見出し画像

第1833回 カワセミの裏と表

①http://blog.livedoor.jp/aoirotoridori/archives/51225980.htmlより引用のオス、メスのカワセミの喧嘩

   前回のモズの記事をみて、モズというのは、猛禽類でもないのに肉食で、秋になると高らかに「高鳴き」をして、今までつがい関係にあったメスも越冬するために、オスと同じく縄張り宣言をして、雌雄とも別々の縄張りを持ち、謎ともいえる「速贄」を行い、縄張りの確保と食糧貯蓄か今の研究でははっきりしませんが、秋冬にはこんな行動をし、春先から食糧の心配がない時になり、繁殖の季節になると、鼻歌を歌う様にさえずり、他の小鳥の物真似をして、新しく相手を求めます。

②https://blog.goo.ne.jp/yoka-by/e/b306e96b34975407488c2eac77b7f5b8より引用の喧嘩に負けて絶命したカワセミの亡骸

画像1

   こうやって、振り返ってみますと、いかにもモズが変な鳥だと思われますが、同じように肉食の鳥に①のタイトル写真のカワセミがいます。写真では左がオスで、右が下クチバシの赤いメスが喧嘩をしています。やはり繁殖期を過ぎて、子育ても終わり、つがい関係が解消され、縄張りを巡り喧嘩へと発展したものかもしれません。オス同士やメス同士、または親子同士も縄張りを巡り、②の写真のように、動物を襲って捕獲するモズとは違い手加減知らずで、負けた相手は絶命しました。

③-1.https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_c_album_image_id=1261947より引用の色んな色合いのカワセミ

画像2

③-2.http://wakakusa3.sakura.ne.jp/HP8171.htmより引用の求愛給餌するつがいのカワセミ(左がオス、右がメス、共に体長約17㌢)

画像3

   誰もがカワセミを初めてご覧になられた時には、そのまばゆいばかりの構造色の映え具合に驚かれたことと思います。光の当たり具合によって光沢具合が違い、③-1.のような体色の変化がカワセミの一番の魅力で、それ故に「清流の宝石」といわれ、そのカワセミの漢字表記は「翡翠」で、宝石のヒスイも同じ表記です。また「翡翠」の『翡』は③-2.のクチバシのカワセミのオス。『翠』は下クチバシの赤いメスを表しています。このような扱われ方をやはりカワセミが特別だと思います。

④-1.http://photozou.jp/photo/show/169066/36696357より引用のオスが突貫して穴を掘り営巣するカワセミ

画像4

④-2.http://wakakusa3.sakura.ne.jp/HP8171.htmより引用の複数の幼鳥に給餌する親カワセミ

画像5

   繁殖期を迎え、つがいになったカワセミのオスは④-1.や.2の写真のように、自分が探し当てた川辺の土手の営巣場所をメスに納得してもらい、自らその土手にクチバシから突っ込み、穴を開けて外装を営巣し、メスが内装を担当し、新居が完成しますと、産卵、郁雛とモズ同様に雌雄共に子育てを始めます。同じ名前が雌雄を表すオスが『鴛』とメスが『鴦』のオシドリのオスの様に雌雄で一つのはずが、産卵が始まった途端にオスはまた新しいつがい相手を探し、メスだけの郁雛です。

⑤-1.http://buzz-netnews.com/kingfisher_six_years/ampより引用のカワセミの水中ダイブ

画像6

⑤-2.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/happy-1ya/entry-12603338650.htmlより引用のカワセミの水中捕食

画像7

⑤-3.https://www.google.co.jp/amp/s/www.yomiuri.co.jp/national/20210205-OYT1T50157/amp/より引用のもといた場所に戻るカワセミ

画像8

   カワセミの魅力は⑤-1.〜3.の空中停止のホバリングから、水中の獲物の魚介類目指してのダイブにあります。身体の割に長くて細いクチバシを使って、水中に飛び込み、-2.の写真のように獲物をクチバシで捕らえ、-3.のように水上から舞い上がります。このスタイリッシュな形が新幹線に生かされて、そのすごいカワセミのクチバシの部位を応用し設計されたのが500系新幹線の先頭形状。このカワセミ型の形状の成果で走行抵抗が30%減り、トンネル出口でのドン騒音が解決しました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?