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2020年3月6日〜3月12日 日常に空いた穴/見えない何か

3月6日 FREEDOMS

 新木場駅を降りると、木材の甘い匂い。

 前はちっとも気づいていなかった。ちょうど一ヶ月ほど前に、この海沿いの駅に三日間泊まって、その時に初めて気がついたのだ。そこら中に積まれた木材の甘い匂いがする。

 そして一度気がつくと、今度はまだ嗅いでいるのかもわからないのに甘い匂いがしてくる。

 一ヶ月前はGCWのジャパンツアーを観るために、新木場1stRINGへ三日間通った。今夜は同会場でFREEDOMSの試合を観る(やったー)。

 プロレスを観に行く予定がある日、最高。なぜかいつも原稿まで捗る。

 何度もアルコールスプレーで消毒されたリングに立って、代表の佐々木貴選手が開催することへの苦悩を話していた。私もまだ始まったばかりの自分のツアーを思い出す。

 痛いほど気持ちがわかって、でも今夜プロレスがあってよかった。

 選手たちの景気のいい戦いっぷりを見ていたら、心が晴れ晴れして、佐々木選手が最初に言っていた通り、「心の免疫力」がとても上がった。

 明日からもまた、自分と周囲の人たちにとって最善の行動を模索する日々が続く。どんなに疲弊しても、私たちは常に選び続けないといけない。そのための活力が養われた。

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3月7日 原一男監督

 午前中からロフト9で原一男監督の最新作『れいわ一揆』の先行上映会があった。

 会場に着いてすぐ梅造さんが声をかけてくれて、原さんに紹介していただいた。突然だったのでまだマフラーも外していなくて、柔らかい笑顔の原さんの前でわたわたと慌てる。

 来週のみちくさ市は残念ながら中止になってしまったけど、またイベントでお話しできる機会がつくれたらうれしい。

 『れいわ一揆』は4時間に渡るドキュメンタリーで、途中休憩があって、バーカウンターでソフトドリンクを注文していたら、偶然居合わせたファンの人に「たまちゃん、ジュース?!!」とめちゃくちゃ心配されてしまった。

 今夜も酒を飲む予定があるので……。

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