル。あと国家資格は強い。じゃあ、そこ以外の領域の人は、どう動けばいいのか。

ざっくりまとめると下記です。

1.エージェント経由ではなく、採用ページからダイレクトで応募する

エージェントって、ゴリゴリの経歴がある人には有効だけれど、そうでないと厳しい印象があります。また、企業は応募者を採用した場合「年収の◯%(かなり幅はありますが3割くらい)」を支払うことになります。エージェントからしたら、年収がボーン! と出ない人は優先度が低くなりますし、企業は直接応募してくれたほうが美味しいのです。

さらに、「直接応募=志望度が高くヴィジョンに共感してくれている人」の印象にも繋がります。なんとなく紹介されて受けてみた、という温度感で来る人より、こちらのほうがきちんと経歴を見てもらえる可能性が高いです。

もちろん、エージェントはプロです。彼らは自分たちの利益のために報酬アップ交渉もしてくれます。口下手な人の場合、事前にフックアップしてくれます。なので、エージェントが悪いわけでは決してないです! つよつよ経歴カードを持っていない人には向いていない、という話です。

2.リファラル採用を狙う

そして、やっぱり社員紹介は強い。属性でなく、成果を見て「一緒に働きたいかどうか?」を判断してもらえるからです。「実は転職ちょっと考えてるんだよね」と、親しい友人に宣言するのも有効です(退職は匂わせないほうがいいとは思いますが、親しいなら!)。

IT企業はだいたいリファラルを強化しているので、転職意志がなくても「この人いいねっ!」をじーっと見ています。「自分が今どんな仕事をしていて」「どんなことができるのか」「これから先なにがしたいのか」を言語化して、noteに綴っておくのもいいかもしれません。

実際に、これまで所属した企業では、リファラル採用の比率が高かったです。その中には育児中の女性もたくさんいました。市場では「ママ」扱いされることも多いけど、知人経由なら「個人」として見てくれます。そちらを狙うと、予想外のところから縁が繋がる印象です。私自身、直近1年間は業務委託ではあるものの、ここまでの定期仕事はリファラルがほとんどです。

3.「ママ」がいない領域のレアポケモンになる

希少価値が高い「レアポケモン」になるのもひとつの手です。

コンテンツ制作業の場合、ママ特化型メディアを狙うのではなく、男性向けの領域に行く。すると「我々にその発想なかったかも」「その領域、だれもやってなかったからありがたい」というポジティブな方向に働くことが多いです。私の場合は、ビジネスやガジェット系の仕事に注力しています。

4.スタートアップも視野に入れる

スタートアップは激務の場合もあるけど、融通がきく環境の場合も多いです。人数が多くなるとルールができるけど、小規模ならやることやってればリモートワークや裁量労働制もOKの場合が多いです。

大手=安定、というイメージがまだまだ強いかもしれませんが、結構いいですよ! 「夕方帰るけど、夜オンラインでやっときますね」とかもできます。給料安くてハードなイメージあるけど、そうでもないですよ。意欲と向上心さえあれば、働きやすいです。

5.チャンスがきたときにいつでも即共有できる経歴紹介をまとめておく

すぐできるのが、これです。チャンスって、どこからどんな球とんでくるかわからないんです。

私も、独立宣言から即連絡くれたのが、某外資系メディアの方でした。それまで、面識は1度しかなかった方です。「オープンに募集するほどの気力はないけど合いそうな人いたら欲しいよね〜〜〜〜」っていう企業、結構存在するんですよね。

そんなとき、「すぐに」オンラインでレスができたら、チャンスが広がります。私の場合は、営業しないSNS活用を重視しています。詳細はここで書いています。

採用って、社内チャットツールで「こんな人いるけど声かけてみませんか?」みたいなやりとりをしていることが多い印象です。そんなとき、ペッッとURLで共有できたら、便利なんですよね。エンジニアさんがlinkedinをやりとりしていることにヒントを得ました。

個人情報の取り扱いとかいろいろあるけど、IT系なら、名刺がわりの経歴をまとめておくのが有効だと思います。

抜け道は、あります!

前回のnoteがちょっと暗くなってしまったんですが、私自身は「子育てを理由に会社を辞めざるを得なかった」というわけでなく、たまたま独立しただけです。今のところは、楽しく働くことができています。

「私なんて」「だめかも〜〜〜」は、私自身もよく陥ってしまう思考です。即戦力を求められる30代だけど、マネジメント経験があるわけでもないです。でも、なんとかなってます。仕事量も、妊娠前から下がることはありませんでした。

「やれること」を一旦整理してみると、予想外の縁に繋がります。友達経由で採用とか、SNSでいきなり面談のお誘いが来るとか。大丈夫! ラッキーあるある! とくにWEB系なら、経歴と強みをうまく伝わるように言語化しておけばOK!

まだまだ、社会が変わるまでには時間がかかると思います。子どものためになにかを諦める経験をするのは、とてもつらいことだろうなと思います。どうか、過度に悲観せずうまいこと抜け道を見つけられる人が増えますように。

現場からは以上です。

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